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年収と幸福感について

2012-10-25 17:41:53 | インポート
  幸せはお金では買えないといわれますが、一方でお金で買える幸福もあるともいわれます。ノーベル経済学賞を受賞したアメリカのダニエル・カーネマン博士と同僚のアンガス・ディートン博士によると年収75,000ドル(600万円程度)までは、年収が増加するにつれて幸福感が増すが、そこがピークで、それ以上年収が多いからといって必ずしも幸福感にはつながらないということです。
 これは、ギャラップ社の45万件にのぼる調査データを、「人生の評価」と「主観的な幸福感」について分析したもので、論文によると、年収が多くなるほど、人生の評価としては高くなるが、「幸福感」については、年収75000ドル(600万円程度)までは収入に比例して増大しますが、そこがピークで、それ以上になると必ずしも幸福感が増すわけではないということです。年収が多くなるにしたがって、地位が上がりそれだけ責任が重くなったり、労働時間が長くなったりすることが影響しているようです。
 調査した時点(2008年)のアメリカの一世帯あたり平均年収は71500ドル(572万程度)ということですから、平均的なアメリカ人は、ほとんど幸福感を感じているのではないかと思います。
 ところが、大阪大学の筒井義郎教授が2005年に日本人6000人を対象に行った研究によると、日本人の場合、年収1500万円までは収入と幸福度は比例し、1500万円を超え、1700万円、1900万円になると、幸福度は逆に減少したという結果が出たそうです。当時の日本のサラリーマンの平均年収が437万円前後と言うことを考えるs、平均的な日本人はあまり幸福ではないのでしょうか。
 幸福感というのはあくまでも主観的な感覚ですから、どちらが正しいということではありませんが、日本人が不幸ということではなく、土地や建物などの住居費がアメリカにくらべてはるかに高いことを考慮する必要があるのは確かです。

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