日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(1308)「犯人は、佐藤か、鈴木である」の「述語計算」。

2023-06-02 18:18:59 | 論理

(01)
 ― 次の『述語計算』は、「チャットGPT」に書いて貰ったわけでは、ありません。―
1      (1)∀x{犯人x→(x=佐藤)∨(x=鈴木)∨ (x=高橋)} A
 2     (2)∀x(犯人x→~アリバイx)                A
  3    (3)アリバイ高橋                        A
1      (4)   犯人a→(a=佐藤)∨(a=鈴木)∨ (a=高橋)  1UE
 2     (5)   犯人a→~アリバイa                 2UE
   6   (6)   犯人a                        A
1  6   (7)       (a=佐藤)∨(a=鈴木)∨ (a=高橋)  46MPP
 2 6   (8)       ~アリバイa                 56MPP
1  6   (9)      {(a=佐藤)∨(a=鈴木)}∨(a=高橋)  7結合法則
    ア  (ア)      {(a=佐藤)∨(a=鈴木)}         A
    ア  (イ)    ~~{(a=佐藤)∨(a=鈴木)}         アDN
    ア  (ウ)     ~{(a≠佐藤)&(a≠鈴木)}         イ、ド・モルガンの法則
    ア  (エ)     ~{(a≠佐藤)&(a≠鈴木)}∨(a=高橋)  ウ∨I
     オ (オ)                      (a=高橋)  A
     オ (カ)     ~{(a≠佐藤)&(a≠鈴木)}∨(a=高橋)  オ∨I
1  6   (キ)     ~{(a≠佐藤)&(a≠鈴木)}∨(a=高橋)  9アエオカ∨E
1  6   (ク)      {(a≠佐藤)&(a≠鈴木)}→(a=高橋)  キ含意の定義
 2 6   (ケ)       ~アリバイa                 56MPP
      コ(コ)   高橋=a                       A
 2 6  コ(サ)       ~アリバイ高橋                ケコ=E
 236  コ(シ)アリバイ高橋&~アリバイ高橋                3サ&I
 236   (ス)   高橋≠a                       コシRAA
1236   (セ)     ~{(a≠佐藤)&(a≠鈴木)}         クスMTT
1236   (ソ)       (a=佐藤)∨(a=鈴木)          セ、ド・モルガンの法則
123    (タ)   犯人a→(a=佐藤)∨(a=鈴木)          6ソCP
123    (チ)∀x{犯人x→(x=佐藤)∨(x=鈴木)}         タUI
従って、
(01)により、
(02)
(ⅰ)∀x{犯人x→(x=佐藤)∨(x=鈴木)∨(x=高橋)}。然るに、
(ⅱ)∀x(犯人x→~アリバイx)。然るに、
(ⅲ)アリバイ高橋。従って、
(ⅳ)∀x{犯人x→(x=佐藤)∨(x=鈴木)}。
といふ「推論」、すなはち、
(ⅰ)すべてのxについて{xが犯人であるならば、(xは佐藤である)か、(xは鈴木である)か、(xは高橋である)}。然るに、
(ⅱ)すべてのxについて(xが犯人であるならば、xにはアリバイが無い)。然るに、
(ⅲ)高橋にはアリバイが有る。従って、
(ⅳ)すべてのxについて{xが犯人であるならば、(xは佐藤である)か、(xは鈴木である)}。
といふ「推論」は、『述語論理(古典論理)』として、「妥当」である。
従って、
(02)により、
(03)
(ⅰ)犯人は、佐藤か、鈴木か、高橋である。然るに、
(ⅱ)犯人には、アリバイが無い。然るに、
(ⅲ)高橋には、アリバイが有る。従って、
(ⅳ)犯人は、佐藤か、鈴木である。
といふ「推論」は、「日本語」だけでなく、『述語論理(数学語)』としても、「妥当」である。


(1307)「消去法」と「~が・・・である」。

2023-06-02 12:16:07 | 「は」と「が」

(01)
(ⅰ)
1   (1)   P∨ Q ∨R A
1   (2)  (P∨ Q)∨R 1結合法則
 3  (3)  (P∨ Q)   A
 3  (4)~~(P∨ Q)   3DN
 3  (5)~(~P&~Q)   4ド・モルガンの法則
 3  (6)~(~P&~Q)∨R 5∨I
  7 (7)         R A
  7 (8)~(~P&~Q)∨R 7∨I
1   (9)~(~P&~Q)∨R 13678∨E
1   (ア) (~P&~Q)→R 9含意の定義
   イ(イ) (~P&~Q)   A
1  イ(ウ)         R アイMPP
(ⅱ)
1   (1)   P∨ Q ∨R A
1   (2)  (P∨ Q)∨R 1結合法則
 3  (3)  (P∨ Q)   A
 3  (4)~~(P∨ Q)   3DN
 3  (5)~(~P&~Q)   4ド・モルガンの法則
 3  (6)~(~P&~Q)∨R 5∨I
  7 (7)         R A
  7 (8)~(~P&~Q)∨R 7∨I
1   (9)~(~P&~Q)∨R 13678∨E
1   (ア) (~P&~Q)→R 9含意の定義
   イ(イ)        ~R A
1  イ(ウ)~(~P&~Q)   アイMTT
1  イ(エ)   P∨ Q    ウ、ド・モルガンの法則
従って、
(01)により、
(02)
①(P∨Q∨R),(~P&~Q)├ R
②(P∨Q∨R),(~R)├ (P∨Q)
といふ「推論(選言三段論法・消去法)」、すなはち、
①(Pか、Qか、Rである)。然るに、(Pではないし、Qでもない)。従って、(Rである)。
②(Pか、Qか、Rである)。然るに、(Rではない)。従って、(Pか、Qである)。
といふ「推論(選言三段論法・消去法)」は、「古典命題論理(常識)」として、「妥当」である。
従って、
(02)により、
(03)
P=犯人は佐藤である。
Q=犯人は鈴木である。
R=犯人は高橋である。
として、
①(犯人は、佐藤か、鈴木か、高橋である)。然るに、(佐藤も、鈴木も、犯人ではない)。従って、(高橋犯人である)。
②(犯人は、佐藤か、鈴木か、高橋である)。然るに、(高橋は犯人ではない)。従って、(犯人は、佐藤か、鈴木である)。
といふ「推論(選言三段論法・消去法)」は、「妥当」である。
然るに、
(04)
①(犯人は、佐藤か、鈴木か、高橋である)。然るに、(佐藤も、鈴木も、犯人ではない)。従って、(高橋犯人である)。
②(犯人は、佐藤か、鈴木か、高橋である)。然るに、(高橋は犯人ではない)。従って、(犯人は、佐藤か、鈴木である)。
と言ふのであれば、この場合は、
①(高橋犯人である)。
②(高橋は犯人ではない)。
と言ふのであって、
①(高橋は犯人である)。
②(高橋犯人ではない)。
とは、言はない。
従って、
(03)(04)により、
(05)
① 高橋犯人である =高橋以外に、犯人はゐない
② 高橋は犯人ではない=少なくとも、高橋は犯人ではない。
といふ、ことなる。
従って、
(05)により、
(06)
① ABである。
といふ「日本語」は、
② AはBであり、A以外はBではない
といふ「意味」になる。
然るに、
(07)
② A以外はBでない(Aでないならば、Bでない)。
③ BはAである(Bならば、Aである)。
に於いて、
②=③ は、「対偶」である。
従って、
(06)(07)により、
(08)
① ABである。
② A以外はBでない
はAである。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(03)(08)により、
(09)
① 高橋犯人である。
② 高橋以外は犯人ではない
犯人は高橋である。
に於いて、
①=②=③ である。


(1306)「ド・モルガンの法則、含意の定義、パースの法則」。

2023-06-01 16:51:12 | 論理

(01)
(ⅰ)
1 (1)  P→ Q A
 2(2)  P&~Q A
 2(3)  P    2&E
12(4)     Q 13MPP
 2(5)    ~Q 2&E
12(6)  Q&~Q 45&I
1 (7)~(P&~Q) 26RAA
(ⅱ)
1  (1)~(P&~Q)  A
 2 (2)  P      A
  3(3)    ~Q   A
 23(4)  P&~Q   23&I
123(5)~(P&~Q)&
       (P&~Q)  14&I
12 (6)   ~~Q   35RAA
12 (7)     Q   6DN
1  (8)  P→ Q   27CP
従って、
(01)により、
(02)
①   P→ Q
② ~(P&~Q)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(03)
(ⅱ)
1   (1) ~( P&~Q)  A
 2  (2) ~(~P∨ Q)  A
  3 (3)   ~P      A
  3 (4)   ~P∨ Q   3∨I
 23 (5) ~(~P∨ Q)&
         (~P∨ Q)  24&I
 2  (6)  ~~P      35RAA
 2  (7)    P      6DN
   8(8)       Q   A
   8(9)   ~P∨ Q   8∨I
 2 8(ア) ~(~P∨ Q)&
         (~P∨ Q)  29&I
 2  (イ)      ~Q   8アRAA
 2  (ウ)    P&~Q   7イ&I
12  (エ) ~( P&~Q)&
         ( P&~Q)  1ウ&I
1   (オ)~~(~P∨ Q)  2エRAA
1   (カ)   ~P∨ Q   オDN
(ⅲ)
1   (1) ~P∨ Q  A
 2  (2)  P&~Q  A
  3 (3) ~P     A
 2  (4)  P     2&E
 23 (5) ~P&P   34&I
  3 (6)~(P&~Q) 25RAA
   7(7)     Q  A
 2  (8)    ~Q  2&E
 2 7(9)  Q&~Q  78&I
   7(ア)~(P&~Q) 29RAA
1   (イ)~(P&~Q) 1367ア∨E
従って、
(03)により、
(04)
② ~(P&~Q)
③  ~P∨ Q
に於いて、
②=③ である(ド・モルガンの法則)。
従って、
(02)(04)により、
(05)
①   P→ Q
② ~(P&~Q)
③  ~P∨ Q
に於いて、
①=② であって、
②=③ でるため、
①=③ である(含意の定義)。
然るに、
(06)
(ⅳ)
1  (1)  (P→Q)→P A
1  (2) ~(P→Q)∨P 1含意の定義
 3 (3) ~(P→Q)   A
 3 (4)~(~P∨Q)   3含意の定義
 3 (5)  P&~Q    4ド・モルガンの法則
 3 (6) (P&~Q)∨P 5∨I
  7(7)        P A
  7(8) (P&~Q)∨P 7∨I
1  (9) (P&~Q)∨P 13678∨E
(ⅴ)
1  (1) (P&~Q)∨P A
 2 (2) (P&~Q)   A
 2 (3)~(~P∨Q)   2ド・モルガンの法則
 2 (4) ~(P→Q)   3含意の定義
 2 (5) ~(P→Q)∨P 4∨I
  6(6)        P A
  6(7) ~(P→Q)∨P 6∨I
1  (8) ~(P→Q)∨P 12567∨E
1  (9)  (P→Q)→P 8含意の定義
従って、
(06)により、
(07)
④(P→ Q)→P
⑤(P&~Q)∨P
に於いて、すなはち、
④(であるならば、Qである)ならば、である。
⑤(であって、Qでない)か、または、である。
に於いて、
④=⑤ である。
然るに、
(08)
⑤(であって、Qでない)か、または、である。
とするならば、いづれにせよ
⑤  である。
といふことは、「当然」である。
従って、
(07)(08)により、
(09)
④((P→ Q)→P)→P
⑤((P&~Q)∨P)→P
に於いて、すなはち、
④((であるならば、Qである)ならば、である)ならば、である。
⑤((であって、Qでない)か、または、である)ならば、いづれにせよである。
に於いて、
④=⑤ であって、尚且つ、
④ は、「分かり難い」が、
⑤ は、明らかに、「」である。
cf.
⑤((日本人であって、女性でない)か、または、日本人である)ならば、いづれにせよ日本人である。
然るに、
(10)


(背理法を絶対認めない人たちの会)
従って、
(09)(10)により、
(11)
④((P→ Q)→P)→P
⑤((P&~Q)∨P)→P
といふ『パースの法則』、すなはち、
④((であるならば、Qである)ならば、である)ならば、である。
⑤((であって、Qでない)か、または、である)ならば、いづれにせよである。
といふ『パースの法則は、
④ ではなく、
⑤ といふ風に、「解釈」すれば、『少しも、変ではなく、極めて、当然である』。