昨年から趣味で「書」を始めました。写真は去る11月に山形美術館に展示したモノ。この書体は、中国の清時代の書家「金農(号は冬心)」のスタイルでいわゆる隷書のジャンルに入ります。私自身、一見惚けたこの書体が大好きで最近特に好んで書いています。
昨年末にハルビンを訪れた際に、黒龍江省政府の方に「金農」について尋ねたところ、名前を知らないとのこと。中国ではあまり有名ではないのかな。
書を習うようになって、書には歴史の変遷とともにさまざまな書体や書風があり、改めて「漢字」という文字の奥深さに驚かされます。(現在の中国の簡体字も行書や草書の延長線上にあるようです。)
また、日本には元々文字が無く、中国から漢字を学び、それをベースにひらがなやカタカナを考案した訳ですが、文字を使うようになってから、我が国の文化が事実上スタートしたことを考え合わせると、やはり漢字の母国である中国には感謝すべきだと思うのです。
昨年後半は、尖閣問題で日中関係がギクシャクして仕事でも多少の影響が生じましたが、お互いに感謝と尊敬の念を持って接していくことが、真の日中友好を築いていくうえで大事だと思います。先入観や偏見を持たずに。