―「昨日(令和03年03月19日)の記事」を書き直します。―
(01)
(ⅰ)
1 (1)∀x(~偶数x→奇数x) A
1 (2) ~偶数a→奇数a 1UE
1 (3) ~~偶数a∨奇数a 2含意の定義
4 (4) ~~偶数a A
4 (5) 偶数a 4DN
4 (6) 偶数a∨奇数a 5∨I
7(7) 奇数a A
7(8) 偶数a∨奇数a 7∨I
1 (9) 偶数a∨奇数a 34678∨E
1 (ア) ∀x(偶数x∨奇数x) 9UI
(ⅱ)
1 (1) ∀x(偶数x∨奇数x) A
1 (2) 偶数a∨奇数a 1UE
3 (3) 偶数a A
3 (4) ~~偶数a 3DN
3 (5) ~~偶数a∨奇数a 4∨I
6(6) 奇数a A
6(7) ~~偶数a∨奇数a 6∨I
1 (8) ~~偶数a∨奇数a 23567∨E
1 (9) ~偶数a→奇数a 8含意の定義
1 (ア)∀x(~偶数x→奇数x) 9UI
従って、
(01)により、
(02)
① ∀x(~偶数x→奇数x)
② ∀x( 偶数x∨奇数x)
に於いて、すなはち、
① すべての自然数は、偶数でないならば、奇数である。
② すべての自然数は、偶数であるか、 奇数である。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(03)
② ∀x(偶数x∨奇数x)
② すべての自然数は、偶数であるか、奇数である。
といふことは、
②「1、2、3、4、5、6、7、8、9、・・・・・」
といふ「普通の状態」を言ふ。
従って、
(02)(03)により、
(04)
① ∀x(~偶数x→奇数x)
① すべての自然数は、偶数でないならば、奇数である。
といふことも、
①「1、2、3、4、5、6、7、8、9、・・・・・」
といふ「普通の状態」を言ふ。
然るに、
(05)
② ∀x(偶数x)∨∀x(奇数x)
② すべての自然数は偶数であるか、または、すべての自然数は奇数である。
といふことは、
②「2、4、6、8、・・・」または「1、3、5、7、・・・」
といふ「異常な状態」を言ふ。
従って、
(04)(05)により、
(06)
① ∀x(~偶数x→奇数x) ≡すべての自然数は、偶数でないならば、奇数である。
② ∀x(偶数x)∨∀x(奇数x)≡すべての自然数は偶数であるか、または、すべての自然数は奇数である。
に於いて、
① ならば、② である。
といふことには、ならず、それ故、
① ∀x(~偶数x→奇数x)├ ∀x(偶数x)∨∀x(奇数x)
といふ「連式(推論)」は、「妥当」ではない。
然るに、
(07)
(ⅰ)「Aか、または、Bである。」然るに、
(ⅱ)「Aでない。」故に、
(ⅲ)「Bである。」
といふ「推論(選言三段論法)」は「妥当」である。
然るに、
(08)
演繹定理(Deduction theorem)は次のように表現される。
定理2.2 A と B は論理式で、Γ は論理式の有限の列であるとする。もし、
Γ,A├ B
ならば、
Γ├ A→B
である(長尾真・淵一博、論理と意味、1983年、40頁)。
従って、
(07)(08)により、
(09)
① A∨B,~A├ B
② A∨B├ ~A→B
に於いて、
① は、「三段論法」として、「妥当」であり、
② は、「演繹定理」として、「妥当」である。
従って、
(09)により、
(10)
① ∀x(偶数x)∨∀x(奇数x), ~∀x(偶数x)├ ∀x(奇数x)
② ∀x(偶数x)∨∀x(奇数x)├ ~∀x(偶数x)→ ∀x(奇数x)
に於いて、
① は、「三段論法」として、「妥当」であり、
② は、「演繹定理」として、「妥当」である。
然るに、
(11)
(ⅰ)
1 (1) ~∀x(偶数x)→∀x(奇数x) A
1 (2)~~∀x(偶数x)∨∀x(奇数x) 1含意の定義
3 (3)~~∀x(偶数x) A
3 (4) ∀x(偶数x) 3DN
3 (5) 偶数a 3UE
3 (6) ~~偶数a 5DN
3 (7) ~~偶数a∨奇数a 6∨I
3 (8) ~偶数a→奇数a 7含意の定義
3 (9) ∀x(~偶数x→奇数x) 8UI
ア(ア) ∀x(奇数x) A
ア(イ) 奇数a アUE
ア(ウ) ~~偶数a∨奇数a イ∨I
ア(エ) ~偶数a→奇数a ウ含意の定義
ア(オ) ∀x(~偶数x→奇数x) エUI
1 (カ) ∀x(~偶数x→奇数x) 139アオ∨E
(ⅱ)
1 (1) ∀x(~偶数x→奇数x) A
1 (2) ~偶数a→奇数a 1UE
1 (3) ~~偶数a∨奇数a 2含意の定義
4 (4) ~~偶数a A
4 (5) 偶数a 4DN
4 (6) ∀x(偶数x) 5UI(はマチガイである。)
4 (7)~~∀x(偶数x) 6DN
4 (8)~~∀x(偶数x)∨∀x(奇数x) 7∨I
9(9) 奇数a A
9(ア) ∀x(奇数x) 9UI(はマチガイである。)
1 (イ)~~∀x(偶数x)∨∀x(奇数x) 3489イ∨E
1 (ウ) ~∀x(偶数x)→∀x(奇数x) イ含意の定義
従って、
(11)により、
(12)
③ ~∀x(偶数x)→∀x(奇数x)├ ∀x(~偶数x→奇数x)
といふ「連式(推論)」は、「妥当」である。
従って、
(10)(11)(12)により、
(13)
② ∀x(偶数x)∨∀x(奇数x)├ ~∀x(偶数x)→∀x(奇数x)
③ ~∀x(偶数x)→∀x(奇数x)├ ∀x(~偶数x→奇数x)
といふ「連式(推論)」は、「妥当」である。
従って、
(13)により、
(14)
「推移律」により、
④ ∀x(偶数x)∨∀x(奇数x)├ ∀x(~偶数x→奇数x)
といふ「連式(推論)」は、「妥当」である。
従って、
(14)により、
(15)
④ ∀x(偶数x)∨∀x(奇数x)├ ∀x(~偶数x→奇数x)
といふ「推論」、すなはち、
(ⅰ)「すべての自然数は偶数であるか、または、すべての自然数は奇数である。」従って、
(ⅱ)「すべての自然数は偶数でないならば、 奇数である。」
といふ「推論」は、「妥当」である。
然るに、
(16)
(ⅰ)「すべての自然数は偶数であるか、または、すべての自然数は奇数である。」として、
(ⅱ)「a=3 である。」とする。
然るに、
(17)
(ⅱ)「a=3」は「奇数」である。
従って、
(16)(17)により、
(18)
(ⅰ)「すべての自然数は偶数であるか、または、すべての自然数は奇数である。」として、
(ⅱ)「a=3(奇数)である。」ならば、 「すべての自然数は偶数である。」ではなく、
(ⅲ)「すべての自然数は奇数である。」
然るに、
(19)
(ⅲ)「すべての自然数が奇数である。」ならば、必然的に、
(ⅳ)「a=3 は奇数であって、偶数ではない。」
従って、
(15)~(19)により、
(20)
(ⅰ)「すべての自然数は偶数であるか、または、すべての自然数は奇数である。」従って、
(ⅱ)「 任意の自然数は偶数でないならば、 奇数である。」
といふ「推論」は、明らかに、「妥当」である。
従って、
(06)(15)(20)により、
(21)
① ∀x(~偶数x→奇数x)├ ∀x(偶数x)∨∀x(奇数x)
④ ∀x(偶数x)∨∀x(奇数x)├ ∀x(~偶数x→奇数x)
に於いて、
① は、「妥当」ではないが、それとは「逆」の、
④ は、「妥当」である。