どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

赤いイチゴと黒いイチゴ・・長野・伊那市

2016年08月26日 | 昔話(北信越)

         信州むかし語り6 食べものの話/しなのき書房/寺島俊治/2012年初版


 巻末に参考文献がのせられています。再話でしょうか。

 お千代とお花の姉妹。

 お千代にとって、今の母は継母。

 おっかさんは自分のうんだお花だけをかわいがり、お千代は働きずめで、食べるものも粗末なものばかり。

 雪の降る日のこと、お花は赤いイチゴを食べたいといいだします。

 継母は、赤いイチゴをとってくるようお千代にいいつけます。

 冬のさなかですから、赤いイチゴがみつかるわけはありません。

 「12のつきのおくりもの」では、ここで12月の精があらわれるのですが・・・。

 でてくるのは亡くなったおっかさんいにたおじいさん。

 赤いイチゴをとってくると、こんどは、黒いイチゴです。

 またおじいさんがあらわれて、お千代は、黒いイチゴを籠につみとります。

 黒イチゴを食べた継母とお花は、お腹が痛み出し顔も黒ぐろとしてしまい、死んでしまいます。

 昔話のよくあるパターンですが、ややものたりません。せっかくですから土地言葉を生かしてほしいとおもいました。