濃さ日記

娘もすなる日記(ブログ)といふものを父もしてみんとて・・・

兎角亀毛

2011-01-01 14:56:20 | Weblog
謹賀新年

例年よりいくぶん寒い元日を迎えた。
久しぶりで深夜の「朝まで生テレビ」をそれこそ朝まで通して見たせいで、少し遅い「おめざ」となった。
昨年以来、我々が歴史のターニングポイントに立たされているという認識は共通しているようで、「朝なま」では「閉塞」「萎縮」という言葉がキーワードになっていた。

番組の感想をいえば、いまや、youtube や twitter、wikiLeaks などのネット経由のメディアが既存のマスメディアをしのぐ勢いであることが実感された。
また、先日お目にかかったS先生によれば、「菅も小沢も、教え子の谷垣も、昔の政治家に比べれば、ずいぶんスケールが小さくなった、そのかわりに市民の成長・成熟が目立ってきた」という類のことを指摘していたが、確かに、情報の発達とともに、政治家や官僚、学者、知識人と市民の情報の差が質的にも量的にも狭まりつつある、こうした平準化の流れがさらに加速しているようにも感じた。
これは暗い風潮のなかでは、多少は明るい兆候なのだろう。
ただし、twitter を過大評価するのは、衆愚政治につながる危険性もあると思う。
何よりも、経験豊富な高齢者の意見が反映されなくなり、平準化が進む一方、世代間の格差は広がっていくのではないか。

また、番組中、就職難の大学生が、「就職して、ある程度の収入を得ても、果たして幸福になるのだろうか」という言葉を漏らしていたのが印象的だった。
「希望が(生活や労働の)前提だった」(玄田有史『希望のつくり方』)という時代から、我々はなんと遠くまで来たことか!
途上国の自立も視野に入れたソーシャルビジネスの可能性など、魅力的なビジョンも紹介されていたが、我々がどれだけのモチベーションをもって遂行するかが勝負だ。

いずれにせよ、すっかりステージは変わってしまったのだ。
まだ当分、日本は不安定な社会であり続けるのではないだろうか。
今年の賀状に選んだ「兎角亀毛」(ウサギの角とカメの毛のように、この世にあり得ない)という四字熟語ではないが、何事が起こるかわからないという覚悟はしておこうと思う。

最後に今年もご来光と残照のイメージの動画を選んでみた。

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