最近は色々な方とメールを交わす事が多いのですが、そのメールのなかで、私は少しでもうちなぁぐちを使おうと、はじめのあいさつにうちなぁぐちを入れたり、最後にちょこっと入れたりしてすべて日本語だけの文章にならないように心掛けています。せっかくうちなぁぐちの復興に取り組んでいるのだから、小さなこともやっていくことが大切だと思うからです。
お陰様で、うちなぁぐちを文章にまぜているので返事をして下さる方も少し、うちなぁぐちを入れてくれたりしています。例えば「御拝(にふぇー)でーびる」とか、「はいさい」など。
そのなかで、最後の締めの言葉に「ゆたしく、うにげーさびら」と言う言葉が目立ちます。
これは直訳すると「よろしく、御願いします」となります。一見何の問題もないように思われますが、これが少し問題なんですよ。それは「ゆたしく」と言う言い方なのですが、本来は「ゆたさるぐとぅ」と言います。おそらく昭和の初めごろではないかと思われるのですが、うちなぁ芝居の役者達が舞台上で使ったのが一般に広まっていったようなんです。これについては、琉球新報に書きましたのでhttp://ryukyushimpo.jp/news/storyid-132353-storytopic-6.htmlもご覧ください。
さて、この「ゆたしく」はもう、かなり一般的で、老若男女と言う感じで使われています。
けれども、この言葉は首里ではまったく使われていません。つまり、士族の言葉ではないと言うことです。那覇では良く使われていますが、「ゆたしく」と言う言葉を使うのは70代以下の人たちからで、それ以上の方たちは、やはり「ゆたさるぐとぅ」と言う言葉を使うようです。
うちなぁ芝居役者や、うちなぁ民謡歌手などの芸能をやっていらっしゃる方たちは舞台上で面白おかしく使っても良いのでしょうが、普通一般の人がまじめな顔で「ゆたしく」という言葉を使うと首里、那覇の80代以上の方たちは眉をひそめることでしょう。
特別に芸能をやっていらっしゃる方以外は「ゆたさるぐとぅ」という言葉を使うのが無難ですし、また「ゆたしく」よりは丁寧な言葉だと言えます。
※写真について
いつも、うちなぁ関係の本を買う古本屋ツボヤ書房です。偶然ですが、店主の奥さんと遠い親戚関係にあたり、良く通うようになりました。
text:比嘉光龍
僕も光龍しんしーの
アハー!うちなーぐちを
聞いて初めて知りました☆
くりからん
ゆたさるぐとぅ御願さびら!
ラジオで光龍さんが「ゆたさるぐとぅが丁寧なんだ」とおっしゃるのを聞いて、知った一人です。
ゆたしくは不良が「ぃよろしく!」と言ってるのと同じ…という過激な例えで、一発で覚えましたよ