凡峰の徒然日記

 日々の出来事や普段考えていることなどを自由に書き記していきます。(山や旅の話題が多いけれど…)

誰か故郷を想わざる その2 〔県都山形市との連携〕

2019年12月25日 | 考えていること
 中核市となった山形市は周辺市町との連携推進に取り組んでいます。いわゆる「連携中枢都市圏構想」です。コンパクト化とネットワーク化を図ることにより、人口減少社会に立ち向かい、圏域人口を保ちながら地域の社会経済を持続させて行こうという考え方です。国の制度ですので国の財政的支援もあります。
 これには村山地域の6市(山形市、天童市、上山市、寒河江市、東根市、村山市)6町(山辺町、中山町、河北町、西川町、大江町、朝日町)が参加を表明しています。しかし、どうしたことか尾花沢市は入っていません。要件的に入れなくなさそうですが…
 遡ること戦国時代、我が野辺沢光延公は山形の最上義光の家臣として仕え、尾花沢の地を守り産業振興に尽くしました。
 今日、県都山形市との連携を強化することは、加速度的な人口減少を辿る尾花沢市にとって一条の光明を見出すことになるかも知れません。東京2020への対応の遅れを取り戻す契機になるかも知れません。先ずは観光分野。本県を代表する観光地で世界レベルにある蔵王と銀山(これも最上氏、野辺沢氏の遺産)、山寺と尾花沢は芭蕉の縁もあります。県都山形市とのタッグは、海外市場を見据えて、中国、台湾のみならず、米国、豪州そして欧州への戦略的な情報発信と持続的なツーリスト受入れ基盤の強化に繋がります。銀山の宿泊能力は限られていますが、蔵王の宿泊能力は格段に大きいので相互補完が可能です。
 いずれにしても、観光は産業としての裾野が広く地域への経済効果も期待できますので、その道筋をどう構築していくか、行政の能力、手腕が鍵になります。また、農業や食の分野でも、果樹、野菜、花きの山形と畜産、西瓜、蕎麦の尾花沢は一定のすみ分けができ、首都圏、関西圏のみならず海外市場を据えた展開ができそうです。
 先ずは、行政機関の人的交流からはじめてはどうでしょうか。しかし、山形市から一方的な庇護を受ける関係であってはなりません。連携によるスケールメリットを生かし、双方が経済的に恩恵を享受できる win-win の関係を築いていかなければ長続きはしません。


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