日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(546)「ド・モルガンの法則」と「含意の定義」と「対偶」。

2020-03-10 12:37:28 | 論理

(01)
①(であって、である。)といふことはない
②(であって、である。)といふことはない
に於いて、
①=② である。
然るに、
(02)
①(Pであって、Qである。)といふことはない
③ Pならば、 Qでない
に於いて、
①=③ である。
(03)
②(Qであって、Pである。)といふことはない
④ Qならば、 Pでない
に於いて、
②=④ である。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
③ Pであるならば、Qでない。
④ Qであるならば、Pでない。
に於いて、
③=④ である。
然るに、
(05)
①(Pであって、Qである。)といふことはない。
②(Qであって、Pである。)といふことはない。
といふことは、
⑤  Pでないか、Qでないか、少なくとも、その一方である。
⑥  Qでないか、Pでないか、少なくとも、その一方である。
といふことである。
然るに、
(06)
⑤  Pでないか、Qでないか、少なくとも、その一方である。然るに、Pである。故に、Qでない。
⑥  Qでないか、Pでないか、少なくとも、その一方である。然るに、Qである。故に、Pでない。
といふ「推論(Disjunctive syllogism)」は、「妥当」である。
然るに、
(07)
③  Pであるならば、Qでない。然るに、Pである。故に、Qでない。
④  Qであるならば、Pでない。然るに、Qである。故に、Pでない。
といふ「推論(Modus Ponendo Ponens)」も、「妥当」である。
従って、
(06)(07)により、
(08)
③ Pであるならば、Qでない。
④ Qであるならば、Pでない。
⑤ Pでないか、Qでないか、少なくとも、その一方である。
⑥ Qでないか、Pでないか、少なくとも、その一方である。
に於いて、
③=⑤ であって、
④=⑥ である。
従って、
(05)(08)により、
(09)
①(Pであって、Qである。)といふことはない。
②(Qであって、Pである。)といふことはない。
③  Pであるならば、Qでない。
④  Qであるならば、Pでない。
⑤  Pでないか、Qでないか、少なくとも、その一方である。
⑥  Qでないか、Pでないか、少なくとも、その一方である。
に於いて、
①=②=③=④=⑤=⑥ である。
従って、
(09)により、
(10)
「記号」で書くと、
① ~(P&  Q)
② ~(Q&  P)
③    P→~Q
④    Q→~P
⑤   ~P∨~Q
⑥   ~Q∨~P
に於いて、
①=②=③=④=⑤=⑥ である。
然るに、
(11)
① ~(P&  Q)
② ~(Q&  P)
⑤   ~P∨~Q
⑥   ~Q∨~P
に於いて、
①=②=⑤=⑥ は、「ド・モルガンの法則」である。
(12)
① ~(P&  Q)
② ~(Q&  P)
③    P→~Q
④    Q→~P
に於いて、
①=②=③=④ は、「含意の定義」である。
(13)
③    P→~Q
④    Q→~P
⑤   ~P∨~Q
⑥   ~Q∨~P
③=④=⑤=⑥ も、「含意の定義」である。
(14)
「二重否定律(DN)」により、
③    P→~Q
④    Q→~P
に於いて、
③=④ は、「対偶(Contraposition)」である。
然るに、
(15)
(ⅰ)
1  (1)~(P&Q)  A
 2 (2)  P     A
  3(3)    Q   A
 23(4)  P&Q   23&I
123(5)~(P&Q)&
       (P&Q)
12 (6)   ~Q   35RAA
1  (7) P→~Q   26CP
(ⅲ)
1  (1) P→~Q   A
 2 (2) P& Q   A
 2 (3) P      2&E
12 (4)   ~Q   13MPP
 2 (5)    Q   2&E
12 (6) ~Q&Q   45&I
1  (7)~(P&Q)  26RAA
従って、
(15)により、
(16)
① ~(P&  Q)
③    P→~Q
に於いて、
①=③ である。
従って、
(16)により、
(17)
P=Q
Q=P
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
② ~(Q& P)
④    Q→~P
に於いて、
②=④ である。
然るに、
(18)
(ⅲ)
1  (1)    P→~Q   A
 2 (2) ~(~P∨~Q)  A
  3(3)   ~P      A
  3(4)   ~P∨~Q   3∨I
 23(5) ~(~P∨~Q)&
        (~P∨~Q)  24&I
 2 (6)  ~~P      35RAA
 2 (7)    P      6DN
12 (8)      ~Q   17MPP
12 (9)   ~P∨~Q   8∨I
12 (ア) ~(~P∨~Q)&
        (~P∨~Q)  29&I
1  (イ)~~(~P∨~Q)  2アRAA
1  (ウ)   ~P∨~Q   1DN
(ⅴ)
1     (1)   ~P∨~Q   A
 2    (2)    P& Q   A
  3   (3)   ~P      A
 2    (4)    P      2&E
 23   (5)   ~P& P   34&I
  3   (6)  ~(P& Q)  25RAA
   7  (7)      ~Q   A
 2    (8)       Q   2&E
 2 7  (9)   ~Q& Q   78&I
   7  (ア)  ~(P& Q)  29RAA
1     (イ)  ~(P& Q)  1367ア∨E
    ウ (ウ)    P      A
     エ(エ)       Q   A
    ウエ(オ)    P& Q   ウエ&I
1   ウエ(カ)  ~(P& Q)&
            (P& Q)  イオ&I
1   ウ (キ)      ~Q   エカRAA
1     (ク)    P→~Q   ウキCP
従って、
(18)により、
(19)
③   P→~Q
⑤ ~P∨~Q
に於いて、
③=⑤ である。
従って、
(15)~(19)により、
(20)
① ~(P&  Q)
② ~(Q&  P)
③    P→~Q
④    Q→~P
⑤   ~P∨~Q
⑥   ~Q∨~P
に於いて、
①=③=⑤ であって、
②=④=⑥ である。
然るに、
(21)
「交換法則(commutative law)」により、
① ~(P&  Q)
② ~(Q&  P)
⑤   ~P∨~Q
⑥   ~Q∨~P
に於いて、
①=② であって、
⑤=⑥ である。
従って、
(20)(21)により、
(22)
① ~(P&  Q)
② ~(Q&  P)
③    P→~Q
④    Q→~P
⑤   ~P∨~Q
⑥   ~Q∨~P
に於いて、
①=②=③=④=⑤=⑥ である。
従って、
(01)~(22)により、
(23)
①(Pであって、Qである。)といふことはない。
②(Qであって、Pである。)といふことはない。
③  Pであるならば、Qでない。
④  Qであるならば、Pでない。
⑤  Pでないか、Qでないか、少なくとも、その一方である。
⑥  Qでないか、Pでないか、少なくとも、その一方である。
に於いて、
①=②=③=④=⑤=⑥ である。
といふことは、「日本語」としてだけではなく、「命題計算(Propositional calculus)」としても、「正しい」。
然るに、
(11)により、
(24)
①(Pであって、Qである。)といふことはない。
⑤  Pでないか、Qでないか、少なくとも、その一方である。
に於いて、
①=⑤ は、「ド・モルガンの法則」である。
然るに、
(25)
①(Pであって、Qである。)といふことはない。
⑤  Pでないか、Qでないか、少なくとも、その一方である。
といふことは、
①(Pが本当であって、その上、Qも本当である。)といふことはない
⑤  Pがウソであるか、または、Qがウソであるか、または、PとQの、両方ともウソである。
といふことである。
然るに、
(26)
①(Pが本当であって、その上、Qも本当である。)といふことはない。
⑤  Pがウソであるか、または、Qがウソであるか、または、PとQの、両方ともウソである。
に於いて、
①=⑤ であることは、「当然」である。
従って、
(27)

のやうな「ベン図」を使って説明される、「集合のド・モルガンの法則」と異なり、「命題論理としてのド・モルガンの法則」は、「極めて、当り前のこと」を、述べてゐるに、過ぎない。



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