・日本は世界4位の海洋大国 山田吉彦(講談社新書)
国土の狭い我が国“日本”。しかし目を海に向けると、その領海・排他的経済水域(EEZ)の面積はなんと世界第6位。これに深さの要素を加えた三次元的「海の体積」で比較すると世界第4位になるという。しかも、この大きな海は“偉大な力”を持っている。世界で3本の指に入る豊かな漁場、また海域に埋蔵する無尽の資源。国内消費量94年分のメタンハイドレードが海底や砂層の孔隙に存在するのをはじめ、黒潮は原子力発電で使われる年間8千トンの600倍以上のウランを運んでくる。海底には世界の注目を浴びるレアメタルが蓄積されており、まさに“眠れる日本の海”なのであるとのこと。ちょうど今、原発問題が発生し、その部門に於いては疑問を投げ掛けながら読み進めることになったが、全体的にとってもワクワクする内容の新書であった。確かに目を海に向ければ、日本はなんと広大で豊かな国なのだろう。極論を言えば魚有り水有りで飢えることはないし、周囲を水の塀で護られているようなもの。残念なことに、この“海”の波によって甚大な被害を受けることになったが、やはり日本は“海”によって育てられ生かされ護られている。
“日本は資源が無く狭い国”とよく言われるが、目線を変えればこれは間違いであることに気付かされる。広大で豊かな海を持つ日本、これからの発展も“海”との付き合い方によって決まっていくのであろう。
国土の狭い我が国“日本”。しかし目を海に向けると、その領海・排他的経済水域(EEZ)の面積はなんと世界第6位。これに深さの要素を加えた三次元的「海の体積」で比較すると世界第4位になるという。しかも、この大きな海は“偉大な力”を持っている。世界で3本の指に入る豊かな漁場、また海域に埋蔵する無尽の資源。国内消費量94年分のメタンハイドレードが海底や砂層の孔隙に存在するのをはじめ、黒潮は原子力発電で使われる年間8千トンの600倍以上のウランを運んでくる。海底には世界の注目を浴びるレアメタルが蓄積されており、まさに“眠れる日本の海”なのであるとのこと。ちょうど今、原発問題が発生し、その部門に於いては疑問を投げ掛けながら読み進めることになったが、全体的にとってもワクワクする内容の新書であった。確かに目を海に向ければ、日本はなんと広大で豊かな国なのだろう。極論を言えば魚有り水有りで飢えることはないし、周囲を水の塀で護られているようなもの。残念なことに、この“海”の波によって甚大な被害を受けることになったが、やはり日本は“海”によって育てられ生かされ護られている。
“日本は資源が無く狭い国”とよく言われるが、目線を変えればこれは間違いであることに気付かされる。広大で豊かな海を持つ日本、これからの発展も“海”との付き合い方によって決まっていくのであろう。