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Magic Sam Live

2014-06-20 14:10:51 | 日記
二十歳の時に買ったレコードだから、もう20年以上前か。



『Magic Sam Live/AT THE ANN ARBOR BLUES FESTIVAL, AUGUST,
1969 & WEST SIDE CLUB RECORDING, 1963/64』

一時期自分のライブでMagic Samの歌ばかり、採りあげていたことが
あって、このアルバムはもう死ぬほど繰り返し聴いた。
ライブで何度演奏しても、名前を憶えてもらえず、たまに一緒にやった
バンドの人たちに出会っても、

「あー、あのマジック・サムの…。」

といわれる始末だった(笑)。

今になると、もうちょっと自分の名前を売り込んでおくべきだったと思うが、
ままよ、そんな話はどうでもよい…。

最近またブルースを歌うチャンスがあったので、昔のレパートリーを
思い出すべく(20代の頃、なんと50曲をこえていた!)この歌の原曲を
聴きなおそうと、またラックの奥から引っ張り出して聴いている。

臨場感、スリリングな展開、小さくまとまることのない大きなグルーブ感、
マジック・サムの歌の迫力が伝わってくる。

マジック・サムは、やはりライブが最高だ。

レコードの一枚目のA面、一曲目の「Every Night About This Time」、
いきなりすごいぞ!

「Yeah, yeah, yeah, yeah! Oh Shock!!!」

私の口癖、「おーしょーっく!」(これオーストラリア人の前で言ったらエライうけた。)
はここにルーツがあったことを発見した(笑 だから何なんだ!!)。

すごいお得なアルバム、他にも「Looking Good」、「San-Ho-Zay」などのブギーや
彼のテイクが名演としておそらく一番有名と思われる「Sweet Home Chicago」、
そしてジュニア・ウェルズの名曲・名演「Come On In This House」、
「You Don't Love Me」、またマジック・サム自身の代表曲、「I Need You So Bad」…、
すごい曲が目白押しだ。

改めて聴きなおしてみると、自分の歌やギターの勉強のためと必死に
聴いていた時よりも幾分スーッと耳に入ってくる。
あらためてこのアルバムの良さを認識している。

歌はもちろんのことだけど、ギターがすごくいい。ピックを全く使わないの人で、
そのテクニックについつい目が行きがちになるのだが、改めてライン(メロディ)の
センス、その美しさ、色っぽさに感動した。自身の歌声とギターのからみに感動した。

学ぶべきはこういうところだったんだなあ、と今さらながら思うが、

うんにゃ、まだ遅くはないぞ(笑)。



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Lurrie Bell/The Blues Caravan Live at Pit Inn 1982

2014-06-13 21:37:16 | 日記
私が高校生の頃はみんな当たり前にラジオを聴いていた。

ビートたけしさんのオールナイト日本などは毎週楽しみにしていたし
、FM放送はすごくいい音で特に海外の音楽が楽しめた。

先日、本名さんとモンゴルさんがやったライブのMCで、
「軽音楽をあなたに」という番組の話題がでて、とても
懐かしかった。

忘れもしない高校1年の5月頃、ちょうど中間テストの期間で
部活動がやすみだったので、その番組を夢中になってきいていた。

アンリ菅野さんのさわやかな声。
その日はブルースを特集していた。

いままで聴いたこともないような音楽、名前も知らない人ばかりだった。
そのラジオ番組は録音していてその後何年もずっと聴き返したものだ。

いまになって思うと、B.B. King、アルバート・キング、アルバート・コリンズ
ルーリー・ベル...。
なんともゴージャスな面々。

その第一曲目にながれたのが、ルーリー・ベルが歌った、
Honest I do(原曲はジミー・リード)だった。

…なんという、ゆるいうた!かったるい歌。
サックスの音がいやらしい…、いやだ…。

それが第一印象だった。

このテイクはアルバムにもなっていて、しかもこのバックを
小出斉さんや松本照夫さんが担当していることをしったのは、
それから10年後のことだ。

何たるご縁、その松本照夫さんともご一緒させていただいた
こともある。あまりに雲の上の人ゆえ、なんにもいえねぇ!!

なによりも驚くことは、私がルーリー・ベルの大ファンになって
しまったということだ。

ブルースにのめり込む生活を送るようになってから、
彼のアルバムは死ぬほどきいた。何回かこのブログでも紹介しているのだが、
特に彼の父である、キャリー・ベルといっしょにプレスしたアルバムは
本当にすばらしいものが多い。

実際、自分のライブでもこの人の歌はよく歌った。

カセット・テープをあまり使わなくなって、ラジオから録音したそのテープも
引っ越しやらなにやらで、どこにあるのかもわからなくなっていた。

先日、ベーシストの山口さんが、このCDを購入されたという情報を得たので
さっそく「貸して!」コールを出し、帰宅後すぐに聴いてみた。



『Lurrie Bell/The Blues Caravan Live at Pit Inn 1982』

うーん、すばらしい!

人間の記憶とは実にいい加減なものだ。高校生の時、はじめてきいた瞬間
あれほど「いやだ」と思ったのに、いまではこのアルバムをきくと、
ラジオにむかって、決してこの期を逃すまいと必死になってカセットテープを
しこんでいた時のことが、まどに差し込む光の記憶とともによみがえってくる。

最近では時間があると自分の何百枚にもおよぶレコード・コレクションを
まさぐって時間を過ごすことも多くなってきた。
意識しないと、どうしてもコンピュータの音源にばかり頼ってしまって、
大切な何かを失いかけていたことに、ふと気づいた…。

それにしても、いまだにB.B.Kingの「Live at Regal」が見つからない、
困ったものだ(笑)。





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想定外の

2014-05-17 14:04:23 | 日記
5年前独立した時、まったく仕事がなくて、一人でウェブサイトやら、
販促資料やらをせっせと作って、いろんなところに営業をかけまくって
いたのだがそれでも仕事がなくて、毎日不安で眠れずに、
ある占い師さんに相談にいった。

先生、仕事は大丈夫でしょうか?

「小さな水の流れもやがて大河となるでしょう」

(はて、これはよろこんでいいのか…?、大河となるまではどうやって
食いつなぐのか…?、現状小さな流れすらないぞ…)


先生、子供はできるでしょうか?

「あなたの前世はお坊さんだったのです」

(ぶっ…!?…なんで子供と私の前世が関係あるというのか!?
なんで聞いてもいないのに私の前世を話すのか、この人は?)

「あなたが生まれた目的は今生を体験することなのです。
いろいろな体験をすることなのです。」

(ますます、わからん…。私の人生の目的はいいが、子供は
できるのか…?)

「あなたが子供を授かることで、子供あなたはいろいろな体験をするでしょう。」

(…結局、子供はできるのかできないのか…?)


腑に落ちないまま、占い師さんを後にした。


5年後の今、仕事はどうにかこうにか続いている。会社の売上も少しずつだけど
のびている。大河とはいえないが流れは確実にある。

そして息子を授かった。この子の誕生は私の人生においてもっとも
ドラマチックな体験だった。
そしてこれからは息子といっしょにいろんな世界がみたい。いろんな体験がしたい。


してみると、あの占い師さんは優秀な人だったのだろう。
ただ、思うに彼女にとっても私の仕事、子供に関しては想定外だった気がする。

運命ってそんなものなのだと思う。




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Casino(Epiphone)

2014-05-09 14:38:40 | 日記
最近の私のイクイップメンツを紹介しよう。



このギターはEpiphoneのCasino、日本製だと思うがいわゆる
「ジョン・レノン・モデル」といわれているもの。
ヘッドの裏にそれを証明する型番が刻まれている。

もう10年くらい前に以前組んでいたバンドのメンバーから
譲り受けたものでピックアップカバーがなくてグラグラしていたので、
ガムテープで固定していたのだが、さすがにみっともないので、
もりしんじろうさんにお願いして修理してもらった。

実は最近まであまり多くは使用していなかった。
普段はストラトキャスターやテレキャスターをメインで使っていたのだが、
最近いろんなジャンルの人とやるようになってフルアコを使うようになった。

ソリッドボディとホロウボディのギターの大きなちがいは
「箱なりする」(ボディ内で振動する。音の立ち上がりが少し遅れてくる)
ということだ。このフルアコはある特定のサウンドにおいてはとてもよい音が
するので大好きなのだが、ロックをやるにはあまりにその「箱なり」がストレスと
なってしまう。しかも細いゲージだとこのギターがもつ最高のサウンドにならない。
したがって太いフラットワウンドのゲージをはっているのだが、そうすると
今度はベンドができず、ストレスフルなことこの上なし。

というわけでソリッドボディとホロウボディの中間的なものはないのかと
考えていたところ、このCasinoの存在を思い出したわけだ。
Casinoにはセミアコに特徴的なセンターブロックが埋め込まれていない。
したがってそれなりの「箱なり」を残しつつ、ロックなどにも対応できるような
エッジが立っている。いわゆるさまざまなジャンルに対応可能なのだ。

それならば最初から使えばよかった、と思われるかもしれないが、
実はサウンドがあまり好きじゃなかった(笑)。

しかしその問題を解消してくれたのが、これ



これは「初代POD」といわれる、一種のアンプシミュレーターだ。

ギターサウンドの良し悪しの大半はアンプとの相性できまると思う。
アンプもギターも高い買い物だ。試行錯誤を繰り返している間に
一体いくらお金を使うつもりだ、というくらいにお金がかかる。

その点、このアンプシミュレーターがあれば、さまざまなアンプの特性を体験できる。

この機械ももうバージョンアップを重ねて、いまではこんな古いのを使っている人は
私くらいかもしれない。
この機種も随分前に購入したのだが、あまり使っていなかった。
なにしろ説明書がわかりにくい。たぶん機械のことをちっともわかっていない人が
翻訳したのだろう。
それならばと、最近市販のマニュアルを購入したのだが、なんと私のもっているPODの
バージョンが古すぎて全然対応していない。
最後の手段とYoutubeを検索したら、なんとありました!
英語だけど、やはりサウンドつきの映像はわかりやすい。

というわけで最近は暇さえあれば、いろんなセッティングを試している。

実はそれでもまだしっくりこないのだ。でももう少しだと思う。
こうなれば楽しみながら自分のサウンドをさがしてゆくことにしよう…。


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ジョニー・ベンチ

2014-04-07 22:55:47 | 日記
小さい頃から野球選手にあこがれていた。
中学の時はキャッチャーをやっていて、毎朝走って、マスコットバットで素振りして、ジョニー・ベンチの本を取り寄せて一生懸命学んだ。

でもどうしてもかなわない奴がいた。室坂君、あいつはすごかった。
私の母校は小松辰雄さんという、とてつもない選手を輩出した学校だ。
室坂君は小松辰雄さん以来のすごい奴だと思う。

結局どんなに努力してもかなわなかった。

Tバッティングをやれば、ネットは倒れんばかりに揺れるし、なにしろパワーがすごい。
スポットに入ったボールは必ず場外に叩き込むようなすごい奴だった。

それで中学3年の春に私は野球をあきらめた。人生をゆるがすようなすごい挫折感だった
けど、おかげでその時、音楽に出会った。

私の父は英語の教師で、ものすごい文人気質で、いわゆるスポーツ馬鹿を徹底的に
嫌っていた。スポーツを生業とする人を嫌っているわけではないのだが、
それをとりまく連中、ただの観客にすぎないくせに、それに命をかけているような
言動をする奴らを徹底的に馬鹿にしていた。競馬で身をほろぼす連中とかわらない。

そういう父のもとで育った私もどっかでそういう人たちを軽蔑していたのかもしれない。

一度、小学生の時、町内の書初め大会に出たとき、会場が柔道場だったこともあると
思うが、「神前に向かって礼」とやらされた時は、子供ながら頭にきた。

「こっちは柔道も何にもやっていないんだぞ、お前らがわけもわからず、
意味もわからずに信奉している類のものになんで俺が頭をさげなきゃならないんだ。」

「神に礼をするのはいいが、少なくともあんたらの指図ではやりたくはない。」

ともあれ、そういう父だったが、よほど私がスポーツをあきらめたことがうれしかった
のか、私が音楽をやりたいといった途端、エレキ・ギターを買ってくれたのだ。

結局、それから30年以上になるが、いまだにエレキ・ギターを弾いている…。

アコースティック・ギターも弾かないわけではないが、やっぱりエレキだ。
それは全く違う性質のものだ。
アコースティックでは4回ストロークするところを、エレキは一発で表現するんだ。
それだけのパワーを背負わなきゃならないんだ、リズムを表現しなきゃいけないんだ、
わかるか?

しかし、ギターにしたって、一発でホームランを叩き出すようなすごい人がいる。
音楽ならなんとかなるかも、なんて甘い気持ちで始めた私を叩きのめすようなすごい
奴がいる。
これはいかんともしがたい現実だ。

ジョニー・ベンチには程遠い。




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