どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

レンヘェンのひみつ

2016年08月23日 | 創作(外国)

     魔法の学校 エンデのメルヘェン集/池内紀他訳/岩波書店/1996年初版


 ミシェエル・エンデのメルヘン。

 思春期をむかえたレンヘェン。両親がききわけがいいときはいいのですが、そんなことはめったになく、いつも両親と衝突。
 なかなか自分の思い通りにしてくれない両親に我慢ならず、レンヘェンがとったのは・・・。

 魔女にたのもう。その魔女からもらったのは、二つの角砂糖。

 この角砂糖を紅茶かコーヒーにいれて飲むと、自分のいうとおりにしなと、両親の体の大きさが半分になるというもの。さらにいうとおりにしないと、さらにその半分。

 両親の体はどんどん小さくなり、レンヘェンは好きなことをし放題。
 顔は洗わず、歯も磨かず、学校へ。

 どこまでも小さくなるお父さんでしたが「半分、その半分とずっと半分ずつになっても、すっかりなくならないことはない」とおちつきはらっていたお父さんでしたが・・・。

 レンヘェンが遅く帰っても、誰も玄関のドアをあけてくれず、おなかがすいても食べ物はない。お金もなくなにも買えないと気がつくまでには、そんなに時間がかかりません。

 両親をもとにもどそうと、もういちど魔女のところにいくと、やっぱり渡されたのは角砂糖。しかし今度は自分が角砂糖を食べなくてはならないというもの。今度はレンヘェンが親のいうことをきかないと、体が半分になることに。

 もとにもどった両親のいうことをなんでもきいていたレンヘェン。

 あまりにもいうことを聞くレンヘェンにとまどう両親。はてさて結末は?

 魔女がでてくる場面は楽しく、両親の体が半分ずつになっていく様子には、ハラハラさせられます。

 面白い展開なのですが、語るには少しながすぎるようです。