ねがいのいえ理事長 藤本真二のブログ

障害を持つ方たちに寄り添い支援する日々の中で感じたこと、そのほか伝えたい話題などを、思いのまま日記風に綴ります。

ゆるゆると

2009-05-28 23:33:51 | Weblog
 膨大な事務仕事に追われ、パソコンを開くとすぐに頭痛を覚える日が続いた2週間前から、仕事はほどほどの集中で、ゆるゆると過ごしました。

 利用者が来る前の事務仕事の時間帯、とぼけた言動で笑いを誘う楽しいスタッフたち。ほんとに面白い人たちだと思います。利用者がいなくてもこんなに笑わせる空気をかもすこのスタッフたちこそ、利用者が喜ぶねがいのいえの空気そのものなのだと思います。

 夜も寝る直前まで仕事を続けていたスタイルを休止し、難しい本を読むのもやめて、昔のマンガを読んだり、ミステリーを見たりして過ごしました。

 10代の頃読んでいた手塚治虫の「ブラックジャック」。やはり今読み返しても涙を誘われ、そして思い出しました。こんな心震わせる感動が好きで、いつも感動を求めて生きてきた。そして、今の自分になるまでに積み上げてきた数々の感動のひとつが手塚治虫だったなあ。

 久々に借りてきた「相棒」にも感激の連続。

 来週からまた多忙に動き出します。今週末まではゆるゆると。

 がんばりすぎないことは大事なことです。 

今日の党首討論

2009-05-27 22:12:03 | Weblog
 鳩山さん健闘し、思ったよりまともな党首討論だった。もっとつまらないものになるかと思った・・・

 労働者の平均ボーナスが45万円の不況の世に、公務員のボーナスは1割カットでもまだ75万円。国会議員のボーナスは大幅カットでそれでも260万円。補正予算で巨大なまんが喫茶を造る・・・

 何を考えてあんなに野次を飛ばすのか知らないけど、あきれた政治に鋭く切り込んで欲しい。収入が平均以下の国民の声こそしっかりと伝えて欲しい。

 

 

TVタックルとカンブリア

2009-05-25 23:33:33 | Weblog
 最近の相談の多さ、深刻さには驚くほどです。今日ケースワーカーからかかってきたケースも、ほっておくことの出来ないびっくりするような事情でした。緊急と見なしながら3年待たせている人をなんとかしようと取り組んでいるこの夏ですが、深刻な事情のかたはさらに優先しなければならず、悩む毎日です。

 いつもフラストレーションがたまるTVタックル。今日は介護保険の話を取り上げていました。
 介護職員の給料を2万円上げるために介護報酬を3%上げたと自慢げに語る自民党議員に、野党の議員は、報酬は上げたが、介護認定の判断基準が要介護度が低くなるように変えられたため、高齢者の使えるサービスは減った、と突っ込んでいました。ワタミの渡辺さんは、介護の単価は上がったが利用者の使える金額は変わらないから、介護量を減らすようになった、と語っていました。単価を上げたら使える金額も上げなければ当然そうなることは初めからわかりきっていることではないか。サービス量が減ったから仕事が減ったヘルパーは、かえって給料が減ることになると言っていました。

 制度を決める役人に優しさが足りないと訴えていました。

 それは、現場で相談を受ける人にも言えること。緊急度や深刻さに共感し、なんとかしなければと思う感性がない相談員は、失格と言えます。相談だけ受けて紹介できるところがありませんで終わらせてはいけないと思います。


「カンブリア宮殿」は今日も興味深く惹きこまれました。常識を打ち破って新しい仕組みを作り上げてきたセブンイレブンの会長。福祉職員が一番学ばなければならないエッセンスです。「TVタックル」の憤懣を洗い流してくれました。

たくさんの相談

2009-05-24 22:49:47 | Weblog
 今週もいろいろなことがありました。たくさんの相談を受けました。

 月曜日の朝一番でかかってきた相談には、すぐに役所へ交渉し緊急の対応をしていただきました。火曜日の朝一番でかかってきた方は1時間後に見学に来られ、2日後から通所を開始しました。その他かかってきたいくつかの相談には、緊急な方しか受けることが出来ない状況を伝えて待機者として登録、見学だけでもと来られた方もあり、また、ずっと支援してきた利用者の方の中にも、ご家族の病状悪化でさらに支援を考え直すケースも数名あり・・・

 本当に、世の中はこんなにも困っている人がたくさんいるのに、支援する人がなんと少ないことか。お弁当屋さんと違って、脱サラして誰でもできる仕事ではない。障害を持つ人たちとかかわる経験を積んできた施設職員や養護学校の先生などでなければ出来ない仕事です。自立支援法は新規で事業を始めることが出来る法律なのに、なぜ支援をしたいという人がもっとたくさん現れないのでしょうか。

 利用者にとって、どんな事業所でもあればいいというものでもない。緊急への迅速な対応力と、利用者へのかかわりの質、どちらをとっても高いレベルを実現しなければなりません。身内ながら、ねがいのいえのスタッフのがんばりは感動的に素晴らしいと思います。


 さいたま市の新しい市長は、民主党が応援する若い市長に決まりました。硬直化を感じさせた今までの市長に変わって、市民の声に耳を傾けてくれる政治を期待しています。

 
 

 

プロフェッショナル

2009-05-19 23:09:45 | Weblog
 今日は、今までどこにも通所したことのない在宅のかたから、通えるところがなくて困っているという相談が来ました。うちで対応できる場所として「やじろべえ」と「ニコニコキッチン」を紹介しました。仕事はできるのに人が大勢集まる場所が苦手でどこへも通えなかったそのかたは、「ニコニコキッチン」を見て気に入ってくださったようです。

 今までねがいのいえはこのような相談に対処できる手段を持っていませんでしたが、4月から始めた新規事業のおかげで、このように他の施設では合わないというかたに、ねがいのいえらしい対応ができる。赤字覚悟で新規事業に踏み切った甲斐があったというものです。


 大好きな「ガイアの夜明け」の日でしたが、今日はNHKの「プロフェッショナル」が気になって見ました。地域の再生に生涯をかけて奮闘しているのはなんと公務員。こんな役人もいるんだとびっくり仰天、そして感動です。
 人から馬鹿だといわれても信じた道を突き進む人。この人も、自分が過去に出会った数少ない尊敬する人物と同様、天才なんだと思いました。

 きのうは役所の職員の迅速な対応に感謝感激しましたが、今日は官僚的で冷たい役人の言葉を聞きました。

 困っている市民の声を聴こうとしない役人がいるとしたら、それは決して許せないことです。市民の訴えを全力で支援します。

遠い頂き

2009-05-18 21:56:27 | Weblog
 新型インフルエンザ、大変なことになっています。学校やデイサービスが休みが続いたら、一体世の中はどんなことになってしまうのでしょう。子どもを預けて働いている人がみんな働けなくなったら・・・特別支援学校が休みになったら障害を持つ人たちやその家族の生活はどうなるのか、そしてすべての会社も休みなさい、なんてことになったら、感染は防いでも経済的に生きていけなくなる・・・
 昨年NHKで見た「パンデミック」のドラマがこんなに早く現実になるなんて、と思います。

 その一方で現実の暮らしは待ったなしでやってきます。今日も困っている人からの電話を朝一番で受けてから役所へ相談の電話をして、午前中のうちに迅速な対応をしていただきました。最近の役所の対応は大変親切ですばやくなってきたと感じます。いつも役人批判をしている自分ですが、市民の困りごとにきちんと向き合ってくださる姿勢を見せてくれたときは素直に感謝感謝です。

 社会福祉法人むそうの戸枝理事長のブログに、身につまされる記事が載っていました。
 http://hiromoto.seesaa.net/article/119639950.html

 ねがいのいえはまだまだ後進組で、全国の先進的なかたたちに追いつくにはまだ時間がかかりますが、抱えている問題は全国どこでも同じ、ねがいのいえを利用されている方もまったく同じです。がんばっていかなければならないと、いっそう思いました。

 それにしても。自分がこの障害福祉の世界で唯一師匠と仰ぐ「ゆきわりそう」の姥山さん。やはり一番の存在です。
  http://www.yukiwari.org/top.htm

 目指す頂きは遥か遠く。少々つかれ気味のこの頃ですが、ほどほどに休みながら、遠い頂きを目指して歩み続けます。

まとまりないつぶやき

2009-05-16 23:29:54 | Weblog
 「ザクイズショー」はミステリーっぽくて面白い。主役の演技が、自分が初めて芝居をしたとき演出家から教えられた演技の基本を、忠実に守っているお手本のような演技で、見てて気持ちがいい。

 政治の勢力争いはよくわからない。管さんが一番理路整然だと思うのだけど、今回は候補にすら立たず、民主党大丈夫かな。


最近の良かった本
「マインドマップ営業術」トニーブザン
「会議ファシリテーションの基本がイチから身につく本」釘山健一
「宇宙につながると夢はかなう」浅見帆帆子
「僕たちの好きなシャーロックホームズ」宝島編

成長への道

2009-05-13 23:10:44 | Weblog
 高齢者向けのお弁当を宅配するニコニコキッチンはオープンから2ヵ月半が経ち、少し苦戦しています。1ヶ月で1日平均10食づつ伸ばしていくのが目標なのですが、ちょっと伸び悩んでいるこのごろ。

 昨年の夏ごろから開設に向かって進めてきたプロジェクトでしたが、秋ごろから世界的な不況に見舞われ、誰もが財布のひもを固くした頃に船出することになり、苦戦は想定内でした。

 スタッフは地道な営業とポスティングを続けながら、お客様との会話を大切に仕事に励んでいます。急激に伸びる商売ではありません。みんながお客様を大切にしながらこつこつと努力を続けた先に、揺るがない成長が待っていると信じています。そして何よりも、自分たちもねがいのいえの利用者と一緒に毎日食べているこのお弁当が、本当に質の高いおいしいお弁当であるという事実が、成功を信じる根拠です。


 新規事業を成功させるために、ビジネス書や営業のノウハウ書などを多読し勉強してきましたが、ちょっとひと休み。インプットした知識を今度はアウトプットしていかなければ意味がありません。

 昨夜はビジネス書はやめてシャーロックホームズの研究書を読み大興奮。後世のあらゆるミステリーの原点となり、模倣されたトリックやストーリーも数多いミステリーの古典。書かれた時代は日本では明治の世だというのも驚きです。もう一度全部読み返したくなりました。

 司馬遼太郎の本も読みたい。激動の時代を迎えている障害福祉界で、どう行動するべきか、坂本竜馬、高田屋嘉平、正岡子規、大久保利通、吉田松陰たちの生き方が今こそ教えてくれるような気がします。

未来社会

2009-05-12 00:01:38 | Weblog
 障害福祉界に変革をもたらし、今、日本の障害福祉界を引っ張っている社会福祉法人むそうの勉強会に、週末参加して来ました。

 驚きなのは、地域にねがいのいえと同じような事業所がいくつもあり、互いに協力し合いネットワークが出来上がっていること。研修会なども合同で行いみんなで一緒にレベルアップをはかっていました。

 近辺に同じような事業所が現れず、困っている人が支援センターを訪ねても、「紹介できる事業所がありません」で終わる地域で孤軍奮闘しているねがいのいえの状況から見ると、それはまるで未来社会のようでした。

 日本で初めてレスパイトサービスを始めたことで有名な全国地域生活支援ネットワーク代表の田中さんも来られていて、講演を聞かせていただきました。制度のない時代にお金のない中からがんばってきて、行政を動かしてきた偉大な先輩の話はさすがに感動させる力がありました。

 これからも先輩たちから学びながら、この地域で知多のような未来社会を作っていきたいと思いました。自立支援法で規制が緩和されたこの時代に、新たに志を抱いて事業を始める人が現れるのを私たちも待っています。一緒に研修会もしたいし、協働していきたいと願っています。

どんなものにも

2009-05-05 22:01:53 | Weblog
 カンブリア宮殿、ガイアの夜明け、ワールドビジネスサテライト、12チャンネルの夜は面白くて目が離せません。きのうは世界中から注文がやってくる技術を開発した小さな会社を紹介していました。じゃがいのも皮をむく機械や、春巻きを包む機械など、どんな注文にも答えて開発するといいます。

 ゴム手袋で世界で一番のシェアを占めるのも日本の会社だそうです。社長は戦時中、北の国に出兵したときに、凍傷で手を失う人を多く見て、手を守る仕事がしたいのだと思ったそうです。

 どんな商品にも、だれかを幸せにするために、だれかの役に立つために、開発に励んできた熱い思いが込められているのだと思います。

 ねがいのいえが次のプロジェクトで契約を結ぶ予定の会社も紹介されていました。びっくり、そして感動しました。