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SHERLOCK「The Great Game」~お兄様再登場、の巻。【ネタバレ】

2011-10-07 | TV/SHERLOCK S1 "The Great Game"
マイペースなこのブログ…
決してトリビアを網羅したり完璧な解説をするわけではありません。
もはや、感想とメモ書き。
まあ、DVDも再放送もまだリリースされていないことですし、
シーズン2が日本に上陸するまで、のんびり振り返ろうではないですか。



ブログの件でシャーロックと口論になったジョンはサラの部屋で一泊…
したけど、一緒に寝たわけではなく、リビングのソファで眠ったらしい。

Sarah
Maybe next time I'll let you keep at the end of my bed, you know?
次はベッドの端っこで寝かせてあげてもいいけど?
John
What about the time after that?
それでその後は?


第二話「The Blind Banker」で相当危険な目に遭ったにも関わらず、
ジョンを泊めてあげて、しかもまだ望みがありそうな発言をするサラってどんだけタフなんだw
でも第二話の事件の後にジョンが肩を抱いて家まで送ってあげていたみたいだから、
そこでさらに仲良くなったのかも…?
でも朝食は自分で作って、ってところは割り切ってるなー。

聖典のワトスンは「四つの署名」の依頼人メアリー・モースタン嬢と結婚しますが、
現代版ジョンの恋の行方も気になります。
でも友達に「カサノバ」と呼ばれるほどのジョンですから、 (ジョンのブログ参照。)
失恋しても立ち直りが早そうな気がしないでもない…。



サラの部屋でベーカー街での爆発事故のニュースを知ったジョンは、
さすがに口論のことも忘れて、慌てて221Bに戻ります。
そこには、あの巨大闇組織のボスかと勘違いしたシャーロックの兄上が。



Sherlock
(holding the violin)John.
(ヴァイオリンを抱えて)ジョン。
John

I say it on the telly. Are you OK?
テレビで見た。無事か?
Sherlock
Me? What?
あ? 何が。
Oh, yeah, fine. Gas leak, apparently.
あー、無事さ。おそらくガス漏れだ。



Sherlock
I can’t.
断る。
Mycroft
Can’t?

断る?
Sherlock
Stuff I’ve got on is just too big. I can’t spare the time.
今大きな事件を手がけているので。
Mycroft
Never mind your usual trivia.
通常の事件は放っておけ。
This is of national importance.
こっちは国家の大事だ。
Sherlock
How’s the diet?
それでダイエットは?
Mycroft
Fine.
順調だ。
Perhaps you can get through to him, John?
ジョン、君からも言ってくれ。
John
What?

何を?
Mycroft
I’m afraid my brother can be very intransigent.
弟は頑固なところがあってねえ。
Sherlock
If you’re son keen, why don’t you investigate it?
兄さんが自分で調べろよ。
Mycroft
No, no, no, no, no. I can’t possibly be away from the office for any length of time.
いや、それは無理だ。今は持ち場を離れられない。
Not with the Korean elections so…
韓国での選挙が…
Well, you don’t need to know about that, do you?
いや、君達は知らずともよい。
Besides, a case like this, it requires…legwork.
それに今回のような事件は…足を使う。


英国ではテレビのことを「telly」っていうんですね。
オーストラリアでも使うようですが。

さて「足を使う」事件は煩わしい、という台詞、非常にマイクロフトらしいですね。
聖典「ギリシャ語通訳」でホームズが
「僕より観察力がある」「史上最高の犯罪捜査官」と説明した兄上ですが、
自宅(pall mall)と職場のホワイトホールの往復(1kmあるかないかくらい?)しかせず、
ロンドンいち“非社交的”な集まり、ディオゲネスクラブも自宅の目の前にあるので、
大した移動距離にもならない。
そんな兄上が現代版でも「足を使う」ような事件にわざわざ手を煩わせるわけはないわけで。

弟がやたら「ダイエットは?」と聞いているので、
「マイクロフト、どんだけスイーツ食べてんだ?」って思ってる視聴者もいるみたいですがw
食べるというより、消化&燃焼してないんでしょうね。
シャーロックにしてみたら、
(動くことがあるクセに人にやらせて、相当目方増えてるんじゃないの?)
と言いたいところなんでしょう。
もっとも聖典では太っていると説明されている兄上にしては、
演じるマーク・ガティスゲイティスさんは割とスマートですね。

そんな兄上もシャーロックの暮らしぶりは最悪だと思っているようで…。



Sherlock
How's Sarah, John? How was the lie-low?
で、エアマットレスの寝心地は?
Mycroft
Sofa, sherlock, it was the sofa.
ソファだシャーロック、寝たのはソファ。
Sherlock
Oh yes, of course.
ああ、その通り。



John
How… oh, never mind.
なんで…まあいい。



Mycroft
Sherlock’s business seems to be booming since you and he became…pals.
君と暮らし始めて以来、シャーロックの仕事は、順調らしいが
What’s he like to live with? Hellish, I imagine.
共同生活はどうだ? 地獄だろ。
John
I’m never bored.
退屈しません。
Mycroft
Good. That’s good, isn’t it?
結構、いいことだ。



部屋へ入ってきた時に一瞥しただけで、ジョンがソファで寝ていたことを見抜いた兄上。
おそらく、何故外泊したのかもお見通し。
高慢なシャーロックに我慢しながら同居した人なんてジョンの他に家族しかいなさそうだし。
"How is sarah"と訊いておきながら「ソファで寝たんでしょ?」って、
ジョンにしてみれば悪意に満ちてますw

兄上の依頼は、盗まれたミサイル防衛システム「ブルース・パーティントン計画書」の奪回。
以前触れたように、第三話は聖典の「ブルース・パティントン設計書」がベースになっているストーリーです。
ただし、シャーロックはガン無視w
ジョンが資料を受け取り、兄が帰る際には、ヴァイオリンでギコギコ退場曲を演奏。
結局、この計画書の件はジョンが代理で調査を進めることに。

事件がなくてBORED! BORED!言ってたのに依頼をまともに聞かないシャーロックが、
兄への敵対心を持っていることを察するあたりは、
アル中の姉を持つジョンならでは…なのか?

そして、兄の事件に興味があるのかないのか、
レストレードからの呼び出しには立ち上がり、外出の支度をするシャーロック。

Sherlock
Lestrade. I've been summoned. Are you coming?
レストレードから呼ばれた。来るかい?
John

If you want me to.
行っていいのか?
Sherlock
Of course. I'd be lost without my blogger.
もちろん。僕専属のブロガーだろ?





これは聖典「ボヘミアの醜聞」でも有名な台詞ですね。
"I am lost without my boswell."
「私のボズウェルを失うと困る」

ボズウェルは文学者サミュエル・ジョンソンの伝記を執筆したジェイムズ・ボズウェルのことです。
グラナダ版ドラマ等の翻訳では単に伝記作家、と訳されていたと思います。
聖典でのワトスンはそのまま、ホームズの事件を認める伝記作家でしたが、
現代版では伝記ブロガーになるわけですね。
boswellblogerで偶然bが被っていて、言い回しもほぼ同じ。
しかし、冒頭で「君の意見を押し付けるな」と言いながら、この発言。
ちょっと狙った嫌味って感じもしますねw

で、専属ブロガーを連れていった探偵ですが、
爆発事故現場に残された謎の小包を開封し、
第一話「A Study of Pink」に登場したピンクのカバー付きiPhoneを取り出した時に
意外な読者に出会うことになります。

John
That's the phone...the pink phone.
それってまさか、あのピンクの携帯?
Lestrade

What from A Study in Pink?
「ピンク色の研究」の?
Sherlock
Well obviously it' s not the same phone. But it's supposed to look like...
あの携帯のはずはない。だかそう思わせようと…



"A Study in Pink"? You read his blog?
ジョンのブログを読んでるのか?!
Lestrade
Of course I read his blog. We all do.
もちろん、みんなで読んでる。
Do you really not know that the Earth goes around the sun?
君はほんとに地動説を知らないのか?




見てくださいこの楽しそうなドノヴァン巡査部長の顔w
ヤード中がジョンのブログの読者!



注目したいのは、この小包がボヘミア産の紙を使っていたってところですね。
言うまでもなく先述の聖典「ボヘミアの醜聞」を連想させますが、
シーズン2第一話で登場予定である"A Scandal in Belgravia"
「ボヘミアの醜聞」をベースに描かれているはずなので、
この第三話と何らかの関連があるのか、それとも全くないのか…?
(ちなみにBelgrabiaはロンドンの高級住宅地。)

それと、新しいピンク色の携帯に届いていたメッセージ
=5回の時報音は「オレンジの種五つ」に出てきた封書に入れられた五つの種の警告を元にしています。

ところでシャーロックの変人ぶりに引きまくり&バカにしまくりのドノヴァン巡査部長。
時系列は前後しますが、相変わらずシャーロックについてくるジョンに
呆れ気味でアドヴァイスするシーンがありますね。

Donovan
You're still hanging round him.
まだつるんでんのね?
John
Yeah, well…
ああ、まあね。
Donovan
Opposites attract, I s'pose.
真逆だから惹かれるんだ?
John
We're not…
そうじゃない。
Donovan
You should get yourself a hobby. Stamps, maybe, Model trains. Safer.
趣味見つけなさいよ、切手とか鉄道模型とか。




ドノヴァンの声を吹き替えている三鴨絵里子さんて、
「名探偵モンク」でモンクの初代アシスタント、シャローナの声もやってらっしゃるので、
つい、あの面倒見のいいシャローナのイメージで声を聞いてしまいますw

第一話で現場に無線で「変人(シャーロック)入りまーす」って言ってたのも笑えたけど、
ここまで嫌悪感むき出しなのは、過去に色々と嫌なこと言われたんでしょうね。
第一話でも鑑識のアンダーソンの関係を暴露されてたし。

しかし、切手とか鉄道模型って、逆に今時趣味にしてる人も少ないんじゃ…。
シャーロックに着いていくジョンの去り際にも駄目押しで、




Donovan
Fishing!!
釣りよ、釣りがいいわ!

でもドノヴァンは知らない、
ジョンの方がよっぽど生死を掛ける危険を求めてる人物だってことを…。
釣りで満足するような人ではないんです、ジョンって人は。


次回は、IT課のジム君、の巻、です


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2 コメント

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はじめまして (エリア55)
2011-10-08 15:22:16
前回の「退屈するの巻」から読ませていただいてます^^
英語との対比がとっても親切でありがたいです
実は「シャーロック」の吹き替えが相当原語と違うと聞いて
原語では何を言ってるのか、すっごく知りたかったのです
原作を「聖典」って言ってるのがツボで!!><
私も手元にある聖典読み返したりしてます^^;
とっても楽しいので、次もメッチャ期待してます!^^
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>エリア55さん (notfspurejam)
2011-10-09 03:17:34
コメントありがとうございます。
私のSherlockの投稿は、ただの趣味と感想なので、
そう言っていただいて恐縮です///
実は聖典にそこまで詳しいわけでもなく、聖典、って言わないとシャーロキアンorホームジアンに怒られるんじゃないかとビクビクしているような私ですw
他にしっかりと比較&検証されてる方はたくさんいらっしゃいますので、
細部についてはそちらを確認していただくとしてw、
ちょっと楽しいシーンを思い出す時のために役立てていただければ光栄です
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