日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(493)「パースの法則」の、「自然演繹」による「3通りの証明」。

2020-02-02 19:58:09 | 論理

(01)
排中律や二重否定の除去と等価な命題のひとつで、変なものとして、パースの法則があります。
任意の命題P, Qについて、
((P→Q)→P)→P
が成り立つ
『「PならばQ」ならばP』ならばP
なんか、パズルのような命題ですね。
(排中律、二重否定の除去、パースの法則 - Qiita)
然るに、
(02)
5 原始的規則あるい導出された規則を、既に証明されたどのような連式あるいは定理とでも、ともに用いて、証明せよ。
5 Using primitive or derived rules, together with any sequents or theorems already proved, prove;
(c)├((P→Q)→P)→P 
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、80頁と、原文)
cf.
ただし、「E.J.レモン、論理学初歩」には、「練習問題の解答」は、載ってゐません。
然るに、
(03)
(ⅰ)
1   (1)  (P→ Q)→P   A
1   (2) ~(P→ Q)∨P   1含意の定義 
 3  (3) ~(P→ Q)     A
  4 (4)  ~P∨ Q      A
  4 (5)   P→ Q      3含意の定義
 34 (6) ~(P→ Q)&
         (P→ Q)     5&I
 3  (7)~(~P∨ Q)     46RAA
 3  (8)   P&~Q      7ド・モルガンの法則
 3  (9)   P         8&I
   ア(ア)         P   A
1   (イ)   P         239アア∨E
    (ウ) ((P→Q)→P)→P 1イCP
    (〃)((PならばQ)ならばP)ならばP。
(ⅱ)
   (1)   ~P∨P        TI(排中律)
2  (2)   ~P          A
2  (3)   ~P∨Q        2∨I
2  (4)    P→Q        2含意の定義
2  (5)   (P→Q)&~P    24&I
2  (6)~(~(P→Q)∨ P)   5ド・モルガンの法則
 9 (7)   (P→Q)→ P    A
 9 (8)  ~(P→Q)∨ P    7含意の定義
49 (9)~(~(P→Q)∨ P)&
       (~(P→Q)∨ P)   68&I
4  (ア) ~((P→Q)→ P)   79RAA
4  (イ) ~((P→Q)→ P)∨P ア∨I
  ウ(ウ)      P        A
  ウ(エ) ~((P→Q)→ P)∨P ウ∨I
   (オ) ~((P→Q)→ P)∨P 12イウエ∨E
   (カ)  ((P→Q)→ P)→P オ含意の定義
   (〃)  ((PならばQ)ならばPならば)Pである。
(ⅲ)
1       (1)  (P→ Q)→P     A
 2      (2) ~(P&~Q)       A
  3     (3)   P           A
   4    (4)     ~Q        A
  34    (5)   P&~Q        34&I
 234    (6) ~(P&~Q)&
             (P&~Q)       25&I
 23     (7)    ~~Q        46RAA
 23     (8)      Q        7DN
 2      (9)   P→ Q        38CP
        (ア) ~(P&~Q)→(P→Q) 29CP
    イ   (イ) ~(P&~Q)       A
1   イ   (ウ)         (P→Q) アイMPP
1   イ   (エ)          P    1ウMPP
1       (オ) ~(P&~Q)→ P    イエCP
     カ  (カ) ~(P&~Q)&~P    A
     カ  (キ) ~(P&~Q)       カ&E
1    カ  (ク)          P    オキMPP
     カ  (ケ)         ~P    カ&E
1    カ  (コ)       P&~P    クケ&I
1       (サ)~~(P&~Q)       カコDN
1       (シ)  (P&~Q)∨ P    サ∨I
      ス (ス)   P&~Q        A
      ス (セ)   P           ス&E
       ソ(ソ)          P    A
1       (タ)          P    シスセソソ∨E
        (チ)((P→Q)→P)→P    1タCP
        (〃)((PならばQ)ならばPならば)Pである。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
「パースの法則」の「証明」は、
(ⅰ)12行の「計算」
(ⅱ)15行の「計算」
(ⅲ)26行の「計算」
による、少なくとも、「3通りの証明」が有ることになる。
然るに、
(05)
今の場合は、
5 原始的規則あるい導出された規則を、既に証明されたどのような連式あるいは定理とでも、ともに用いて、証明せよ。
5 Using primitive or derived rules, together with any sequents or theorems already proved, prove;
兎に角にも、「証明せよ」。

(c)├((P→Q)→P)→P
といふ「出題」であったものの、
原始的規則のみによって証明せよ
5 Prove by primitive rules alone:
といふことであれば、
① 仮定(A)
② 前件肯定(MPP)
③ 後件否定(MTT)
④ 二重否定(DN)
⑤ 条件法的証明(CP)
⑥ 連言導入(&I)
⑦ 連言除去(&E)
⑧ 選言導入(∨I)
⑨ 選言除去(∨E)
⑩ 背理法(RAA)
含意の定義
⑫ ド・モルガンの法則
から、
⑪ 含意の定義
ド・モルガンの法則
といふ「定理(Theorems)」が除かれるため、
(ⅰ)12行の「計算」は、「含意の定義・ド・モルガンの法則」を、計3回、使ってゐる。
(ⅱ)15行の「計算」は、「含意の定義・ド・モルガンの法則」を、計4回、使ってゐる。
(ⅲ)26行の「計算」は、「含意の定義・ド・モルガンの法則」を、1度も使ってゐない。
といふことから、
(ⅲ)26行の「計算」だけが、「正解」である。
従って、
(05)により、
(06)
5 次の連式を、原始的規則のみによって証明せよ
5 Prove the following sequent by primitive rules alone:
(c)├((P→Q)→P)→P
といふことであれば、3つの中では、
(ⅲ)
1       (1)  (P→ Q)→P     A
 2      (2) ~(P&~Q)       A
  3     (3)   P           A
   4    (4)     ~Q        A
  34    (5)   P&~Q        34&I
 234    (6) ~(P&~Q)&
             (P&~Q)       25&I
 23     (7)    ~~Q        46RAA
 23     (8)      Q        7DN
 2      (9)   P→ Q        38CP
        (ア) ~(P&~Q)→(P→Q) 29CP
    イ   (イ) ~(P&~Q)       A
1   イ   (ウ)         (P→Q) アイMPP
1   イ   (エ)          P    1ウMPP
1       (オ) ~(P&~Q)→ P    イエCP
     カ  (カ) ~(P&~Q)&~P    A
     カ  (キ) ~(P&~Q)       カ&E
1    カ  (ク)          P    オキMPP
     カ  (ケ)         ~P    カ&E
1    カ  (コ)       P&~P    クケ&I
1       (サ)~~(P&~Q)       カコDN
1       (シ)  (P&~Q)∨ P    サ∨I
      ス (ス)   P&~Q        A
      ス (セ)   P           ス&E
       ソ(ソ)          P    A
1       (タ)          P    シスセソソ∨E
        (チ)((P→Q)→P)→P    1タCP
        (〃)((PならばQ)ならばPならば)Pである。
だけが「正解」であって、「他の2つ」は、「含意の定義ド・モルガンの法則」を「計算」の中で、「証明」する分、どの途、()よりも、「長く」なる。


(492)(パースの法則、1885)の「証明」(其の参:大きな、疑問)。

2020-02-02 14:29:58 | 訓読

(01)
演繹メタ定理は、メタ定理の中でも最も重要である。論理体系のなかには、これを推論規則("→" の導入規則)として採用したもの(自然演繹)もある(演繹定理:ウィキペディア)。
然るに、
(02)
連式表現トートロジー的であるか否かを決めるために、それに対応する条件法を標準的な方法でテストしもよいのである。
連式に対して10個の原始的規則のみを用いて証明が見出されるならば、その連式を、簡単な言いかたをとって、導出可能(deriable)であるとよぶことにしよう。―中略、―
メタ定理1:すべての導出可能な連式は、トートロジーである。
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、97頁)
然るに、
(03)
「E.J.レモンの、自然演繹の、10個の原始的規則(10 primitive rules)」とは、
① 仮定(A)
② 前件肯定(MPP)
③ 後件否定(MTT)
④ 二重否定(DN)
条件法的証明(CP)
⑥ 連言導入(&I)
⑦ 連言除去(&E)
⑧ 選言導入(∨I)
⑨ 選言除去(∨E)
⑩ 背理法(RAA)
といふ「規則」をいふ。
然るに、
(04)
そこで演繹定理(Deduction theorem)は次のように表現される。
定理2.2 AとBは論理式で、Γ は論理式の有限の列であるとする。もし、
 Γ,A├ B
ならば、
 Γ├ A→B
である(長尾真・淵一広、論理と意味、1983年、40頁)。
然るに、
(05)
 Γ,A├ B
ならば、
 Γ├ A→B
といふのは、
条件法的証明(CP)
に、他ならない。
従って、
(01)~(05)により、
(06)
メタ定理1:「(10個の原始的規則によって)導出可能」な連式は、すべてがトートロジーである。
といふことを、「保証(確約)」してゐるは、他ならぬ、
演繹定理条件法的証明)
である。といふ、ことになる。
従って、
(07)
① 仮定(A)
② 前件肯定(MPP)
③ 後件否定(MTT)
④ 二重否定(DN)
条件法的証明(CP)
⑥ 連言導入(&I)
⑦ 連言除去(&E)
⑧ 選言導入(∨I)
⑨ 選言除去(∨E)
⑩ 背理法(RAA)
といふ「規則」のみを用ひて、例へば、
⑪「含意の定義」    が「証明」されたとするならば、その「証明」の「正しさ」を、「保証(確約)」してゐるのは、「⑤ 演繹定理」であり、
⑫「ド・モルガンの法則」が「証明」されたとするならば、その「証明」の「正しさ」を、「保証(確約)」してゐるのは、「⑤ 演繹定理」である。
といふ、ことになる。
然るに、
(08)
(a)P→Q├ ~P∨Q
1  (1)    P→Q   A
 2 (2) ~(~P∨Q)  A
  3(3)   ~P     A
  3(4)   ~P∨Q   3∨I
 23(5) ~(~P∨Q)&
        (~P∨Q)  24&I
 2 (6)  ~~P     35RAA
 2 (7)    P     6DN
12 (8)      Q   17MPP
12 (9)   ~P∨Q   8∨I
12 (ア) ~(~P∨Q)&
        (~P∨Q)  29&I
1  (イ)~~(~P∨Q)  2アRAA
1  (ウ)   ~P∨Q   イDN
(b)~P∨Q├ P→Q
1     (1) ~P∨ Q   A
 2    (2)  P&~Q   A
  3   (3) ~P      A
 2    (4)  P      2&E
 23   (5) ~P& P   34&I
  3   (6)~(P&~Q)  25RAA
   7  (7)     Q   A
 2    (8)    ~Q   A
 2 7  (9)  Q&~Q   78&I
   7  (ア)~(P&~Q)  29RAA
1     (イ)~(P&~Q)  1367ア∨E
    ウ (ウ)  P      A
     エ(エ)    ~Q   A
    ウエ(オ)  P&~Q   エオ&I
1   ウエ(カ)~(P&~Q)&
          (P&~Q)  イオ&I
1   ウ (キ)   ~~Q   7カRAA
1   ウ (ク)     Q   キDN
1     (ケ)  P→ Q   ウクCP
(c)P&~Q├ ~(~P∨Q)
1   (1)   P&~Q   A
 2  (2)  ~P∨ Q   A
1   (3)   P      1&E
  4 (4)  ~P      A
1 4 (5)   P&~P   34&I
  4 (6) ~(P&~Q)  15RAA
1   (7)     ~Q   1&E
   8(8)      Q   A
1  8(9)   ~Q&Q   78&I
   8(ア) ~(P&~Q)  19RAA
 2  (イ) ~(P&~Q)  2468ア∨I
12  (ウ)  (P&~Q)&
        ~(P&~Q)  1イ&I
1   (エ)~(~P∨ Q)  2ウRAA
(d)~(~P∨Q)├ P&~Q
1  (1)~(~P∨Q)  A
 2 (2)  ~P     A
 2 (3)  ~P∨Q   2∨I
12 (4)~(~P∨Q)&
       (~P∨Q)  13&I
1  (5) ~~P     24RAA
1  (6)   P     5DN
  7(7)     Q   A
  7(8)  ~P∨Q   7∨I
1 7(9)~(~P∨Q)&
       (~P∨Q)  13&I 
1  (ア)    ~Q   79RAA
1  (イ)  P&~Q   6ア&I
従って、
(02)(03)(07)(08)により、
(09)
⑪ P→  Q ┤├    ~P∨ Q
⑫ P&~Q ┤├ ~(~P∨Q)
すなはち、
⑪「含意の定義」    は、「導出可能(deriable)」であり、
⑫「ド・モルガンの法則」も、「導出可能(deriable)」であるため、
⑪「含意の定義」は、    突き詰めて言ふと、「⑤ 演繹定理だけから「導出された連式」であって、
⑫「ド・モルガンの法則」も、突き詰めて言ふと、「⑤ 演繹定理だけから「導出された連式」である。
然るに、
(10)
原始的規則あるい導出された規則を、既に証明されたどのような連式あるいは定理とでも、ともに用いて、証明せよ。
5 Using primitive or derived rules, together with any sequents or theorems already proved, prove;
(c)├((P→Q)→P)→P 
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、80頁と、原文)
cf.
ただし、「E.J.レモン、論理学初歩」には、「練習問題の解答」は、載ってゐません。
然るに、
(11)
(c)
1   (1)  (P→ Q)→P   ① A
1   (2) ~(P→ Q)∨P   ⑪ 1含意の定義
 3  (3) ~(P→ Q)     ① A
  4 (4)  ~P∨ Q      ① A
  4 (5)   P→ Q      ⑪ 3含意の定義
 34 (6) ~(P→ Q)&
         (P→ Q)     ⑥ 35&I
 3  (7)~(~P∨ Q)     ⑩ 46RAA
 3  (8)   P&~Q      ⑫ 7ド・モルガンの法則
 3  (9)   P         ⑥ 8&I
   ア(ア)         P   ① A
1   (イ)   P         ⑨ 239アア∨E
    (ウ) ((P→Q)→P)→P ⑤ 1イCP
    (〃)((PならばQ)ならばP)ならばP。
(〃)
1  (1)    P          ① A
   (2)    P→P        ⑤11CP(同一律)
   (3)   ~P∨P        ⑪ 2含意の定義(排中律)
4  (4)   ~P          ① A
4  (5)   ~P∨Q        ⑧ 4∨I
4  (6)    P→Q        ⑪ 4含意の定義
4  (7)   (P→Q)&~P    ⑥ 46&I
4  (8)~(~(P→Q)∨ P)   ⑫ 7ド・モルガンの法則
 9 (9)   (P→Q)→ P    ① A
 9 (ア)  ~(P→Q)∨ P    ⑪ 9含意の定義
49 (イ)~(~(P→Q)∨ P)&
       (~(P→Q)∨ P)   ⑥ 8ア&I
4  (ウ) ~((P→Q)→ P)   ⑩ 9イRAA
4  (エ) ~((P→Q)→ P)∨P ⑧ ウ∨I
  オ(オ)      P        ① A
  オ(カ) ~((P→Q)→ P)∨P ⑧ オ∨I
   (キ) ~((P→Q)→ P)∨P ⑨ 34エオカ∨E
   (ク)  ((P→Q)→ P)→P ⑪ キ含意の定義
   (〃)  ((PならばQ)ならばPならば)P。
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
⑬├((P→Q)→P)→P≡((PならばQ)ならばP)ならばP。
といふ「連式」、すなはち、「パースの法則」も、「導出可能(deriable)」であるため、
③「パースの法則」も、突き詰めて言ふと、「⑤ 演繹定理」だけから「導出された連式」である。
(13)
例えば、
(d)
1(1)P&Q   A
1(2)P     1&E
 (3)P&Q→Q 12CP
 (〃)PであってQならば、Pである。
といふ「証明」をした際に、その「証明自体が「妥当」であることを、「⑤ 演繹定理」で「証明」したとすれば、
├ P&Q→Q≡PであってQならば、Pである。
といふ「連式」が「恒真式(トートロジー)」であることを、最終的に「証明」したのは、「⑤ 演繹定理」である。
従って、
(11)(12)(13)により、
(14)
もう一度、確認すると、
⑬((P→Q)→P)→P≡((PならばQ)ならばP)ならばP。
といふ「パースの法則」は、「⑤ 演繹定理だけから、導くことが、出来る
然るに、
(15)
命題計算では、パースの法則は ((P→Q)→P)→P のことを言う。この意味するところを書き出すと、命題Pについて、命題Qが存在して、「PならばQ」からPが真であることが従うときには、Pは真でなければならないとなる。とりわけ、Qとして偽を選んだ場合には、Pから偽が従うときは常にPが真であるならば、Pは真であるとなる。
パースの法則は直観論理や中間命題論理では成立せず、演繹定理だけからでは導くことができない
(パースの法則 - Wikipedia)
従って、
(10)~(15)により、
(16)
(a)「E.J.レモン、論理学初歩」
(b)「パースの法則 - Wikipedia」
に於いて、
(a)は、「パースの法則」は、「演繹定理だけ」から、 導くことが出来る。 と、言ってゐて、
(b)は、「パースの法則」は、「演繹定理だけ」からでは導くことが出来ない。と、言ってゐる。