入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’20年「秋」(39)

2020年10月07日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 昨日、2頭の牛を追っている間にも、ふと、秋色の進んだ周囲の風景に目を奪われることがあった。白樺の葉は大分黄色く色付き、カエデ、モミジなどの葉も一部には紅葉が始まり、森や林は多種の色彩を巧みに配して緑の草地を囲むように賑やかに見えていた。
 いつもの年なら、行き帰りの道すがら燃えるようなツタウルシを存分に眺めたものだが、今年は夏ごろから生活の中心を里から上に移したため、そうすることができずにいた。焼合わせのツタウルシはすでに見頃を過ぎただろうかと、時が、この季節が、足早に過ぎていくのを感じ、案じている。
 あの山の中の街道を遊子となってトボトボと歩く自分の姿を、今年の秋も、ただ空想するだけで終わってしまうだろうか。

 その勝手に残留を決めた2頭の牛のことだが、仮に調教が上手くいったとしても、さらにその結果何とか追い落としの坂を下まで誘導できたとしても、そのあとに、あの簡単に暴徒化し、猛獣のようになる牛たちをパドックに連れ込むことなどはもっと困難、というよりか不可能だと思う。いったん囲いの他の牛と一緒にして、群れごとパドックへ動かすことなら可能だろうが、もう、その牛たちは下牧してしまった。
 10年以上も前に似たようなことがあって、その時は2頭のうち1頭は救うことができなかった。昨夜そのことを思い出していて、今回は罠は無理だから、麻酔薬もしくは鎮静剤を打ってはどうかということを考えてみた。で、クマの錯誤捕獲の際、麻酔銃を扱う資格を持つG氏に聞いてみたら、かなり勉強になった。その話を下に話してみるつもりでいるが、とにかく2頭の牛をあのまま調教をせずに放置したら、どこかの管理人のように野生化がさらにもっと進んでしまうだろう。
 牛が下りたら、と考えていた幾つかのことは、これで諦めるしかない。昨日の最終段階では、25番は確認できたが、27番15歳の姿は確認できなかった。老牛が気になる。
 今朝は「白秋」という言葉がふさわしい穏やかな一日の始まり、どんなきょうになるのか。ここから見える景色に牛の姿が消え、その雰囲気が一変した。

 本日はこの辺で。O澤さん、著書はきょう東部支所で受け取るつもりです。夜にでも連絡させてください。大変ありがとうございました。
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