魔法の学校 エンデのメルヘェン集/池内紀他訳/岩波書店/1996年初版
ミシェエル・エンデのメルヘン。
思春期をむかえたレンヘェン。両親がききわけがいいときはいいのですが、そんなことはめったになく、いつも両親と衝突。
なかなか自分の思い通りにしてくれない両親に我慢ならず、レンヘェンがとったのは・・・。
魔女にたのもう。その魔女からもらったのは、二つの角砂糖。
この角砂糖を紅茶かコーヒーにいれて飲むと、自分のいうとおりにしなと、両親の体の大きさが半分になるというもの。さらにいうとおりにしないと、さらにその半分。
両親の体はどんどん小さくなり、レンヘェンは好きなことをし放題。
顔は洗わず、歯も磨かず、学校へ。
どこまでも小さくなるお父さんでしたが「半分、その半分とずっと半分ずつになっても、すっかりなくならないことはない」とおちつきはらっていたお父さんでしたが・・・。
レンヘェンが遅く帰っても、誰も玄関のドアをあけてくれず、おなかがすいても食べ物はない。お金もなくなにも買えないと気がつくまでには、そんなに時間がかかりません。
両親をもとにもどそうと、もういちど魔女のところにいくと、やっぱり渡されたのは角砂糖。しかし今度は自分が角砂糖を食べなくてはならないというもの。今度はレンヘェンが親のいうことをきかないと、体が半分になることに。
もとにもどった両親のいうことをなんでもきいていたレンヘェン。
あまりにもいうことを聞くレンヘェンにとまどう両親。はてさて結末は?
魔女がでてくる場面は楽しく、両親の体が半分ずつになっていく様子には、ハラハラさせられます。
面白い展開なのですが、語るには少しながすぎるようです。