♪楽・楽・楽♪

楽しいことに囲まれて、頑張りすぎず楽に考える、そしていつでも音楽の流れる人生を・・・

夜更かしの原因

2006-05-25 | つんどく本 〆(.. )
好きな作家を挙げろと言われて出てくる一人、村山由佳
私はこの人の書くストーリー、というよりも文章そのものが好き。
最近話題はデビュー作「天使の卵」の映画化天使の卵
正直、うれしくない。。。
好きな小説というものは、映像化して欲しくないものだ。
イメージとキャストのギャップや原作との違いってがっかりする以外、何も得られないと思う。・・・でも公開されたら見に行っちゃうんだろうな。


GWに文庫の最新作(経済上、単行本は買わないの^^;)「星々の舟」を読み終えた。直木賞作品(直木賞作品は面白い)。愛や家族の形を描いた作品。主人公を変えて語る短編集。いろんな意味で衝撃が大きい。
読み終えてから、前の作品を順に読みたくなって、最近寝る前に少しずつ読む習慣になっている。だから、眠い!気が付くと3時とかまで読み耽ってしまって、あぁやばいってなことになる
でもね。1度読んだ本を読み返すとまた違う印象を持つ。しかも前に読んだの数年前、っていうのもあるしね。

読み返したもの(あらすじ引用!)
「天使の卵」・・・そのひとの横顔はあまりにも清洌で、凛としたたたずまいに満ちていた。 19歳の予備校生の“僕”は、8歳年上の精神科医にひと目惚れ。高校時代のガールフレンド夏姫に後ろめたい気分はあったが、“僕”の心はもう誰にも止められない。
「野生の風」・・・色に魅せられた染織家・多岐川飛鳥、野生動物のいのちを撮るカメラマン・藤代一馬。ふたりが出会ったのは、ベルリンの壁崩壊の夜。運命的な恋の予感はそのまま、アフリカでの再会へと結びつく。

いわゆる恋愛小説、と思うでしょ?ま、そうなんだけどね。
でも、先に言ったとおり私はこの人の文章が好き。はっきり言ってこの2作とも、そんな良い恋愛の形だけをストーリーにしてるとは思わない。お前が恋愛語るの100年早いよと言われりゃそれまでですが、必ずしもハッピーエンドでもないし、えぇっ!てのもあるの。もちろんいいなぁっていうのもあるけどね。
だけど、ストーリーの印象を越して文章の美しさはすごい。さらっとしてるんだけど深く沁みる。色彩豊かでその風景や香り、手触り、そんな色々が文を読むだけでイメージとして浮かんでくる感じ。五感が刺激される表現を巧みに使ってると思う。ここまで衝撃的に感じるのは村山作品の他にない。こんな文章を書ける人になりたい。うまく伝えられないけど・・・とにかく肌触りのいい布を纏っているような気持ちよさがある。

もう一つに話の内容。恋愛系以外の知識や情報も豊富なの。頭いいんだなぁって失礼な言い方だけど感じる。「星々の舟」の戦争の知識、「野生の風」のベルリンの歴史やアフリカの風景。体験した人しか分からないいんじゃないかというくらいのリアルさ。「翼」のインディアンの話では、ついつい興味を持ってインディアンの歴史の本を別に買ってしまいました(読んでない、結局・・・)。イメージをうまく湧かせるに十分な量の知識に溢れている知的な作品がほとんど。

それから何より、登場する女性の美しさ!これは同姓をも唸らせるよ。理想の女性像だねぇ。凛として芯が強く素直、でもふとしたところで弱くてはかなげな部分が見える。お茶目だったり、男の子っぽかったり、意地っ張りだったりとそれぞれの作品で少しずつ違うけど似てる。みんなかわいい。美しい。嫉妬じゃなくて純粋に羨ましい、憧れる。それで大体、年下の男の子に憧れられるか、年上の男性と不倫とかしちゃうんだよなぁ。ワンパターンなのが玉に瑕だね。いやでも、実際こんな女の人いたら間違いなくですよ。代表では「おいしいコーヒーの入れ方」シリーズに出てくるかれんさん。うぅん、この人は罪な子だよ、ほんと(笑)かわいすぎて。
ごめんね、気持ち悪いね、自分。もちろん一緒に出てくる男の子たちもひたむきでまっすぐでいい男ですよ

他にもラグビー部の青春を書いた「BAD KIDS」(続編もある)、イルカとチェロの調べに心の病を治していく「青のフェルマータ」、「おいコー」シリーズも8巻くらいまででてるし、色々あります。興味があったらどうぞ。大学生辺りは年代が近いから面白いかと。

気合入れて書きすぎちゃったよいくら好きでも熱すぎた?長々と語りましてすみません。あぁ、また夜更かし・・・