日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(550)「括弧」と「返り点」(Ⅵ)。

2020-03-12 19:17:54 | 返り点、括弧。

―「昨日(令和02年03月11日)」の「記事」を補足します。―
(01)
① 3{2(1)}。
に於いて、
3{ }⇒{ }3
2( )⇒( )2
といふ「移動」を行ふと、
① 3{2(1)}⇒
① {(1)2}3=
①   1<2<3。
といふ「並び替へ(ソート)」を、行ふことになる。
然るに、
(02)
② 2(3{1)}。
2( )⇒( )2
3{ }⇒{ }3
といふ「移動」を行ふと、
② 2(3{1)}⇒
② ({1)2}3=
①   1<2<3。
といふ「並び替へ(ソート)」を、行ふことになる。
然るに、
(03)
①{( )}
②({ )}
に於いて、
① は「括弧」であるが、
② は「括弧」ではない。
(04)
③ 6[3〔2(1)〕5(4)]。
に於いて、
6[ ]⇒[ ]6
3〔 〕⇒〔 〕3
2( )⇒( )2
5( )⇒( )5
といふ「移動」を行ふと、
③ 6[3〔2(1)〕5(4)]⇒
③ [〔(1)2〕3(4)5]6=
③    1<2<3<4<5<6。
といふ「並び替へ(ソート)」を、行ふことになる。
(05)
④ 3〔6{2(5[1)〕4]}。
に於いて、
3〔 〕⇒〔 〕3
6{ }⇒{ }6
2( )⇒( )2
5[ ]⇒[ ]5
といふ「移動」を行ふと、
④ 3〔6{2(5[1)〕4]}⇒
④ 〔{([1)2〕34]5}6=
④    1<2<3<4<5<6。
といふ「並び替へ(ソート)」を、行ふことになる。
然るに、
(06)
③[〔( )〕( )]
④  〔{([ )〕]}
に於いて、
③ は「括弧」であるが、
④ は「括弧」ではない。
然るに、
(07)
① 3 2 1
③ 6 3 2 1 5 4
といふ「順番」の中に、
② n+1<n+m>n(nは、1以上の正の整数で、mは2以上の正の整数。)
といふ「順番」は無い。
(08)
② 2<3>1
④ 3<6>2<5>1 4
といふ「順番」の中に、
② n+1<n+m>n(nは、1以上の正の整数で、mは2以上の正の整数。)
といふ「順番」が有る。
然るに、
(09)
③ 6[3〔2(1)〕5(4)]。
に対して、
⑤ 6[#3〔#2(#1)#〕5(#4)#]。
の場合は、
⑤ C[17〔25(34)6〕A(89)B]。
であって、
⑤ は、12個の「一桁の、16進数」である。
然るに、
(10)
⑤ C[17〔25(34)6〕A(89)B]。
に於いて、
C[ ]⇒[ ]C
7〔 〕⇒〔 〕7
5( )⇒( )5
A( )⇒( )A
といふ「移動」を行ふと、
⑤ C[17〔25(34)6〕A(89)B]⇒
⑤ [1〔2(34)56〕7(89)AB]C=
⑤   1<2<3<4<5<6<7<8<9<A<B<C。
といふ「並び替へ(ソート)」を、行ふことになる。
然るに、
(11)
⑤ C 1 7 2 5 3 4 6 A 8 9 B。
の中に、
② n+1<n+m>n(nは、1以上の正の整数で、mは2以上の正の整数。)
といふ「順番」は無い。
従って、
(01)~(11)により、
(12)
① # # # # # # # # #・・・・・
といふ「順番」の中に、
② n+1<n+m>n(nは、1以上の正の整数で、mは2以上の正の整数。)
といふ「順番」は無いならば、そのときに限って、「括弧」は、
① # # # # # # # # #・・・・・
といふ「順番」を、
① 1<2<3<4<5<6<7<8<9・・・・・
といふ「順番」に、「並び替へ」ることが出来る。
然るに、
(13)

(14)

従って、
(13)(14)により、
(15)
① レ レ レ
② 二 一レ
③ レ 二 レ 一レ
④ レ 下 二 一 上
⑤ レ 三 二 一
⑥ レ 二 レ レ 一
⑦ 下 レ レ 二 一 上
⑧ レ レ 二 一レ 二 一レ
⑨ レ レ 二 一レ レ
⑩ 乙 下 二 レ 一レ 上レ レ 甲レ
といふ「レ点を含む、返り点」は、
① 四 三 二 一
② 三 二 一
③ 丁 丙 二 一 乙 甲
④ 下 中 二 一 上
⑤ 四 三 二 一
⑥ 下 中 三 二 一 上
⑦ 下 四 三 二 一 上
⑧ 三 二 一 五 四 三 二 一
⑨ 六 五 四 三 二 一
⑩ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
といふ「レ点を含まない、返り点」に、「置き換へ」ることが出来る。
然るに、
(16)
例へば、
① 四[三〔二(一)]。
に対して、
① 四[#三〔#二(#一)]。
であるならば、
① 七[一六〔二五(三四)〕]。
である。
然るに、
(17)
① 七[一六〔二五(三四)〕]。
に於いて、
七[ ]⇒[ ]七
六〔 〕⇒〔 〕六
五( )⇒( )五
といふ「移動」を行ふと、
① 七[一六〔二五(三四)〕]⇒
① [一〔二(三四)五〕六]七=
①   1<2<3<4<5<6<7。
といふ「並び替へ(ソート)」を、行ふことになる。
然るに、
(18)
⑩ 人{##丙[下〔二(一)中(上)〕乙(甲)]二(一)#地(天)}。
に対して、
⑩ 人{##丙[下〔二(#一)中(#上)〕乙(#甲)]二(#一)#地(#天)}。
であるならば、
⑩ L{12D[9〔5(34)8(67)〕C(AB)]G(EF)HK(IJ)}。
は、21個の「一桁の、22進数」である。
然るに、
(19)
⑩ L{12D[9〔5(34)8(67)〕C(AB)]G(EF)HK(IJ)}。
に於いて、
L{ }⇒{ }L
D[ ]⇒[ ]D
9〔 〕⇒〔 〕9
5( )⇒( )5
8( )⇒( )8
C( )⇒( )C
G( )⇒( )G
K( )⇒( )K
といふ「移動」を行ふと、
⑩ L{12D[9〔5(34)8(67)〕C(AB)]G(EF)HK(IJ)}⇒
⑩ {12[〔(34)5(67)8〕9(AB)C]D(EF)GH(IJ)K}L=
⑩   1<2<3<4<5<6<7<8<9<A<B<C<D<E<F<G<H<I<J<K。
といふ「並び替へ(ソート)」を、行ふことになる。
従って、
(13)~(19)により、
(20)
「返り点」が表す「順番」の「集合」の中に、
② n+1<n+m>n(nは、1以上の正の整数で、mは2以上の正の整数。)
といふ「順番」は無い。
従って、
(12)(20)により、
(21)
返り点」で表すことが出来る「順番」は、「括弧」で表すことが出来る「順番」に「等しい」。
然るに、
(22)
⑪ 惡称人之惡者=
⑪ 惡人之惡
⑪ 人之惡
⑪ 人之惡を称する者を惡む(論語、陽貨、二四)。
cf.
惡[二]① にくむ〔集韻〕惡、憎也。(大修館、大漢和辞典)。
然るに、
(23)
⑪ 惡称人之惡者=
⑪ 惡〔称(人之惡)者〕⇒
⑪ 〔(人之惡)称者〕惡=
⑪ 人之惡を称する者を惡む。
(24)
⑫ 我惡称人之惡=
⑫ 我惡人之惡
⑫ 我惡人之惡
⑫ 我人之惡
⑫ 我、人の惡を称するを惡む。
然るに、
(25)
⑫ 我惡称人之惡=
⑫ 我惡〔称(人之惡)〕⇒
⑫ 我〔(人之惡)称〕惡=
⑫ 我、人の惡を称するを惡む。
従って、
(22)~(25)により、
(26)
⑪ 下 二 一 上
⑫ 三 二 一
の「括弧」は、両方とも、
⑪〔( )〕 であって、
⑫〔( )〕 である。
然るに、
(27)
⑪ 惡称人之惡者。
に対して、
⑪ 我=主語   を加へて、
⑪ 者=被修飾語 を除いた「形」が、
⑫ 我惡称人之惡。である。
従って、
(24)~(27)により、
(28)
⑪ 惡〔称(人之惡)者〕。
⑫ 我惡〔称(人之惡)〕。
に於いて、
⑪ の「補足構造」と、
⑫ の「補足構造」は、「同じ」である。
然るに、
(29)
漢語における語順は、国語と大きく違っているところがある。すなわち、その補足構造における語順は、国語とは全く反対である。しかし、訓読は、国語の語順に置きかえて読むことが、その大きな原則となっている。それでその補足構造によっている文も、返り点によって、国語としての語順が示されている(鈴木直治、中国語と漢文、1975年、296頁)。
従って、
(28)(29)により、
(30)
⑪ 惡〔称(人之惡)者〕。
⑫ 我惡〔称(人之惡)〕。
に於ける、
⑪〔 ( ) 〕
⑫〔 ( ) 〕
といふ「括弧」は、両方とも、
⑪ 惡称人之惡者。
⑫ 我惡称人之惡。
といふ「漢文」の、「補足構造」を示してゐる。
従って、
(22)~(30)により、
(31)
⑪ 惡〔称(人之惡)者〕。
⑫ 我惡〔称(人之惡)〕。
に於ける、
⑪〔 ( ) 〕
⑫〔 ( ) 〕
といふ「括弧」は、
(ⅰ)「漢文訓読の、語順」と「同時」に、
(ⅱ)「漢文の、補足構造」を、示してゐる。
然るに、
(32)
⑫ 惡〔称(人之惡)φ〕。
に於いて、
⑫ φ を、「無意味な、発音もされないダミー」とするならば、
その場合は、
⑪ 惡〔称(人之惡)者〕。
⑫ 惡〔称(人之惡)φ〕。
に付く「返り点」は、両方とも、
⑪ 下 二 一 上
⑫ 下 二 一 上
である。
従って、
(32)により、
(33)
⑫ 惡〔称(人之惡)φ〕。
に於いて、
⑫ φ は、書かない。とするならば、
⑪ 惡〔称(人之惡)者〕。
⑫ 惡〔称(人之惡)〕。
の「括弧」と「返り点」は、両方とも、
⑪ 下〔二(一)上〕
⑫ 下〔二(一)上〕
である。といふ、ことになる。



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