人生とは美しく刺激的なリッチ。

へんてこでも自分らしい生活。
美に感動、優に感謝、心に感性。

雪虫

2007-07-07 22:49:58 | 書籍。
・雪虫 堂場瞬一 (中公文庫)

「あなた、やっぱり刑事なのね」「仕事第一なんだ」
「俺にだって譲れないものはあるさ。君にもあるだろう」
「愛、かな」
新潟県警捜査一課の鳴沢了は刑事として生まれてきた刑事。祖父・父ともに出世コースを歩んだ刑事であり、鳴沢了自身も刑事という職に人生を懸ける。だが、祖父・父と異なり、彼は出世より大切なものの存在を胸に刻んでいた。
そんな、鳴沢了のエリア内、湯沢で、老女・本間あさが殺害される事件が起こった。そして、その後も彼女に続いて次々と老人が殺傷されていく。鳴沢了はこの事件の調査を進めていく上で、ある事実を知る―、かつて本間あさは宗教教団の教祖であり、他の殺傷にあった老人たちも宗教団体に関係していたということ。そして、50年も前の宗教団体内の出来事―いや事件―、殺人事件が起こっていたのだ。ページを捲るにつれて、この事件が時空を超え、現在の老人連続殺傷事件に結びついていく。が、50年―時効が完全に成立する時の経過―法は時空を超えられない―本当の正義とは何か―歳月が事実をゆがめることがあってもいいのか―。鳴沢了の恋愛、そして彼の家族と仕事観に注目しながら事件を追っていこう。完成度高き新警察小説、堂場瞬一がすごい…。

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