誰のための苦労

　不調が続く行動障害のお子さん。がんばり過ぎたご家族から朝一番に、「もう無理です、助けてください」と涙声の電話があり緊急ショート。自宅で大騒ぎの子も一日こちらで関わったら夜には落ち着き難なく入眠。ここに来れば落ち着くのに、学校や施設に戻したらまた調子を崩す繰り返しに、キリがない、とつぶやきながらも。

　この負の連鎖を断つために、すべての支援者に「心のケア」を伝え続けようと決意した自分の人生。ニュースと研修情報の反響がじょじょに広がり、遠方からも出張研修や原稿の依頼が増えてきて。もっともっと多くの人に伝わるよう、あとは著作の執筆だが・・・こちらは毎日が多忙で進まない。

　本当は100%、人に向き合いたいが、監査で通るよう記録や書類を備えることに膨大な時間を奪われる毎日。みんなこうして苦労しているのだろう。それは誰のためなのかと嘆きながら。

不可解な社会

　視聴率低下が表す通り、脚本の劣化が否めない「相棒」だが、さすがの地力を見せつけるように、尻上がりに脚本力が上がってきた様相。３重のどんでん返しを練り込んだ先週のストーリーは、結末の怖さに後味は決してよくなかったが。人のいいダメ男が怖さを表出する今日のストーリーも、終盤まで違和感を感じさせながら、最後は重厚な苦みと深みを香らせ、切ない涙を誘われた。しかしこの切なさは決して嫌いじゃないと言わせる脚本の妙。今期のベストが出たかも。

　非日常の事態が起きた時、生徒も先生も取引先も、みんな時間通りには来れないはずなのに、いつもと同じ時間に出勤する必要が本当にあるのだろうか。「今日は家で温まってください」と会社が言ってあげたらいいのに、なぜ言わないのか、その社会のありようが不可解。

　その上で、命に関わる仕事をする人だけ頑張って出勤したら、あれほどの混乱は起きないはず。

　重度の障害がある人たちを車に乗せたら危険にさらすことになるので、うちは早々に全面休業を宣言。出勤できる人だけ集まって明日のために雪かきに集中した判断は正しかったと確信しているが。

　昨夜のネットワークでは、集まった誠実な事業者のみなさんは営業したと当たり前に言われ感心しつつ。本当に大変で３６５日利用し続ける人たちの家族も、こんな場合は仕方ないと親子で過ごしてくださった一日。災害時には誰も駆けつけられず家族だけで頑張らなければならないこともあるので、年に一回くらい練習の日があってもいいのかも。

学ぶ意欲の高い精鋭

　先週は通っているジムの選手が世界タイトルに挑戦。応援に行き、目の前でチャンピオンになって感動。

「このミステリーがすごい」今年の大賞作品は。実在する他国の王室に関わる狂気の事件を創作して大丈夫なのだろうかと思ったら、なんと実際に起きた事件と聞いて仰天。その本物の事件にからめて創作されたミステリーは斬新だが、その創作は小粒だし、この人物にこれだけの行為が出来るはずがないリアリティのなさに共感できず。

「このミス」でベスト10に入っても東野圭吾の凡作に及ばない。「このミス」大賞は大したことないかもと常々抱いていた思いが今年確信になった。

　今年度最後の基礎研修は、今回も学ぶ意欲の高い精鋭が集まり、最後は感動で終了。わが子との関わりに悩む両親も参加されて、うなづきながら聴いていただいた。次は来月、それぞれの技術の専門家が２日間に集合するセカンドステップで、ぜひ再会したいと願います。

　ちなみに。このすごい先生方を一度に集めるコーディネートはかなり難しく。来年度実現するか未定なので、ぜひこの機会にどうぞ。

今年もひとつひとつ

週末から調子を崩し自宅で激しいパニックを起こす子に疲弊したご家族の相談に、暴れてる場面に飛び込むしかないと考え、自宅近くで数日間待機。毎日の関わりによって少しづつ改善し、大みそかも何事もなく過ぎて一年の業務終了。新年も早朝から待機したが落ち着いて過ぎ、どうやら今回は４日ほどで収束した感。

　みなさんの困り感に年末も年始も関係なく。こうして問題をひとつひとつ解決しながら。今年もよろしくお願いします。