大賀ハスのふるさとの会

東京大学からハス見本園の管理を引き継ぎ、観蓮会の開催・ ハス文化の継承と普及を行うため組織されたボランティア団体です

2019年3月30日 活動報告② 見本園の蓮の植え替え

2019-03-31 14:43:32 | 日記

この日は花冷えでしたが、満開の黄水仙が見本園を明るくしていました。

3月28日に、見本園の5種類の蓮を植替えました。蓮は3年に一度の割合で植替えを行うと、毎年花つきが良いとされています。花ハスの系統を維持するためにも、植替えが必要です。数年おきに植替えをしないと、レンコンが混み合い、葉だけが茂って花が咲かなくなります。

まずは千弁蓮です。マスを掘り返すと、大きなレンコンがいっぱい出てきました!

見本園のマスは四角のコンクリート製です。レンコンはぐるぐるとマスの内側の淵に沿って育っていきます。採取するときは、中心付近の用土を思い切り掘り下げ、外側に向かって土をえぐりながら、レンコンを折らないよう注意深く掘り出します。植替え用のレンコンは、大きさや太さの他に、なるべく3節以上あること。レンコンの先端を頂芽と言いますが、その頂芽をふくめて3節になるよう採取しています。発芽すると、2節目の浮葉が先に水面に出ます。

4月から5月にかけては、水温を高く保ち、浮葉が立ち上がってくるために、水面の汚れや浮き草はこまめに除去します。

妙蓮も植替えました。蓮には、良質な田土(荒木田)が最適です。100%の田土でなければ、荒木田4、畑土4、土1の割合で混合土をつくります。

 皇居和蓮も植替え作業が行われました。

 

 そして大賀蓮も植替えました。こちらは植替えのほかに、新しいレンコンも植え付けたので、今年は機嫌よく咲いてくれるでしょうか? 順調であれば、4月の中旬頃から浮葉が出てきます。浮葉が5,6枚になると、立葉が伸び始めます。立葉が6,7枚になると最初の蕾が出てきます。開花は6月の中旬ごろから。

 

 見本園には、アメリカの品種もあります。黄蓮のバージニアを植替えました。

 

今年、残念ながら植替えられなかった蓮の藻や浮き草も除去しました。

水面には白い蛾が落ちていました。

毎葉蓮のマスの藻や浮き草を除去しました。

白い大輪を誇る真如蓮のマスもきれいになりました。

アメリカ白蓮は巻いた浮葉が水面まで伸びています! もうすぐ浮葉が水面で開きそうです。このアメリカ白蓮は、去年も葉の成長に勢いがありました。

その隣のマスでも蓮の浮葉が頭を出していました。浮葉は、葉が巻いた状態で水面まで伸びて、それから葉が開きます。葉の色は、赤みがかった色です。これは見本園で唯一、名札のついていないマスです。

ロータリーのソメイヨシノは今が見頃です。

近くに立つ珍しい桜、一葉(イチヨウ)はまだ蕾です。

ヤブツバキも今が最盛期です。

入口付近の八重の椿は、白、ピンク、赤と華やかです。

見本園では、浮葉が伸び始めたマスがあり、いよいよ蓮たちがうごきはじめました。100種以上の蓮のそれぞれの成長が楽しみです!

今日の報告は以上です。

 

(担当: れい)

 

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2019年3月30日 活動報告① 修景池に大賀蓮の樽を設置

2019-03-31 06:08:25 | 日記

2019年3月30日の活動は、気温7℃の肌寒い曇り空の下で行われました。見本園では泥の中で蓮根が育ち、今シーズンにむけて葉を水面に向かって伸ばす時期となりました。この日は、修景池に大賀蓮の樽を設置したり、見本園の藻をとる作業、そして周辺の森の環境整備などを行いました。

千葉公園の大賀蓮の池からレンコンを分けていただきました。これを修景池だけでなく、地元の小学校や中学校にも植えていきます。

千葉公園の関係者の皆さま、貴重なレンコンをありがとうございます! どれも立派です。

昨年夏の修景池では、大賀蓮が数輪しか咲きませんでした。今年は、地植えの大賀蓮のなかに、容器に入れた大賀蓮を置いてみることにしました。まずは池の掃除です。

昨年の大賀蓮の枯れた茎が水面に出ています。数が少ないですね。ヘドロの匂いがする箇所もありました。

修景池の橋の奥は、コウホネと水芭蕉が植えられています。コウホネは蕾がついていました。ここは水位が低く、とくに藻や落葉がたまるので丁寧に取り除きました。

掃除が終わったところで、トラックで大賀蓮を運び込みます。

左の二つの樽に大賀蓮のレンコンが入っています。右のブルーのバケツは水です。大型種である大賀蓮は、容器で栽培する場合、花つきを良くするために60-80リットルの樽を使います。容器の形は、理想的には逆円錐ですが、扱いやすいために円柱が多く使われています。

修景池の一番深いところは、約60センチ。容器と池の水面を合わせるために、泥をすくって場所をつくります。

ねじ込むように樽を沈めていきます。

水を足します。

二つの容器を設置しました。これで地植されているまわりの大賀蓮と成長を比べることができます。

写真の左端に大賀蓮の樽が見えます。昨年、大賀蓮が咲いたあたりに置きました。開花には日当たりが重要です。

樽のなかの大賀蓮と、池に地植えされた大賀蓮に化成肥料をまきました。今回は、化成肥料8:8:8(窒素、リン酸、カリウムの割合)から6:8:5に変更。リン酸(P)の割合をあげて、開花の促進を期待します。

敷地の入口にある修景池。ここに多くの大賀蓮が咲くことを祈ります!

 

(担当: れい)

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