「或る男」つまり私パースケが社会人になってから今年までの67 年間の自作印刷年賀状105枚の中から88枚を選んで一本に纏めたもので、母親喪中の一年は欠けるが、年に依っては複種類の賀状を作ったこともあって百枚を越えているのである。そんな物好きが作った作品である。
なお特大豆本というのは私の勝手な造語で、トランプの二倍ほど、もはや文庫本に近い大きさだから豆本の範疇には入らないと思うが、私の作る通常の豆本では後半期の言葉遊びなどの賀状の文字が読めなくなってしまうのでかように作った次第である。

第一作と60年前の巳年賀状


1966年、78年、90年の各午年 90年物はプリントごっこ印刷



昨年、我褸芥作品紹介の謄写版印刷のところで述べた如く、かつて自作カラー印刷賀状というだけでも或る程度の独自性を出せた時期から、パソコンやカラーコピー機に依る複写多色印刷が簡易当たり前の現代では 月並み平凡ありきたりになりがちで、 独自性を出すためには、表現内容に工夫が必要になって来て毎年頭を悩ませていた。
次回に これはパースケ賀状と一目で区別してもらえる作品を紹介したいと思う。