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今年の初めに出した「子供絵姿」には英泉、春信、歌麿、国芳、広重といった江戸期の絵師のほか、明治の国周、春汀の作品が三分の一ほどあった。その後、山本昇雲(山本松谷)という画家の子供を描いた作品が14点ほど手に入ったので増補したものである。昇雲は明治から昭和にかけての風俗画家である。
かつて述べたと思うが、私の豆本はA4用紙を16ページとして使う関係でこれに近い数だとそのまま一折丁に出来るからで、今回も作者不明の2作品を加えて増補したわけである。前作6折丁が7折丁になったわけである。
実際には、一枚の用紙の裏表両面に新たな16作品を配置して最後に貼り付けるというような単純作業というわけにはいかない。それは見返しと奥付分3ページを最後にくるようずらさなければならないからである。しかし、一方からいえば、知らない人が思うほど複雑煩瑣なことをしないでも増補版は「一日にて成る」のである。