「星の王子さま」に四苦八苦していた頃から、もう何年も何年もたちました。
今回は「夜間飛行」を手にしています。読めるかな。
「夜間飛行・人間の大地」 サン=テグジュペリ著 野崎歓訳 岩波文庫 2025/05/15
文庫ジャケットカバー。上半分部分に写真。三人のうちの向かって一番右が著者とのこと。
このモノクロ写真の色を何というのだろう。
あおい?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「夜間飛行」読了。(「人間の大地」は、またいつか。)
文庫内に地図3種。
ひとつめは、「目次」と始まるところの最初のページに
手書きのような印象の図面で出てくる。
一番北がPARIS、一番南はBUENOS-AIRES。
途中にCASABLANCA、DAKAR、RIO-DE-JANEIROなどの地名が並ぶ。
走り書きのような地形図にAFRIQUE、BRÉSILなどと薄く印刷されていて
ぱっと見では、いたく混乱。
鉛筆手書きのようなそのルート図?を眺めて眺めて眺めて
だいぶ経ってから
そうか。《大西洋》か。と(その時点でもまだぼんやりとながら)やっと分かった。
学習地図帳みたいなのを引っ張り出してきて
「大西洋」のページを探した。
《日本の対蹠点》なんて言うのまで印刷されていた。
たいへいよう・たいせいよう言葉に思っていても
普段私が無意識に思いえがく地図配置は、日本が中心。太平洋がどーんと真ん中。
大西洋が中心
大西洋に連なって
を意識して地図化(?まとまりとして考える化?)したことがなかったようだ、私。
(大)変な発見となった、読書でありました。
(それにしてもこれから「夜間飛行」を読もうって時に至っても、わっ、そうか大西洋か、ってびっくりしている私をどうしたもんじゃろのう。。。)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「世界名作の旅」(1966)この回の担当者が
「夜間飛行」堀口大学訳(1930年代だろうか)を引用しているところがあった。
勤務前、身支度する飛行士と、その妻との間のやりとり。
野崎歓訳でも、同じところを探してみたくなった。
「あなた、用心なさいましね」
「用心、もちろんさ」
「あなた、お立派よ。……お星さまのための、おめかし?」
「なに、自分で、じじむさく感じたくないからさ」
「やけるわ、あたし」 堀口大学訳
「あなたはとても強い人だけど、でも気をつけて!」
「もちろん、気をつけるさ……」
「とっても立派よ」「お星さまの目を気にしてるの?」
「自分が老けたなんて思わないためさ」
「妬けるわね……」 野崎歓訳
この回の担当者は、「夜間飛行」の舞台、南米を 出版当時と同じ郵便機で大西洋をこえるつもりだった。
ところが 担当者の立ち位置・1966年ころには その航路は、ジェット機による旅客便、貨物便にとってかわられていた。
そして今、2025年にいる私たちの「郵便」物流をどう表現したらいいのだろうか。
[2025/06/15 投稿]
今回は「夜間飛行」を手にしています。読めるかな。
「夜間飛行・人間の大地」 サン=テグジュペリ著 野崎歓訳 岩波文庫 2025/05/15
文庫ジャケットカバー。上半分部分に写真。三人のうちの向かって一番右が著者とのこと。
このモノクロ写真の色を何というのだろう。
あおい?
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「夜間飛行」読了。(「人間の大地」は、またいつか。)
文庫内に地図3種。
ひとつめは、「目次」と始まるところの最初のページに
手書きのような印象の図面で出てくる。
一番北がPARIS、一番南はBUENOS-AIRES。
途中にCASABLANCA、DAKAR、RIO-DE-JANEIROなどの地名が並ぶ。
走り書きのような地形図にAFRIQUE、BRÉSILなどと薄く印刷されていて
ぱっと見では、いたく混乱。
鉛筆手書きのようなそのルート図?を眺めて眺めて眺めて
だいぶ経ってから
そうか。《大西洋》か。と(その時点でもまだぼんやりとながら)やっと分かった。
学習地図帳みたいなのを引っ張り出してきて
「大西洋」のページを探した。
《日本の対蹠点》なんて言うのまで印刷されていた。
たいへいよう・たいせいよう言葉に思っていても
普段私が無意識に思いえがく地図配置は、日本が中心。太平洋がどーんと真ん中。
大西洋が中心
大西洋に連なって
を意識して地図化(?まとまりとして考える化?)したことがなかったようだ、私。
(大)変な発見となった、読書でありました。
(それにしてもこれから「夜間飛行」を読もうって時に至っても、わっ、そうか大西洋か、ってびっくりしている私をどうしたもんじゃろのう。。。)
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「世界名作の旅」(1966)この回の担当者が
「夜間飛行」堀口大学訳(1930年代だろうか)を引用しているところがあった。
勤務前、身支度する飛行士と、その妻との間のやりとり。
野崎歓訳でも、同じところを探してみたくなった。
「あなた、用心なさいましね」
「用心、もちろんさ」
「あなた、お立派よ。……お星さまのための、おめかし?」
「なに、自分で、じじむさく感じたくないからさ」
「やけるわ、あたし」 堀口大学訳
「あなたはとても強い人だけど、でも気をつけて!」
「もちろん、気をつけるさ……」
「とっても立派よ」「お星さまの目を気にしてるの?」
「自分が老けたなんて思わないためさ」
「妬けるわね……」 野崎歓訳
この回の担当者は、「夜間飛行」の舞台、南米を 出版当時と同じ郵便機で大西洋をこえるつもりだった。
ところが 担当者の立ち位置・1966年ころには その航路は、ジェット機による旅客便、貨物便にとってかわられていた。
そして今、2025年にいる私たちの「郵便」物流をどう表現したらいいのだろうか。
[2025/06/15 投稿]