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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

都教委要請に、担当部署が直接対応しないで、要請をはぐらかす不誠実な回答

2022年06月04日 | 暴走する都教委
  《『被処分者の会通信』から》
 ◆ 都教委要請(3月28日)と回答(4月26日)について
   ~「日の丸・君が代」を強制するな!被処分者の再任用打ち切りを撤回せよ!

 ◆ 入学式を前に都教委要請を実施

 10・23通達から19回目の卒業式が終わり、入学式を前にした3月28日、被処分者の会は都教委要請を実施し、改めて入学式で「国歌斉唱」を行なわないこと、10・23通達と全ての処分・再処分の撤回、再任用不合格・打ち切りの撤回などを求めました。
 都教委は、コロナ感染対策を理由に、要請者の人数を4名、要請時間は30分に制限を提案しましたが、最終的に被処分者の会事務局など6名が参加し、教育長宛の要請書6点(被処分者の会2点、川村佐和さん、大能さん、四者卒業式・入学式対策本部、すすめる会国際人権PT)を提出しました。
 相手側は教育庁総務部広報統計課徳田哲吉課長、同渡辺宏延課長代理が対応。

 <提出した要請書・質問書など>
○入学式に向けて(再任用打ち切り撤回を含む)の要請書(被処分者の会として・近藤)
○再任用不合格及び打ち切りの事前告知に関する要請・質問書(同上・岩木)
○再任用不合格に抗議し撤回を求める要請・質問書(当事者として・被処分者の会・川村)
○再任用打ち切りの事前告知及び不合格についての質問と要請(同上・大能)
○再質問と要請(四者卒入学式対策本部・川村)
○国際人権に関する再要請(東京・教育の自由裁判をすすめる会国際人権PT・花輪)
 被処分者の会の補足説明として私から「 ①10・23通達発出から18年6月経つ。都教委のかたくなな姿勢の被害者は生徒だ。コロナ禍で「君が代」を歌わないのにCDを流し、式進行表に「起立しない生徒がいたら起立を促す」と生徒にも実質的に起立を強制し、教職員に起立を命じる異常な職務命令を入学式では出すな。③川村さんの再任用不合格は雇い止め、首切りだ。即時撤回を求める。」と述べました。
 その後、参加者の発言が相次ぎました。特に、都教委の回答がおざなりなものであるだけでなく、要請や質問に全く正対していないこと厳しい追及が行なわれました。
 所管課の担当者が要請の場に出るように改めて求めました。
 また、再任用不合格に関し、選考要項にのっとった手続きがされていないことに関して当事者からも質問・要請にきちんと回答するようにと重ねて要望がありました。
 結局、要請時間は30分の予定が45分となりました。

 要請終了後、日本共産党都議会議員団に協力要講に行き、都議会文教委員のとや英津子、アオヤギ有希子両議員らが応対し、お忙しい中、丁寧に話しを聞いて協力を約束してくれました。
 (都教委は4月26日付けで回答。要請書及び都教委回答全文は被処分者の会HPに掲載)http://www7a.biglobe.ne.jp/~hishobunshanokai/
 ◆ 何が何でも「君が代」という異常な卒業式~入学式では「君が代」を行うな!
 今年の都立学校の卒業式では、昨年に続き、「感染防止対策」として「歌唱」は行なわないのに式次第に「国歌斉唱」と記載しCDで曲を流し、教職員には職務命令で起立を強制しています。新型コロナ感染拡大の状況下で、何が何でも「君が代(国歌)斉唱」だけは実施するという姿勢は、生徒のための卒業式・入学式を歪めるもので、到底都民の納得を得られるものではありません。
 そこで、都教委要請では4月入学式で「国歌斉唱」を行なわないことなどを強く求めました。
 これに対する都教委回答(4月26日付)は、「…新型コロナウイルスの感染状況や国や都の方針等を踏まえ、…教育活動の在り方も不断に見直しを図り、変更してまいりました。これらの対策は、児童・生徒の安全確保のために必要と判断し、講じてきた…。…令和4年度の入学式についても、これらと同様の方針で行ないました。」(所管:指導部指導企画課)というもので、「君が代」を斉唱しないが、CDで流し、職務命令で教職員を起立させるという理解しがたい矛盾した方針を抽象的に合理化しています。
 今後もこんなひどい実態を広く都民にも明らかにしながら闘っていきます。

 ◆ 再任用不合格、再任用打ち切りの事前告知~質問・要請には実質的に回答拒否
 川村さんの再任用不合格(打ち切り)という非常事態を受け、被処分者の会要請書では「職務命令違反による懲戒処分を唯一の理由にした『再任用打ち切り』及び『再任用打ち切りの事前告知』を撤回すること」を要求しました。
 これに対して都教委回答では、「再任用(教育職員)採用選考については、書類選考、面接により選考を行い、従前の勤務実績等に基づく選考による能力実証を経たうえで採用することとしており、希望者全員が当然に再任用されることを制度上保障するものではありません。事前告知は、既に「採用選考案内」で周知している内容を改めて校長から伝えているものであり、撤回いたしません。(所管:人事部選考課)」というもので、川村さんに「面接」を行なっていないなど手続きに瑕疵があることを覆い隠す一般論に終始しています。
 更に別紙の「再任用不合格及び打ち切りの事前告知に関する要請・質問書」では「再任用選考は適正に行っているものと考えております。なお、個別の選考に関することはお答えできません。(所管:人事部選考課)」と開き直り、また回答そのものを拒否する始末です。
 しかも当事者の川村さん、大能さんの要請・質問に対しても、「選考内容に関することには、お答えできません」とか「選考に当たっての手続きは適切に行なわれたものと考えます」(人事部選考課)という質問に正対せず開き直りと回答拒否に終始しています。
 再任用不合格(打ち切り)は実質的に雇い止め、首切りであり、断じて許せないことですが、にもかかわらず該当者に必要な説明もせず、回答さえ拒否する都教委に怒りを覚えます。
 東京「君が代」裁判五次訴訟で、理不尽な都教委の姿勢を告発しつつ、10・23通達撤回・処分撤回の闘い・運動を拡げながら粘り強く闘っていきます。これからもご支援をお願いします。(事務局近藤徹)
『被処分者の会通信 138号』(2022年5月12日)



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