新発見考古速報 弥生時代
東小田峯遺跡(ひがしおだみねいせき) 福岡県筑前町
遺跡の位置:内陸部に位置するが、二日市地峡帯(平野が狭くなっている部分)のおかげで沿岸部とのアクセスが容易。
「公式図録」には”豪華な副葬品の墓を持つ一大拠点集落、甕棺墓からの前漢時代の鏡、ガラス壁出土、中国・朝鮮とつながる青銅器生産地”という題の詳しい解説が記載されています。
10号甕棺墓:上・下甕の接合部に朱が厚く付着。前漢鏡、鉄才、鉄剣、鉄鑷子(てつちょうし)、ガラス壁再加工円盤、朱、布片が出土。
丹塗土器:墳丘墓や祭祀土坑などから多量の丹塗土器が出土。これらは日常的に使用する土器とは異なり、季節や人生の節目などさまざまな儀礼や葬送儀式にもちいられた、いわゆる「マツリの土器」と考えられている。左:直口壺。
上右3つ:朱塗りの甕
(上)上の左:朱塗りの筒形器台、上の右:朱塗りの高杯。下の右:朱塗りの注口土器 ベンガラなどの赤色顔料によって赤く塗られ、ヘラ状の工具で表面を丁寧に磨いている。高さ19.3㎝。