信州むかし語り6 食べものの話/しなのき書房/寺島俊治/2012年初版
巻末に参考文献がのせられています。再話でしょうか。
お千代とお花の姉妹。
お千代にとって、今の母は継母。
おっかさんは自分のうんだお花だけをかわいがり、お千代は働きずめで、食べるものも粗末なものばかり。
雪の降る日のこと、お花は赤いイチゴを食べたいといいだします。
継母は、赤いイチゴをとってくるようお千代にいいつけます。
冬のさなかですから、赤いイチゴがみつかるわけはありません。
「12のつきのおくりもの」では、ここで12月の精があらわれるのですが・・・。
でてくるのは亡くなったおっかさんいにたおじいさん。
赤いイチゴをとってくると、こんどは、黒いイチゴです。
またおじいさんがあらわれて、お千代は、黒いイチゴを籠につみとります。
黒イチゴを食べた継母とお花は、お腹が痛み出し顔も黒ぐろとしてしまい、死んでしまいます。
昔話のよくあるパターンですが、ややものたりません。せっかくですから土地言葉を生かしてほしいとおもいました。