日々雑記

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GDPの上昇は本物か?

2013-11-15 11:25:22 | 日記

【要旨】政府はGDP統計を発表し「景気は上向いている」と言っています。しかし、統計の内容をよく見ると、増えたのは、消費税増税の駆け込み需要で住宅投資が増えたのと、公共投資だけです。個人消費は増えていません。国民の収入が増えていないからです。

 


昨日11月14日発表のGDP速報値(7~9月)でによると、国内総生産(GDP)は年1.9%の増加にとどまりました。甘利経済財政相は14日の記者会見で、「内需に底堅さがみられ、景気は引き続き上向いている」と述べました。一部にはアベノミクスの効果が薄れ一服したという論評が行われています。

実態はどうでしょうか。内容を見てみるとはっきりします。GDPの6割を占める「個人消費」は前期比0.1%増、設備投資は0.2%増にとどまりました。輸出は0.6%減少しました。

何が増えたのでしょう。消費増税の駆け込み需要で住宅投資は2.7%増加しました。アベノミクスの大型補正予算の影響で公共投資は6.5%の増加です。住宅投資は来年以降の需要を食いつぶしただけですし、公共投資は安倍内閣の大企業優遇「第二の矢」そのものです。

一方国民に関連したことでは、上に書いたように個人消費は増えていません。潤っていないから買えないのです。

それもそのはずです。家計の所得が減少しているからです。厚生労働省の毎月勤労統計によると、「きまって支払われる給与」は16か月連続で前年を下回っています。大卒初任給も2年連続で下がっています。

これではまだ不況から抜けられるとは思えません。それでもまだ消費税を上げるのでしょうか。社会保障を切り下げるのでしょうか。

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