日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(844)∀x(偶数x)∨∀x(奇数x)├ ∀x(~偶数x→奇数x)

2021-03-20 14:04:45 | 論理

 ―「昨日(令和03年03月19日)の記事」を書き直します。―
(01)
(ⅰ)
1  (1)∀x(~偶数x→奇数x) A
1  (2)   ~偶数a→奇数a  1UE
1  (3)  ~~偶数a∨奇数a  2含意の定義
 4 (4)  ~~偶数a      A
 4 (5)    偶数a      4DN
 4 (6)    偶数a∨奇数a  5∨I
  7(7)        奇数a  A
  7(8)    偶数a∨奇数a  7∨I
1  (9)    偶数a∨奇数a  34678∨E
1  (ア) ∀x(偶数x∨奇数x) 9UI
(ⅱ)
1  (1) ∀x(偶数x∨奇数x) A
1  (2)    偶数a∨奇数a  1UE
 3 (3)    偶数a      A
 3 (4)  ~~偶数a      3DN
 3 (5)  ~~偶数a∨奇数a  4∨I
  6(6)        奇数a  A
  6(7)  ~~偶数a∨奇数a  6∨I
1  (8)  ~~偶数a∨奇数a  23567∨E
1  (9)   ~偶数a→奇数a  8含意の定義
1  (ア)∀x(~偶数x→奇数x) 9UI
従って、
(01)により、
(02)
① ∀x(~偶数x→奇数x)
② ∀x( 偶数x∨奇数x)
に於いて、すなはち、
① すべての自然数は、偶数でないならば、奇数である。
② すべての自然数は、偶数であるか、  奇数である。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(03)
② ∀x(偶数x∨奇数x)
② すべての自然数は、偶数であるか、奇数である。
といふことは、
②「1、2、3、4、5、6、7、8、9、・・・・・」
といふ「普通の状態」を言ふ。
従って、
(02)(03)により、
(04)
① ∀x(~偶数x→奇数x)
① すべての自然数は、偶数でないならば、奇数である。
といふことも、
①「1、2、3、4、5、6、7、8、9、・・・・・」
といふ「普通の状態」を言ふ。
然るに、
(05)
② ∀x(偶数x)∨∀x(奇数x)
② すべての自然数は偶数であるか、または、すべての自然数は奇数である。
といふことは、
②「2、4、6、8、・・・」または「1、3、5、7、・・・」
といふ「異常な状態」を言ふ。
従って、
(04)(05)により、
(06)
① ∀x(~偶数x→奇数x)      ≡すべての自然数は、偶数でないならば、奇数である。
② ∀x(偶数x)∨∀x(奇数x)≡すべての自然数は偶数であるか、または、すべての自然数は奇数である。
に於いて、
① ならば、② である。
といふことには、ならず、それ故、
① ∀x(~偶数x→奇数x)├ ∀x(偶数x)∨∀x(奇数x)
といふ「連式(推論)」は、「妥当」ではない。
然るに、
(07)
(ⅰ)「Aか、または、Bである。」然るに、
(ⅱ)「Aでない。」故に、
(ⅲ)「Bである。」
といふ「推論(選言三段論法)」は「妥当」である。
然るに、
(08)
演繹定理(Deduction theorem)は次のように表現される。
定理2.2 A と B は論理式で、Γ は論理式の有限の列であるとする。もし、
 Γ,A├ B
ならば、
 Γ├ A→B
である(長尾真・淵一博、論理と意味、1983年、40頁)。
従って、
(07)(08)により、
(09)
① A∨B,~A├ B
② A∨B├ ~A→B
に於いて、
① は、「三段論法」として、「妥当」であり、
② は、「演繹定理」として、「妥当」である。
従って、
(09)により、
(10)
① ∀x(偶数x)∨∀x(奇数x), ~∀x(偶数x)├ ∀x(奇数x)
② ∀x(偶数x)∨∀x(奇数x)├ ~∀x(偶数x)→ ∀x(奇数x)
に於いて、
① は、「三段論法」として、「妥当」であり、
② は、「演繹定理」として、「妥当」である。
然るに、
(11)
(ⅰ)
1  (1) ~∀x(偶数x)→∀x(奇数x) A
1  (2)~~∀x(偶数x)∨∀x(奇数x) 1含意の定義
 3 (3)~~∀x(偶数x)         A
 3 (4)  ∀x(偶数x)         3DN
 3 (5)     偶数a          3UE
 3 (6)   ~~偶数a          5DN
 3 (7)   ~~偶数a∨奇数a      6∨I
 3 (8)    ~偶数a→奇数a      7含意の定義
 3 (9) ∀x(~偶数x→奇数x)     8UI
  ア(ア)          ∀x(奇数x) A
  ア(イ)             奇数a  アUE
  ア(ウ)       ~~偶数a∨奇数a  イ∨I
  ア(エ)        ~偶数a→奇数a  ウ含意の定義
  ア(オ)     ∀x(~偶数x→奇数x) エUI
1  (カ) ∀x(~偶数x→奇数x)     139アオ∨E
(ⅱ)
1  (1) ∀x(~偶数x→奇数x)     A
1  (2)    ~偶数a→奇数a      1UE
1  (3)   ~~偶数a∨奇数a      2含意の定義
 4 (4)   ~~偶数         A
 4 (5)     偶数         4DN
 4 (6)  ∀x(偶数)        5UI(はマチガイである。)
 4 (7)~~∀x(偶数x)        6DN
 4 (8)~~∀x(偶数x)∨∀x(奇数x) 7∨I
  9(9)        奇数      A
  9(ア)     ∀x(奇数)     9UI(はマチガイである。)
1  (イ)~~∀x(偶数x)∨∀x(奇数x) 3489イ∨E
1  (ウ) ~∀x(偶数x)→∀x(奇数x) イ含意の定義
従って、
(11)により、
(12)
③ ~∀x(偶数x)→∀x(奇数x)├ ∀x(~偶数x→奇数x)
といふ「連式(推論)」は、「妥当」である。
従って、
(10)(11)(12)により、
(13)
②  ∀x(偶数x)∨∀x(奇数x)├ ~∀x(偶数x)→∀x(奇数x)
~∀x(偶数x)→∀x(奇数x)├  ∀x(~偶数x→奇数x)
といふ「連式(推論)」は、「妥当」である。
従って、
(13)により、
(14)
推移律」により、
④ ∀x(偶数x)∨∀x(奇数x)├ ∀x(~偶数x→奇数x)
といふ「連式(推論)」は、「妥当」である。
従って、
(14)により、
(15)
④ ∀x(偶数x)∨∀x(奇数x)├ ∀x(~偶数x→奇数x)
といふ「推論」、すなはち、
(ⅰ)「すべての自然数は偶数であるか、または、すべての自然数は奇数である。」従って、
(ⅱ)「すべての自然数は偶数でないならば、           奇数である。」
といふ「推論」は、「妥当」である。
然るに、
(16)
(ⅰ)「すべての自然数は偶数であるか、または、すべての自然数は奇数である。」として、
(ⅱ)「a=3 である。」とする。
然るに、
(17)
(ⅱ)「a=3」は「奇数」である。
従って、
(16)(17)により、
(18)
(ⅰ)「すべての自然数は偶数であるか、または、すべての自然数は奇数である。」として、
(ⅱ)「a=3(奇数)である。」ならば、   「すべての自然数は偶数である。」ではなく
(ⅲ)「すべての自然数は奇数である。」
然るに、
(19)
(ⅲ)「すべての自然数が奇数である。」ならば、必然的に
(ⅳ)「a=3 は奇数であって、偶数ではない。」
従って、
(15)~(19)により、
(20)
(ⅰ)「すべての自然数は偶数であるか、または、すべての自然数は奇数である。」従って、
(ⅱ)「 任意の自然数は偶数でないならば、           奇数である。」
といふ「推論」は、明らかに、「妥当」である。
従って、
(06)(15)(20)により、
(21)
① ∀x(~偶数x→奇数x)├ ∀x(偶数x)∨∀x(奇数x)
④ ∀x(偶数x)∨∀x(奇数x)├ ∀x(~偶数x→奇数x)
に於いて、
① は、「妥当」ではないが、それとは「逆」の、
④ は、「妥当」である。