令和4年7月30日
台風5号 離れても影響長引く 九州や四国はあす31日まで大雨の恐れ
台風5号は、きょう30日の午前9時現在、東シナ海を西北西へ進んでいます。
九州からは離れつつありますが、台風周辺の湿った空気が流れ込んでいるため、九州南部や四国では大雨の影響が長引く恐れがあります。
土砂災害や川の増水などには十分な注意が必要です。
●台風5号 離れても油断禁物
台風5号は、きょう30日の午前9時現在、東シナ海にあって、時速およそ35キロの速さで、西北西へ進んでいます。
中心気圧は1002hPa、中心付近の最大風速は18メートル、最大瞬間風速は25メートルとなっています。
九州はほとんどのエリアが風速15メートル以上の強風域から抜けました。
今後、あす31日には進路を北よりに変えて、あさって8月1日には黄海で熱帯低気圧に変わる見込みです。
ただ、台風周辺の湿った空気や太平洋高気圧を回る湿った空気の影響で、西日本の太平洋側ではしばらく大気の不安定な状態が続くでしょう。
●台風から離れた所で大雨に
午前11時半現在の雨雲レーダーを見ると、四国や九州南部に活発な雨雲がかかっています。
今朝は高知県津野町船戸で1時間に38.0ミリ、午前11時までの12時間雨量が127.5ミリと雨の量が増えています。
鹿児島県枕崎市でも1時間に34.0ミリの激しい雨を観測しました。
台風の中心の東側ほど、湿った空気が広範囲に流れ込む特徴があり、この傾向はしばらく続く見込みです。
西日本の太平洋側では雨雲が流れ込みやすい状態が続く恐れがあります。
●九州南部や四国 今夜~あす31日にかけても大雨
九州南部や四国は今夜~あす31日にかけても、局地的にカミナリを伴った1時間に50ミリの非常に激しい雨が降る恐れがあります。
あす(31日)正午までの24時間に予想される雨量は、いずれも多い所で
鹿児島県:200ミリ
宮崎県:200ミリ
高知県:180ミリ
その後、あさって(8月1日)正午までの24時間に予想される雨量は、いずれも多い所で
鹿児島県:50~100ミリ
宮崎県:100~150ミリ
高知県:50~100ミリ
雨量が増えるにつれて、土砂災害や川の増水の危険性が高まってきます。
災害への備えは早めに済ませてください。
●災害に備えて
いざという時のために、自分でできる備えがあります。ライフラインが断絶した場合に耐えられるよう、
以下の3つのことを、事前に確認しておいたり、備えておいたりしてください。
①暴風で電柱が倒れたり、電線が切れて夜間に停電になったりすることがあります。懐中電灯を準備し、点灯するか確認しておきましょう。
②断水になった場合に備えて、飲料水を確保するのはもちろん、浴槽に水を張るなど生活用水も確保しておきましょう。
③避難場所で、数日間、過ごすことを想定し、非常用持ち出し品の準備や、食料の確保をしておきましょう。
また、普段から、避難場所や避難経路を確認しておくのはもちろん、家族で、緊急の場合の連絡手段と、
その方法を話し合い、落ち合う場所などを決めておくのも大切です。
令和4年7月29日
台風5号の影響
台風5号は29日(金)夜にも、奄美地方にかなり接近するでしょう。
その後、台風は東シナ海を進みますが、湿った空気が流れ込む九州や四国で大雨となりそうです。
台風が日本から離れた後も、長引く大雨に警戒を続けてください。
台風5号の予想進路図
台風5号は北西に進み、29日(金)夜には、奄美地方にかなり接近するでしょう。
奄美地方や九州南部は非常に強い風が吹き、海上はうねりを伴ってしける見込みです。
30日(土)になると、台風は東シナ海を進み、日本付近からは離れる予想です。
ただ、台風に向かって流れ込む湿った空気の影響で、九州や四国の太平洋側では、非常に激しい雨の降る所があるでしょう。
31日(日)になると台風はさらに離れていきますが、西日本では雨が続く見込みです。
このため、九州南部や四国を中心に、雨量がかなり多くなりそうです。
30日(土)正午までの予想降水量
30日(土)正午までの雨量は、多い所で、九州南部で250ミリ、四国で200ミリの予想です。
その後、31日(日)正午までの24時間に、さらに100~200ミリの雨が降り、大雨となるおそれがあります。
台風が離れた後も雨が長引き、総雨量が多くなりそうです。
土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒を続けてください。