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新四害

2007-06-14 02:08:54 | 時事問題
1950年代、毛沢東は「四害」を取り除く運動を提起し、実行に移させた。「四害」とは、ネズミ、ハエ、蚊、スズメであった。だが「それらに対する撲滅運動は思わぬ結果を招いた。スズメが激減し、地方部で昆虫の大群が大発生して穀物が荒らされ、大規模な飢餓を引き起こした。」
(<北京五輪>マナー向上作戦、「新四害」撲滅を提起, http://www.afpbb.com/article/sports/sports-others/sports-others-others/2194583/1412725)

北京五輪を前にして、中国の指導部は「新四害」を撲滅の対象に選んだ。「新四害」とは何か。「喫煙、路上へのツバ吐き、列への割り込み、大声でののしる行為」である。

例えば、天安門前広場や駅でのツバ吐きに対する罰金を7ドルに上げた。また10万の紙袋を配付している。

毎月11日は、市の監視員が、交通機関や病院などで列への割り込みに注意をしている等々である。

しかし北京市民は醒めている。2月にCCTVなどが行った世論調査では、「行列の日」に関して、72パーセントが効果がないと考え、効果があると答えたのは19パーセントにすぎないという。

この問題に関する記事に引用されていた中国人評論家の意見が適切であると思う。

「この運動は西洋人のためのものです。良いマナーは、この類の大規模な運動ではなく、人々の日常生活を通じて育まれるものです。中国政府が世界に対して好印象を残したいのだと思います。政府のメンツがかかっているのです」
("China Pushes Public To Mind Its Manners"
,http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/06/12/AR2007061202219.html)
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