ねがいのいえ理事長 藤本真二のブログ

障害を持つ方たちに寄り添い支援する日々の中で感じたこと、そのほか伝えたい話題などを、思いのまま日記風に綴ります。

秘書募集

2011-04-14 00:06:49 | Weblog
 安心に焦点を合わせて厳しい基準を設ければ「基準値は超えてます、でも心配しなくていいです」となる。不安をあおらないようにすれば「事実を公表していない」と言われる。国民も本くらい読んで自分で理解してみてはどうか。そうすれば、安心はないことを覚悟して普通に暮らそう、という結論にたどり着くのでは。

 社長の態度はともかく、1ヶ月前まで平凡な民間の社員だった人たちの責任を追及しても気の毒。それよりも、これほどの重大な事業が民間に丸投げで国が管理していなかったことが驚き。事故が起きても統一された指揮系統がないことを知らなかった自分も甘い。政治家が「臨界って何だ」と言ったとはいくらなんでも嘘だろう、と思ったが・・・やはり知識がなかったのかな、と思うこの頃。

 先週のダウンが響いて締め切りに間に合わず。ついに今日はすべての予定をキャンセルして事務処理に没頭。次々と浮かぶアイデアに現実の事務が追いつかない。秘書募集。


それぞれの想い

2011-04-12 22:58:18 | Weblog
 今日のガイア、まだ放送途中ですがすでに涙が止まりません。海外の諸国で日本を応援しようと言ってくれています。一軒のパン屋さんが毎日休まずにパンを焼き続け被災地に自ら届けに行っています。会社はビジネスだけではなく社会貢献も背負っていると最近気づいたと言っていました。今は迷惑になるからボランティアは落ち着くまで来ないで、という呼びかけに疑問を持ち行ってみた人は、たくさんの人手が求められている光景を見たそうです。

 福祉ネットワークでは長野の著名人、山田優さんが避難してきた障害者の支援をしていました。それについてコメントする慶応の金子先生の、「帰りたい気持ちはわかるが、帰っても一般企業や社会そのものが壊れていると障害者を見守るコミュニティが成立していない。作業所の再開は、一般の会社やコミュニティが再開するのと同時進行が必要です」という話も理解できる鋭い話だった。

 新聞には堺屋太一さんが、「敗戦のたびに前時代に戻ることなく新しい社会を作ることで発展してきた日本。3度目の復興も、これを機に違う社会を作ろう」と提言。これも鋭い。

 ねがいのいえとよく似た哲学で生活支援を展開されてきた千葉の素晴らしい事業所から、苦労して建てた24時間ケアの拠点が全壊したという知らせが今日届きました。衝撃を受けました。実はどこに送ったらいいか迷ったまままだ寄付をしていませんでしたが。この事業所の再建に自分の想いを込めたい。あとは・・・いまだ安否がつかめない東北の仲間の事業再建にじかに届くようにしたい。

 ガイアのエンディングが胸にしみ。涙が止まらない。

とりあえず疎開を

2011-04-11 22:51:10 | Weblog
 2日間も仕事がストップしたので今日は大車輪、徹夜になるかと思いましたが、今ようやく一段落してひと安心。その間も何度も強い揺れが襲い、情報が気になるのでTVも見ながら。やはり原発関連のニュースから目が離せず。この状況になってもなお原発はやめられないと言う人がいて、そう訴える人が知事に当選。「知らなかった」は通用しない。推進派の候補に投票した人、建設に反対しなかった人、反対したけど止められなかった人、すべての人に責任がある。

 情報は錯綜している。最悪のシナリオ予想から、嘘で煽るなと言いそんな危険はないと語る専門家まで、一体何を信じたらいいのかとみんな思うだろう。安心などあるはずがない、しかし覚悟を決めなければ生活は出来ない、というのが自分の持つ真実。しかし危険な地域からは早く避難した方がいい、というのも事実。

 いや。あの体育館などに避難している方たちも、緊急避難として水と電気のある家屋へ一時避難して欲しい。でないと今度は肺炎や感染症で危険。本震とも言えるほどの大きな余震も続く。とりあえず関東へホームステイ。離れられないとおっしゃる人も多いけど、とりあえず。行政主導で本気で準備を整えればいいはずなのに、何が難しいのかなあ、と思う日々。

 民間の電力会社が職を失った人の生活の補償までするのはおそらく不可能。疎開した人はとりあえず生活保護も必要、とも思う。

久々にダウン

2011-04-08 23:11:02 | Weblog
 やること山積みで休んでる暇もないはずでしたが。疲労が重なって久々にダウン。今朝は熱も下がったのでパソコンに向かいましたが、まだ体中痛みがあり、またぶり返すかも。行政の提出物、助成金の締め切り、ネットワークのお知らせ、・・・なぜか今週に集中してしまい。みなさまにご迷惑のかからないようにしますので、もう少しお待ちください。

みんなの利益

2011-04-07 23:04:45 | Weblog
 なかなか真実の見極めが難しい情勢。今週の週刊誌は的をとらえていると思いつつ昨日コンビニで長時間立ち読みをし、その内容の凄まじさに絶句。今日は人がいなくなったいわき市や、関係ないのに客がいなくなって苦しんでいる観光地や魚を買ってもらえない漁業関係者の報道を見て。一日悲しく過ごしてしまいました。

 われわれは電気は止まってもガソリンさえあれば営業できるので、あまり影響を受けなさそうですが、職を失った人への補償が進むと、国家予算がひっ迫し、福祉予算のカットへ向かうかもしれません。不安は尽きません。客の来なくなった観光地、仕入れを拒否される漁業の人たち、停電で生産が制限される製造業者、みんな大丈夫なのでしょうか。

 人を笑わせることで地元で有名だったお年寄りが、被災者でありながら避難所でみんなを笑わせているという取材に感動。

 カンブリア、靴下に生涯を賭けてきた社長にも感動。自社で工場を持たずに地域の町工場で作ってもらい、共存共栄でみんなが生きていける仕組みを作り上げたそうです。いい物を作りみんなの利益になるように。私欲を求めない姿勢で当たり前のように淡々と語る社長の姿。これからの復興のあり方にもつながるモデルでした。

 さすがに疲れがたまり今日は一日休養しました。明日からまた、やること山積みです。

ウンパッパ②

2011-04-04 23:04:20 | Weblog
 ウンパッパの2番。

 心の中をのぞいて見られる めがねがあったら便利だね
 あの子は早く大人になって 毎日ダンスをしてみたい

 この歌詞を聞くたびに、ある芸術作品展で見た一枚の絵を想い出します。「子どものころの夢」というタイトルで、ダンスを踊る女性の姿を描いていました。作者は車いすの障害者であるということでした。

 とても美しく素晴らしい作品でした。どれくらいの障害の方なのかはわからなかったけれど、不自由を強いられて、夢をかなえることが出来なかった人生を恨んだり、人をうらやんだりする雰囲気はまったく感じられませんでした。もしもそんな想いにとらわれていたなら、あの素晴らしい絵は描けなかったことだろうと思います。そこから伝わってくるのは、ダンスの夢は実現できなかったけれど、今を精一杯なにかに打ち込みながら生きている超越した透明感。まるで心の中では、いつもダンサーが踊りに打ち込んでいるかのように。

 そんな夢を持っていたことを隠すことなく、心の中で精一杯踊っている自分の姿を美しく描くことが出来る彼女の心の在り方に、深く感動したのだと。自分は何にこんなに衝撃を受けたのだろうと考え続け、あとになってから気づきました。

ウンパッパ

2011-04-03 15:39:46 | Weblog
 被災者支援のことが気にかかりながら、退職者の穴がまだ埋まらず現場から離れられないこの頃。利用者と過ごす時にいつも歌う歌を昨日も歌いました。

 長年の経験を積んできた福祉職員ならだれでも、忘れられない利用者がいるもの。いつも歌っている「ウンパッパ」は、障害のある子どもから教わりました。キャンプ場で大勢の人を前に、気持ちよく歌っていた男の子。見知らぬ一般の家族連れも、その歌声に聞き惚れていました。

 夢を見ながら子どもはやがて すてきな大人になるでしょう
 大人はいつか年寄りになって 昔の想い出 歌うでしょう

 彼の歌声には、人の心をふるわせる想いがこもっていたとしみじみ想い出します。だから今自分が歌う時も、この歌の想いを心に映しながらみんなに伝えようと心がけています。

 あの素敵な心を持っていた彼が、後年入所施設へ入り水中毒で亡くなったと聞いたのは最近のこと。だれもがみんな、素敵な大人になり、いつか年寄りになって昔の想い出を歌えるように。われわれの仕事にかかる責務の大きさを想い返します。

同じ想いでつながれるように

2011-04-01 22:20:44 | Weblog
不安な日々は続きますが、毎日の日常は変わらずにやって来ます。気がつけば4月1日。高校を卒業して社会人としてスタートを迎えた人たちを、今年もささやかな式典で歓迎しました。新しい利用者のみなさまも立派でしたが、迎える先輩の成長ぶりにも感動しました。さらに、こんな仕事場を探していたと語るパートのスタッフも、同じ想いを分かち合っていることがわかり感動。

安い給料で申し訳ないと思いつつ、それでもねがいのいえの仕事が好きでがんばってくれているみんな、同じ想いでつながっています。この想いの輪が、団体を超えて地域へ、そして広い世界へ伝わって行きますように。

今も悲しい報道が流れていますが。ねがいのいえの仕事をがんばることは、すべての人の悲しみを癒し支えることにつながっていくと信じ。いつもの日常、プラス、勉強会や地域づくりを休まずに続けましょう。きっと被災者支援にも出会うことでしょう。