Photo by Ume氏(再録)
高遠城址の桜、タカトウコヒガンザクラの開花宣言が6日、行われた。見頃は10日から18日だというから、今週末あたりはかなりの花見客で賑わうだろう。多い年で20万人、昨年は12万人くらいだったとどこかで読んだ。
もちろん、そうしなければならない理由・事情があるのだろうが、入園料が高校生以上500円、小中学生250円、それに加えて駐車料が700円かかるとか。いつごろから入園料を取るようになったのか分からないが、それを知った時は少し驚いた。誰が「天下一」などと言い出したのかそれも知らないが、遠くから花を見にきた人たちは充分に満足し、また来てみようと思って帰っていったかと気掛かりだった。
そんなことを以前、何かの機会に市の行政に関わる人に聞いてみたら、存外繰り返し来る人が多いということで、花の"おもてなし"がその人たちに届いているのだと知って良かった。前にも呟いたことだが、花もだが、あそこからの中央アルプスの残雪に輝く雄大な眺めには息を飲む。花と合わせて、一見だけでなく、何回でも見る価値があると思う。
田山花袋などという人がそれらしいことを言って褒めた高遠の街だが、あの人はどこへ行っても似たようなことを言っていたと聞いた。彼などに言われなくとも高遠は、歴史を今に伝える古い城下町である。仁科五郎がいて、保科正之がいて、絵島がいて、まだまだ他にもいるが、その人たちにまつわる数々の物語は人の心を打つ。花見客には花の思い出や高遠饅頭に加えて是非、そうした歴史の逸話も旅の土産として持ち帰ってほしい。
と、きょうは高遠の桜について呟いてみたが、大型連休、静かな山の遅い春を楽しむために、入笠牧場へも足を運んで欲しいと願ってます。
そうですか。あの時代ですから分かります。「おろしや国酔譚」は読みましたが、「北槎聞録」までは遺憾ながらまだ届いていません。行きたいですね、サイベリア。合掌