ねがいのいえ理事長 藤本真二のブログ

障害を持つ方たちに寄り添い支援する日々の中で感じたこと、そのほか伝えたい話題などを、思いのまま日記風に綴ります。

スタッフ大募集中

2019-02-23 16:25:39 | Weblog
春からオープンのグループホームしあわせそう。立ち上げに向けて新規職員を大募集中、じょじょに着々と集まってきて、あと少しで体制が完成します。

五年前、高卒で入ってきた女性スタッフは大変優秀で、、1年後、「妹がやりたいと言ってます」と言って連れてきた1才下の妹もまた優秀だった。「次はいつ来るの?」と聞いたら「まだ中学生です」と答えた。その中学生だった3女が昨年の春やって来て、姉に劣らず優秀だった。そして先日、「母が来たいと言ってます」と告げられ、「ついにボスが来る」と話題一色になった。やって来た母は若々しく、違和感なくやっていける優秀な人材であると確信した。

保育科の専門学校を卒業してすぐにねがいのいえに来た10年目のスタッフは、家庭の事情で昨年退職の予定だったが、保育園の立ち上げから落ち着くまで3ヶ月くらい担当して欲しいとお願いし、結局1年続けてもらった。いつでも笑顔を絶やさず、誰からも愛された彼女が立ち上げに入ってくれたら、新規の事業所もねがいのいえらしさが溢れる場所になると信じていた。いよいよこの春、退職を迎え、先日のこと。22才の若くて元気な保育士が、「先生のこと大好きだったから、私が先生の分までがんばります」「ここは今まで務めた保育園の中で一番です」と言ってくれた。

ねがいのいえは利用者にもスタッフにも優しい場所という信念を貫いてきて、みなさんがいい雰囲気を作り上げてくれました。新しく働く場所を求めている方へ、ぜひ私たちと一緒に働いてくださるよう、ご検討ください。

供養の旅

2019-02-03 17:32:51 | Weblog
 一緒に暮らした家族をなくすのは初めての体験。涙が止まらないまま仕事をしなければならないのは心を引き裂かれる思いだと初めて知った。研修の参加もやめて、一週間ずっと自宅で過ごしたのも初めて。

 熱い想いを持った人と周りからは呼ばれるが、反面冷徹だった自分が本当に思いやりを持った人間になるために、必要な体験を与えられたのかもしれない。今まで知らなかったのかと怒られそうだが。

 雄大な景色が見たいと家族の希望が一致し、富士山を見に行った。夜は雨だったのに、山頂に登った翌朝は霊峰が青空に映え、海岸線を走った夕暮れ、一点のかすみもない水平線に夕日が沈むのを見たのも人生で初めて。旅立つ魂から与えられた奇跡のようだった。

 夜も朝も涙が流れるのに任せて初7日を迎えた朝、やっと涙なしで目覚めた。旅立つ魂は、残された家族がいつまでも悲しみ続けることをたぶん願ってはいない。それでもふと、目覚めた時に舐めに来てくれない、扉の隙間から誰も駆け寄って来ない、そう気づいた時に感じるたまらない寂しさを抱きながら、元の日常に帰って行く。

 大切な大切な1週間だった。人間の厚みが増したとは言えないが、人の悲しみが以前よりわかる経営者に成長できたのなら幸い。