(01)
P= 脱水である。
Q=血液濃縮である。
R=赤血球数が上昇する。
S= 尿酸値が上昇する。
とする。
然るに、
(02)
1 (1) P→Q A
2 (2) Q→(R&S) A
3(3) ~R&S A
3(4) ~R 3&E
3(5) ~R∨~S 4∨I
3(6) ~(R&S) 5ド・モルガンの法則
23(7)~Q 26MTT
123(8)~P 17MTT
3(9) S 3&E
123(ア)~P&S 78&I
従って、
(01)(02)により、
(03)
(ⅰ)「脱水」 ならば、「血液濃縮」が起こる。 然るに、
(ⅱ)「血液濃縮」により、「赤血球数と尿酸値」が「上昇」する。 然るに、
(ⅲ)「赤血球数」は「上昇」してゐないが、「尿酸値」は「上昇」してゐる。従って、
(ⅳ)「脱水」以外の「原因」で、「尿酸値」が、「上昇」してゐる。
といふ「推論」は、『妥当』である。
然るに、
(04)
従って、
(03)(04)により、
(05)
「患者(ID0000123456)」に関しては、 「尿酸値の上昇の原因」は、「脱水」ではない。
従って、
(05)により、
(06)
「S医師」による、
8.入院日(2018/12/21) の尿酸値は10.3と高値であり、 入院の原因となった痛風発作の原因と考えられます。 入院後、 輸液等を行い高尿酸血症に対する薬剤の投与がなくとも尿酸値は低(2018/12/26:7.7 2019/1/4:7.0)し正常範囲内に改善しましたが、これは入院後に行った輸液治療により入院前に存在していた脱水状態が改善され血中物質が希釈された効果により尿酸値も低下したことも一因であると考えます。
といふ『誤診』は、「検査結果」を見ようともしないことによる、『注意義務違反(過失)』である。
然るに、
(07)
(a)
(ⅰ)「脱水」ならば、「赤血球数と尿酸値」が「上昇」する。 然るに、
(ⅱ)「赤血球数」は、「上昇」していない。 然るに、
(ⅲ)「尿酸値」 は、「上昇」してゐる。 従って、
(ⅳ)「脱水」でないとは限らない。
といふ「間違った推論」は、「何となく、正しい」やうにも、思へないでもない。
然るに、
(08)
(b)
(ⅰ)「鈴木氏」ならば、「男性の医師」である。然るに、
(ⅱ)「その人」は、 「女性」 である。然るに、
(ⅲ)「その人」は、 「医師」である。従って、
(ⅳ)「鈴木氏」でないとは限らない。
といふ「間違った推論」は、「どう考へても、マチガイ」である。
然るに、
(06)(07)により、
(08)
「推論(a)」も、
「推論(b)」も、『形式』としては、
(ⅰ) P→Q&R 然るに、
(ⅱ) ~Q 然るに、
(ⅲ) R 従って、
(ⅳ)~Pであるとは限らない。
といふ『形式』であるため、『同じ』である。
従って、
(06)(07)(08)により、
(09)
「我々」は必ずしも、『推論の形式』だけに従って、「推論」をしてゐるわけではなく、そのため、
(ⅰ)「脱水」ならば、「赤血球数と尿酸値」が「上昇」する。 然るに、
(ⅱ)「赤血球数」は、「上昇」していない。 然るに、
(ⅲ)「尿酸値」 は、「上昇」してゐる。 従って、
(ⅳ)「脱水」でないとは限らない。
といふ「正しくない推論」であっても、「医師」が、「そのやうに言った」場合は、
「何となく、正しい」やうに、思ふことになる。