『【堺からのアピール】教育基本条例案を撤回せよ』から
◇ 2012/10/23 吉見義明さんの橋下市長宛への申し入れ
(堺からのアピール賛同人でもある方清子[ぱん・ちょんじゃ]さん[日本軍「慰安婦」問題関西ネットワーク]からのメールをご紹介します)
今朝(10月23日)11時より市長との面談、12時より市政記者クラブにて記者会見を行いました。取り急ぎ報告です。
市長面談には吉見さんほか、韓国KBS東京支局や、朝日新聞、しんぶん赤旗各社が参加、関西ネットメンバーほか10名を超える市民も同席しました。
市長は参加せず、政策秘書課課長と秘書担当が対応しました。市長が参加しない理由を問うと、伝えたが当初から会わないといっている、の一点張り。結局、吉見さんからの「事実誤認」の指摘についても、抗議についても、市長は無視したという形です。
吉見さんは抗議声明を朗読、説明し、名誉毀損であると明確に抗議しました。そのうえで、市長には文書による回答と、吉見さん自身への公開の場での謝罪を求めています。
その後の記者会見にはTV・新聞およそ10社が参加、吉見さんが抗議声明を読み上げ、説明をしました。質問がいろいろ出ましたが、一つ一つ丁寧に、的確に答えておられました。
今後の対応は市長の対応を見て考えると答える一方、対応がなければ名誉毀損として、法的措置も含めて考えると答えられています。
また、研究者として、自らが研究してきたことを間違って引用されるということは、人格を否定されたにも等しく、このことを知ったときは大きな衝撃を受けたと語られました。
橋下市長は自分が言われたりされたことには徹底して抗議し、謝罪をするまで責めまくるのに、自分が言ったことは謝るどころか、完全無視とは、呆れてものがいえません。このままで済むと思ったら大間違いです!吉見さんは学者らしい物静かな方ですが、この件については徹底して闘う意志が明確です。心強い仲間を得た気分です。
(以上、方清子さんからのメール、終わり)
(以下は『しんぶん赤旗』の転載です。『朝日新聞』はなぜ報道しないのでしょうか)
『しんぶん赤旗』(2012/10/24)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-10-24/2012102404_02_0.html
(以下は吉見義明さんの申入書です。pdfファイルはこちらから)
今年8月24日のいわゆる囲み取材において、あなたは日本軍「慰安婦」問題に言及し、「吉見さんという方ですか、あの方が強制連行の事実というところまでは認められないという発言があったりとか」と述べていますが、これは明白な事実誤認であり、私の人格を否定し、名誉を棄損するものです。この発言を撤回し、謝罪することを要求します。
私は、1991年末から日本軍「慰安婦」問題の研究をはじめ、これまでに、『従軍慰安婦』(岩波書店・1995年)、『「従軍慰安婦」をめぐる30のウソと真実』(共著・大月書店・1997年)、『ここまでわかった! 日本軍「慰安婦」制度』(共著・かもがわ出版・2007年)、『日本軍「慰安婦」制度とは何か』(岩波書店・2010年)などで、日本軍「慰安婦」制度は軍が作り、維持し、拡大していった性奴隷制度であり、被害者の女性たちは強制連行され、強制使役された、と述べています。
発言される前にこれらの著作を見ていれば、上記の発言が誤りであることはすぐに分かったはずです。
あなたは、軍・官憲が暴行・脅迫を用いて連行する場合(軍・官憲による略取の場合)以外は強制連行ではないとし、そのような連行はなかったと言っていますが、中国・東南アジアでは、このような連行は数多く確認されている、と私は述べています。たとえば、インドネシアで起きたスマラン事件をあなたは否認するのでしょうか。
次に、日本・朝鮮・台湾から女性たちを、略取・誘拐・人身売買により海外に連れて行くことは、当時においても犯罪でした(誘拐とは、ご承知のように、甘言を用いたり、騙したりして連れて行くことです)。誘拐や人身売買も強制連行である、と私は述べています。実際に誘拐や人身売買を行った者が業者であったとしても、軍・官憲がこれら業者を選定して女性たちを集めさせたのであり、また、誘拐や人身売買であることが判明しても、軍は業者を逮捕せず、女性たちを解放しなかったから、軍には重い責任がある、と私は述べています。
また、「慰安婦」制度は、女性たちの居住の自由、外出の自由、廃業の自由(自由廃業)、拒否する自由がない軍の性奴隷制度であり、どのように連れて来られたにせよ、女性たちは強制的に使役された、と私は述べています。
以上のような私の見解を検討せずに、私が「強制連行の事実というところまでは認められない」といったと述べるのは、明白な事実誤認であるといわざるをえず、強く抗議するとともに、発言の撤回と謝罪を要求する次第です。
以上
『【堺からのアピール】教育基本条例案を撤回せよ』(2012年10月24日)
http://blog.livedoor.jp/woodgate1313-sakaiappeal/archives/19285492.html
◇ 2012/10/23 吉見義明さんの橋下市長宛への申し入れ
(堺からのアピール賛同人でもある方清子[ぱん・ちょんじゃ]さん[日本軍「慰安婦」問題関西ネットワーク]からのメールをご紹介します)
今朝(10月23日)11時より市長との面談、12時より市政記者クラブにて記者会見を行いました。取り急ぎ報告です。
市長面談には吉見さんほか、韓国KBS東京支局や、朝日新聞、しんぶん赤旗各社が参加、関西ネットメンバーほか10名を超える市民も同席しました。
市長は参加せず、政策秘書課課長と秘書担当が対応しました。市長が参加しない理由を問うと、伝えたが当初から会わないといっている、の一点張り。結局、吉見さんからの「事実誤認」の指摘についても、抗議についても、市長は無視したという形です。
吉見さんは抗議声明を朗読、説明し、名誉毀損であると明確に抗議しました。そのうえで、市長には文書による回答と、吉見さん自身への公開の場での謝罪を求めています。
その後の記者会見にはTV・新聞およそ10社が参加、吉見さんが抗議声明を読み上げ、説明をしました。質問がいろいろ出ましたが、一つ一つ丁寧に、的確に答えておられました。
今後の対応は市長の対応を見て考えると答える一方、対応がなければ名誉毀損として、法的措置も含めて考えると答えられています。
また、研究者として、自らが研究してきたことを間違って引用されるということは、人格を否定されたにも等しく、このことを知ったときは大きな衝撃を受けたと語られました。
橋下市長は自分が言われたりされたことには徹底して抗議し、謝罪をするまで責めまくるのに、自分が言ったことは謝るどころか、完全無視とは、呆れてものがいえません。このままで済むと思ったら大間違いです!吉見さんは学者らしい物静かな方ですが、この件については徹底して闘う意志が明確です。心強い仲間を得た気分です。
(以上、方清子さんからのメール、終わり)
(以下は『しんぶん赤旗』の転載です。『朝日新聞』はなぜ報道しないのでしょうか)
『しんぶん赤旗』(2012/10/24)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-10-24/2012102404_02_0.html
(以下は吉見義明さんの申入書です。pdfファイルはこちらから)
2012年10月23日
大阪市長 橋下徹様中央大学 吉見義明
今年8月24日のいわゆる囲み取材において、あなたは日本軍「慰安婦」問題に言及し、「吉見さんという方ですか、あの方が強制連行の事実というところまでは認められないという発言があったりとか」と述べていますが、これは明白な事実誤認であり、私の人格を否定し、名誉を棄損するものです。この発言を撤回し、謝罪することを要求します。
私は、1991年末から日本軍「慰安婦」問題の研究をはじめ、これまでに、『従軍慰安婦』(岩波書店・1995年)、『「従軍慰安婦」をめぐる30のウソと真実』(共著・大月書店・1997年)、『ここまでわかった! 日本軍「慰安婦」制度』(共著・かもがわ出版・2007年)、『日本軍「慰安婦」制度とは何か』(岩波書店・2010年)などで、日本軍「慰安婦」制度は軍が作り、維持し、拡大していった性奴隷制度であり、被害者の女性たちは強制連行され、強制使役された、と述べています。
発言される前にこれらの著作を見ていれば、上記の発言が誤りであることはすぐに分かったはずです。
あなたは、軍・官憲が暴行・脅迫を用いて連行する場合(軍・官憲による略取の場合)以外は強制連行ではないとし、そのような連行はなかったと言っていますが、中国・東南アジアでは、このような連行は数多く確認されている、と私は述べています。たとえば、インドネシアで起きたスマラン事件をあなたは否認するのでしょうか。
次に、日本・朝鮮・台湾から女性たちを、略取・誘拐・人身売買により海外に連れて行くことは、当時においても犯罪でした(誘拐とは、ご承知のように、甘言を用いたり、騙したりして連れて行くことです)。誘拐や人身売買も強制連行である、と私は述べています。実際に誘拐や人身売買を行った者が業者であったとしても、軍・官憲がこれら業者を選定して女性たちを集めさせたのであり、また、誘拐や人身売買であることが判明しても、軍は業者を逮捕せず、女性たちを解放しなかったから、軍には重い責任がある、と私は述べています。
また、「慰安婦」制度は、女性たちの居住の自由、外出の自由、廃業の自由(自由廃業)、拒否する自由がない軍の性奴隷制度であり、どのように連れて来られたにせよ、女性たちは強制的に使役された、と私は述べています。
以上のような私の見解を検討せずに、私が「強制連行の事実というところまでは認められない」といったと述べるのは、明白な事実誤認であるといわざるをえず、強く抗議するとともに、発言の撤回と謝罪を要求する次第です。
以上
『【堺からのアピール】教育基本条例案を撤回せよ』(2012年10月24日)
http://blog.livedoor.jp/woodgate1313-sakaiappeal/archives/19285492.html
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