豆本三昧我褸芥(がるぁくた)ノート & 美人画あれこれ

日本の名作文芸と東西の名画の自作豆本の内容紹介のほか、その資料として集めている東西の美人画をいろいろ紹介しています。 

Apollo vs Marsyas

2017年03月20日 | 今日の美女
 サテュロスの一人マルシァスは拾った笛で周りの連中を楽しませ、アポロの竪琴より素晴らしいと賞賛されていた。
 絵によって、マルシァスは通常の人間のように描かれ、また笛もシングルパイプになつている。

    Sir Edward Coley Burne Jones                                  不詳
  

 そこで両者は演奏比べをすることになった。
    Hans Thoma                                                Pietro Perugino
  




 審査員はミューズたちが勤めることになったが、当然ながらアポロが勝者となり、がっくりして笛を落とすマルシアス。 
     John Melhuish Strudwick


 マルシァスは取り押さえられて罰を受けることになる。
     Jacob Jordaens


 下はこの話の絵だとは思ったが、右の女性が何をやっているのか分からなかった。革袋の酒か水を飲んでるようだがこの話と何の関係もない。暫くあれこれ考えてみてもさっばりわからなかった。そして先日アウロスの説明をして気がついた。
 多分この女性はミネルヴァで革袋ではなく笛の一種バグパイプを吹いてるのではないか。笛を吹く顔を笑われ、水に映った顔に嫌気がさして笛を捨てる場面だあろう。よく見るとマルシアス之持つ笛にも袋の模様が少し見える。
 要するにこの絵画も時間の異なる三場面をひとつの絵画にしたものなのである。
     Michelangelo Anselm


 アポロが処罰を命じているところ。
     Raphael Sanzio


 その罰は木に逆さ吊りにして、生皮を剥ぐという恐ろしいものである。これこそがミネルヴァの呪いであった。
 ティティアンの絵がそれであるが、上の絵のように普通に縛り付けた形も多くみられる。
 この場面を描いたものはたくさんあるのだが、当ブログとは離れている内容なので二点にとどめる。 
    Luca Giordano                                    Titian
  

 ミューズたちではなく、マルシァスファンの女達が「マルちゃん可哀そう」と嘆き悲しみその涙は川になったという。
    Domenichino                                Salvator Rosa
  


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