人生とは美しく刺激的なリッチ。

へんてこでも自分らしい生活。
美に感動、優に感謝、心に感性。

空飛ぶタイヤ。

2011-08-17 19:49:13 | 書籍。



・空飛ぶタイヤ(上)(下)  池井戸 潤 (講談社文庫)


これは面白いっ!!
超面白い、素晴らしい書籍に出会ったって感じです。
『下町ロケット』もそうだけど、池井戸さんは期待を裏切らず、なんと面白い作品を創り上げてくれるんだろう!と感謝です。
物語は、中小企業運送会社のトレーラーのタイヤが外れて歩行者の母子を直撃。被害者となったのは亡くなったその母親だけではないことが描かれていく。加害者側である運送業者の社長は、トレーラーを購入したホープ自動車が出した『事故は運送会社の整備不良』の結果に納得出来ず、真相解明に走り出す。そこに立ち塞がる大手自動車会社論理の壁。“大手”というだけで世間から庇護を受け、逆に冷たい風を受ける運送会社。金融機関、教育機関、大会社と弱小企業との関係、あらゆる社会問題を上手く描き切っている素晴らしい物語となっている。物語に登場する大手自動車会社や銀行は、読めば何処をモデルとしているのかスグにわかる。そして、この物語は完全なるフィクションではなく、過去に実際にあった事件を物語に取り入れている為に理解しやすく、またその分、面白さが増進される。結末はまたまたスカッとするハッピーエンドで、これは寝る間を惜しんで読み進めたくなること間違い無しです。

最新の画像もっと見る