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パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

《7・26東京「君が代」裁判 最高裁要請行動から④》

2013年08月02日 | 日の丸・君が代関連ニュース
 最高裁第2小法廷 裁判官 殿
2013年7月26日
東京「君が代」裁判原告団 Y

◎ 懲戒処分に連動する理不尽な職務上の不利益

 原告のYです。前任校のA高校で国歌斉唱時に起立しなかったために2度処分を受け、現在勤務するB高校で3度目の処分を受けました。
 先の高等裁判所判決により2度の減給処分は取消しが決定し、今後は停職処分の不安もなくなったので、裁判所の皆様には感謝しています。
 しかし一方で、処分の影響は私の仕事に今も続いています。

 ひとつは、私は2010年度の主任教諭選考の試験に合格しましたが、翌年の新年度人事ではそれを取り消されていました。理由は、その直前2011年3月の職務命令違反以外に考えられません。
 また今年度は、3年のクラス担任になるはずが突然担任を降ろされました。1年次2年次と本校8期生の担任をしてきて、今年度はクラス替えをせず担任もそのままで3年に持ち上がる予定でした。しかし昨年度の終わりに校長から「卒業式の国歌斉唱で起立できない人は、3年の担任にしない」と申し渡されたのです。
 2年間かけてじっくり進路指導をするつもりで生徒との人間関係を築いてきたのに、生徒に対しては本当に申し訳ないことになりました。学年団や私の後の担任を引き受けてくれた同僚に対しても、非常に心苦しく思っています。
 10.23通達が学校に与えた影響は、私のような立場の者が出たことだけではありません。教員生活30年を経て、以前の都立高校を知る者として今強く危惧することは、一体誰が学校の教育について本当に責任を持って考えるのだろうと言うことです。
 10.23通達の前、都立高校の教育については教員が熱心に議論して決めていました。異なる教育観・生徒観を戦わせながら何が生徒のためかを真剣に考えて、皆で学校を作り上げている実感がありました。
 しかしこの頃は「都教委の指示や管理職の判断に異論を唱えても無駄だ」、あるいは「自分の不利益につながりかねない」という雰囲気が広がっています。そればかりか、「都教委の指示に従うしかないのだから」とか「教員が何を言っても、どうせ決定するのは校長だから」と言う理由で、教育について真剣な議論を尽くそうという気運が下がっているように思います。
 学校は、自分の頭で考え意見を表明できる人間を育てなければなりません。それにはまず、教員自身が責任を持って教育を考え、自由に意見を表明し議論できなくてはなりません。
 「君が代」の強制に見られる少数意見を排除する体制は、教員の自由な議論を封じ、考えない人間を作っています。この危機を裁判所が是非とも救って下さるよう心からお願い致します。
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