ねがいのいえ理事長 藤本真二のブログ

障害を持つ方たちに寄り添い支援する日々の中で感じたこと、そのほか伝えたい話題などを、思いのまま日記風に綴ります。

組織のシステム化

2019-06-22 22:33:02 | Weblog
 ご家族がホーム入居を長年待ち望んでいた、ねがいのいえナンバーワン行動障害の方が、やっとできた新築のホームに入居以来、何事もなく落ち着いて暮らされていた3ヶ月。今日初めて落ち着かないという知らせを受け、久しぶりに徹夜かと案じながら駆けつけてみると。

「先ほど落ち着きました」と、自室には入らないものの、リビングで床に寝そべって穏やかな表情を浮かべる彼女。

 他の施設では起こり得ないこの現象を、当たり前のこととしか思わずにやってのける、これがねがいのいえのケア。部屋こそ入らないが、自分の安心できる場所を見つけてまもなく寝入ろうとしているのを、防犯カメラで確認しつつ。でもスタッフが困った時には介入するつもりで見守りもしつつ。

 行動障害研修では解決できずに悩む関係者が、研修に、見学に、遠方からやって来る人が増加中。学校でも施設でも打つ手がないと言われた方たちがこうして穏やかに暮らされている姿を、ぜひ見て欲しいと願う日々。

 一方で、優秀な経営者が福祉業界に新規参入し急成長する団体を遠目にして、組織のシステム化ができずになかなか成長できない、経営者としては2流である自分も自覚し。

 50人のホームを実現するためには組織のシステム化が必須の課題。そこまで創り上げて後継者に譲らなければ、と思う日々。



数々のピンチも

2019-06-15 21:57:00 | Weblog
 組織が一気に大きくなって、各部署で不協和音が聞かれるのは、誰もが通って来た致し方ない道のりなのか、それともこの組織が未熟なのか・・・

 互いに優しさを持って思いやり合う社風を貫いてきた15年。これからもその想いは揺るがずに続けて行くつもりであり、性善説で全ての人を信じてきた自分の価値観、人生観を譲るつもりもなく。弱い人もみな、支えられてこの現場で活かされる信念をこれからも貫くのみ。

 不満や文句が多く場を乱す人も、この現場に合わせてふるまうか、それとも去って行くかは本人の選択。大切なのは、こちらの信念がぶれないこと。乱す人にはそのバックボーンがあることも推定できる。

 誠実なスタッフには苦しい思いもさせたけれど、こんなピンチを数々乗り越えて、強い組織になっていくのだと信じて。日々がんばってくれているスタッフに、感謝が絶えない。

 多忙さが一気にランクアップし、移転後は家にも帰らず、全国のネットワークからのお誘いもスルーで、忘れられないことを祈るばかり。