能登でココロもどる旅

ぶなの森エコツアーのスタッフブログです。
能登の海・山・里で日本の原風景に帰る旅を楽しみましょう。

高洲山 アンビバレントな光景

2011年05月13日 | 能登 旅の目
能登半島で二番目に高く、奥能登では一番高い高洲山(567m)は
毎年5月8日に山頂の高洲神社の「山開き」があります。
249号線からは菰沢から入ります。とても地味でわかりずらい入り口ですが
山開きの日はのぼりが立っていました。
ちなみにもうひとつの入り口は自衛隊の許可が必要です。

電波塔が見えてくると見晴らしがよくなります。

電波塔から輪島方面を望む。この日は山開きだったので林道を歩いて山頂を目指す人もチラホラ。

期待しながら山頂にある「高洲神社」にたどり着くと・・・
最高地点を分け合うように神社にまったく隣り合ってレーダー基地の威容が。
これはかなり辛い光景です。ブーンという機械音も耳から離れません。

大半が刈り払われてわずかに残ったブナ林ですが、
かつて豊かな自然の中で心の清浄を行った信仰の舞台を彷彿とさせます。

しかし木々の間からはちらちらと他のレーダーも見え隠れしていて
山岳信仰に相反するものものしい軍事施設が同居している光景です。

レーダー観測のためでしょうか、あちらこちらむき出しの裸地で整地されてその分、遠くまで見えます。
南東:鉢伏山の方角。

北西:輪島側の方角。海まで見下ろせる帰りの下り道は山岳道路のような雰囲気でした。

新緑。

高洲山は奥能登の雄峰としてガイドブックなどにも紹介されています。
山岳信仰・ブナ林などと共に自衛隊のレーダー基地のことも言及されていますが、
実際に訪れてみると特に頂上が人工的に手を入れられているという印象を残します。
”観光として”自然を楽しむのは難しいかもしれません(展望地としてはいいです)が、
古くからの信仰で今でも人が頂上を目指す「山開き」が残る伝統や
輪島から仰ぎ見るシンボル的な存在として、能登を代表する山です。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿