ねがいのいえ理事長 藤本真二のブログ

障害を持つ方たちに寄り添い支援する日々の中で感じたこと、そのほか伝えたい話題などを、思いのまま日記風に綴ります。

おのずからの必然

2019-09-16 19:29:21 | Weblog
 グループホームが半年で2軒建ち、事業規模拡大に伴い、現場のマネージメントはできるだけベテランスタッフに委ねてきたが、それでも業務は激増、移転で空いた元の拠点を本部にして事務作業に励むが、一日中書類に追われる日々。これが経営者というものかとつぶやきつつ、現場はいくらやっても全然疲れないのに、経営者に専念はまったく性に合わず・・・

 ストレスがないと常に自慢していたが、経営の仕事からはついに逃げたくなって、山頂まで逃亡した夏の日もあったが。ようやく後継者が半年間の育休から帰ってきて、現場のマネージメントを全て一任。春から進めてきた組織編成も機能し始め、やっと息をつける日が到来。

 他団体のみなさんは、互いに交流し学び合ったり、被災地にいち早く駆けつけて救助に当たったりとご活躍目ざましいが、自分は一歩も動けずにいた半年間のしんぼうもようやく小休止。今日はさっそくセミナーへの参加を申込み、次へのステップにとりかかった。

 保育園を始めてみたら今まで出会わなかった困難ケースに出会い、ホームを整備したらホームに入れない児童の養育困難ケースが続々とやって来たり。障害のある子だけ支えてもそれだけでは成り立たない家族のケースには、今ある支援だけでは解決できず。今日の相談には、構想中の新事業がまさに必要であることが明らかになった。

 重心デイのみなさんからはなぜやらないのと言われるが、通常の児童デイで重症の子も受け入れてきた自分の心にはますますひとつの方向性が日々明確になっていく。もう障害のある子だけが集まる時代じゃない。障害のある子もない子も共に育つ場所作り、そして、兄弟家族も含めて支えられる体制作り。

 目の前に現れたケースを支え切る、全ての問題を解決する、これまで一貫して続けてきたその姿勢を貫くなら、今までにないものを創出するのはおのずからの必然。新構想実現に向けて、さっそく財団への助成金申請書を書いてみた。
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今日も誇らしい

2019-08-20 02:05:22 | Weblog
TVはいつも全てのチャンネルが朝から晩まで同じ話題を繰り返す。シンデレラガールと大物カップルでわいた2週間前、毎日明るいニュースで気持ち良かったが、たいていは不愉快なニュースでいっぱい。

ゆとり教育とかゲーム漬けで育った世代がまともな大人にならないだろうと思うのはおじさんの偏見かもしれないが、いい大人が暴力的な事件を起こす報道を繰り返し見せられると、世の中はどこで間違ったのかと思うばかり。

企業主導型保育所も補助金をもらいながらちゃんとした保育をやらない詐欺事件が報道されて、イメージダウンで誠実な事業者は大迷惑。

金儲けへの執着と感情のコントロールができないつまらない人間の存在が大きく取り上げられる世相だが。

また自分のスタッフ自慢。
ネグレクトまがいの虐待を受けている子どもたちのことを自分の子どものように悲しみ、愛情を注いでくれるスタッフたち。
子どもに罪はないことをわかっていて、弱い立場にある人たちをみんなで守っていこうという気持ちを、口にしなくてもみんなが共有している。

部署が増えて全ての現場を見て歩くことはできないが、大事なことをちゃんとわかっているスタッフたちを、今日も誇らしく思う一日。
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出会った人の全てを支える

2019-08-13 22:52:40 | Weblog
多忙に追われる毎日だが、お盆の1週間は意外と時間があるのが毎年の通例。押し寄せる大量の事務処理に頭痛を感じつつ、今後の計画をじっくりと考える時間に浸ることができた1日。

50人のグループホーム実現に向けて、事業拡大と人員確保のステップをノートに書きだして、見通しが明らかになってすっきり。

全国に名を馳せる素晴らしい団体が、世間の注目を集める取り組みを展開する中、出会った人の生涯に寄り添うという地道な取り組みを愚直に続けるのみで、何ら注目を集めない自分から見ると。

同じ頃にスタートした団体は、子どもたちが成人し利用者家族がすでに行き詰まっているのはわかっているはず。なのにショートも行わず、ホームもやる気がないことには憤りさえ感じ。埼玉は遅れていることをみんな自覚すべき。

「出会った人の生涯を24時間支える」を全ての事業者が決めること。それ以外に社会課題が解決し消えて無くなる道はありえない。

注目を集めないとは言え、来年開設する、障害のある子もない子も集う共生型の児童センターは考えれば考えるほど面白く画期的で、久々のプレスリリースを計画中。ワクワクが止まらない。
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重要な資質

2019-07-30 23:06:31 | Weblog
「ガイアの夜明け」で高齢者施設の特集を放映中。劣悪介護と不正請求で、わが町さいたま市役所の監査課が取材されていた・・・だから誠実な事業所まで監査が厳しくなるのだとつぶやきつつ。

 施設内の夜中の様子、居室内やトイレ内の姿までは、当事者と職員以外は絶対に監視することはできない世界。だからこそ、団体の理念、誠意に委ねられるしかないわけで。

 食事に時間がかかる利用者を食べてる途中で終わりにしてしまう職員は、たぶん全国にたくさんいるのだろうと思った。そして、ねがいのいえも、改善すべき悪しき部分が多々あり、よし今こそ変えよう、と決心を促された。

 自分もまた、だめなところに気づいたらいつでも変えようと思う心。それは、支援者にとって重要な資質であると、設立当初から訴えている。
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魔法の箱

2019-07-18 01:14:27 | Weblog
30年前、障害者の福祉制度が何もなかった時代に、日本で最初の24時間年中無休のレスパイトハウスを始めた師匠の事業所には、家庭で養育することが出来なくなったその日から暮らし始める子がたくさんいた。

制度のない時代にどうやって引き受けていたのかその当時はわからなかったが、自分の事業所を始めた時に、そんな子が現れたらすぐに引き受けようと決めていた。それが師匠からの教えに答えることだと思っていた。

しかし現実には、制度に追いつけず、赤字経営を背負ってまでスタッフに無理をさせることも出来ず、15年の間に守れなかった子が4人。泣く泣く施設へ見送ってしまった。

今朝聞いた報告で、みんなからかわいがられていた子が施設に行くことになる、と発表した時に、全てのスタッフが驚愕し涙ぐんだ。
その直後に、「この子はうちで引き取る」と宣言し、2時間で話をつけたことを報告した時に、さらに泣いたスタッフ。「ありがとうございます」と自分の子ではないのにお礼を言うスタッフの涙は、正しい。

市の開発許可でもめて5年がかりでようやく完成したグループホーム「しあわせそう」だが、3ヶ月ですでに2人の子を引き取った。それはまるで、想いを形に出来る、魔法の箱のように。

全ての支援者と共有したい、師匠の言葉がある。
「1人を助けるためにシステムを作る。するとそのシステムが、たくさんの人を助ける」

たった1人を助けるために、赤字を惜しまずに想ったことを形にしていくのだ。
師匠に恥ずかしくない自分でいることを、いつも想っている。
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人生の繁忙期

2019-07-14 10:57:55 | Weblog
 同級生はまもなく定年を迎えようとしている年齢なのに、人生の前半を放蕩した自分は、今頃になって最高潮の繁忙期を迎え。

 ようやく念願のホームを建てて息つく暇もなく、今年度中にあと1本新規事業スタートのため新築工事が進行中。並行して新しい土地の購入とさらに2軒の新築工事の設計を進める日々。来年度は新規事業2本スタートがすでに決定。

 人生の締めくくりに入ったのか、まだまだ折り返し点なのか。
 しかしまだその先に、クリニックと大規模保育園とグループホーム4軒の開設を残してるので、やはりまだ10年はかかるのか・・・

 最近は30分運転したら猛烈な睡魔に襲われ送迎もままならなくなってきて。健康を気にするのは性に合わない人生だったが、さすがに気になり始めた昨今。

 しかし、現場はいくらやっても少しも疲れないのに、経営者として書類に追われる業務は、脳がしびれるほど疲れがたまり、プチうつ状態。これもシステムの整備が急務か。
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組織のシステム化

2019-06-22 22:33:02 | Weblog
 ご家族がホーム入居を長年待ち望んでいた、ねがいのいえナンバーワン行動障害の方が、やっとできた新築のホームに入居以来、何事もなく落ち着いて暮らされていた3ヶ月。今日初めて落ち着かないという知らせを受け、久しぶりに徹夜かと案じながら駆けつけてみると。

「先ほど落ち着きました」と、自室には入らないものの、リビングで床に寝そべって穏やかな表情を浮かべる彼女。

 他の施設では起こり得ないこの現象を、当たり前のこととしか思わずにやってのける、これがねがいのいえのケア。部屋こそ入らないが、自分の安心できる場所を見つけてまもなく寝入ろうとしているのを、防犯カメラで確認しつつ。でもスタッフが困った時には介入するつもりで見守りもしつつ。

 行動障害研修では解決できずに悩む関係者が、研修に、見学に、遠方からやって来る人が増加中。学校でも施設でも打つ手がないと言われた方たちがこうして穏やかに暮らされている姿を、ぜひ見て欲しいと願う日々。

 一方で、優秀な経営者が福祉業界に新規参入し急成長する団体を遠目にして、組織のシステム化ができずになかなか成長できない、経営者としては2流である自分も自覚し。

 50人のホームを実現するためには組織のシステム化が必須の課題。そこまで創り上げて後継者に譲らなければ、と思う日々。


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数々のピンチも

2019-06-15 21:57:00 | Weblog
 組織が一気に大きくなって、各部署で不協和音が聞かれるのは、誰もが通って来た致し方ない道のりなのか、それともこの組織が未熟なのか・・・

 互いに優しさを持って思いやり合う社風を貫いてきた15年。これからもその想いは揺るがずに続けて行くつもりであり、性善説で全ての人を信じてきた自分の価値観、人生観を譲るつもりもなく。弱い人もみな、支えられてこの現場で活かされる信念をこれからも貫くのみ。

 不満や文句が多く場を乱す人も、この現場に合わせてふるまうか、それとも去って行くかは本人の選択。大切なのは、こちらの信念がぶれないこと。乱す人にはそのバックボーンがあることも推定できる。

 誠実なスタッフには苦しい思いもさせたけれど、こんなピンチを数々乗り越えて、強い組織になっていくのだと信じて。日々がんばってくれているスタッフに、感謝が絶えない。

 多忙さが一気にランクアップし、移転後は家にも帰らず、全国のネットワークからのお誘いもスルーで、忘れられないことを祈るばかり。
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多忙を極める日々

2019-05-04 22:37:47 | Weblog
最重度の方たちを受け入れるホームとショートステイ。長年の夢がようやく完成して準備と移転に追われた1ヶ月は多忙を極め。念のため毎日泊り込みもしましたが、移転による強度行動障害利用者の混乱は杞憂に終わった感。スタッフのケア力はやはり素晴らしかったの一言に尽き。

備品、物品の整備もほぼ完了。あとは元の本部を事務局として環境整備するのみだが。

ついこの前まで大勢でごった返していた本部に事務員しかいなくなってしまったことが、寂しくて仕方ない日々。新しいホームは広くて快適だが、本部も数年後に利用者が5人暮らすシェアハウスにする計画を、1日も早く実現したくてたまらない・・・・
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貧困と虐待

2019-03-14 01:27:29 | Weblog
 貧困が原因で犯罪に巻き込まれる子どもたちを描いた「相棒」、子どもたちのために貢献したいと願い旅立ってゆく女性を描いた脚本は、今期のナンバーワンのみならず、歴史に残る名作。号泣だった。

 制度のない30年前に、日本で初めて24時間年中無休のレスパイトサービスを始めた「ゆきわりそう」で勤務していた時、養育を放棄され帰るところを失くした子どもを受け入れ、一緒に暮らしていた。どこからもお金は入ってこないが、困窮する人たちを誰も見捨てない、その魂を師匠の背中から学んだ。

 養育力の低い家庭が蔓延する社会。今ここでも、2日前からやって来た少女がスタッフと眠っている。自宅に帰ることが出来ない彼女を、出来たばかりのホームで受け入れることを決めた。誰も参列してあげる人がいない卒業式に、行ってあげたいと強く思う・・・

 障害福祉の枠を超えて、共生の社会づくりを推進する国の政策をどのように受けとめるかずっと思案していたが。自分の想いは、貧困と虐待を受けた子どもたちに向かっていくのだろうと、ふと今日考えた。次の事業計画はここからスタートする気がする。
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