「ビオラ ダ ガンバ」と題されていても本当にそうかどうかあやしいものもある。
画家がチェロとの違いをどこまで把握しそれを正確に表現しているか不明なので見分けられるかどうか。
基本的には、絃の数がチェロ4、ガンバ6~7、胴の上辺が怒り肩と撫で肩、ギターについているフラットという音をとりやすい指で絃を押さえる板がガンバには付いている。胴の中程の穴がチェロは f 字孔、ガンバは c字 孔などである。
下の中央は合格として、右は穴が曖昧だがほぼ合格だろう。
下左はガンバのつもりらしいが不正確。中はコントラバスではないか。右も形全体はガンバのようだが、弓を持つ手が違う。
ガンバは上二枚のように掌を上に向けて弓を持つが、チェロは手の甲を上にして持つということである。それが演奏上でどう異なるのか、またチェロ式の持ち方では絶対に演奏しないのか私には判らないが、この意味でも下三枚は落第である。
下左は何の楽器だか不明。中は大きさと絃が四本ではないからガンバらしいが全体的にはチェロの形。最後右は楽器全体は見えないが肩部分の様子と弓の持ち方でチェロではなくビオラ ダ ガンバと推定出来る。因みにこの絵の画家はヴァン ダイクである。