仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

オール・ユー・ニード・イズ・キル

2018年08月28日 | ムービー
『オール・ユー・ニード・イズ・キル(原題Edge of Tomorrow)』(2014年/ダグ・リーマン監督/アメリカ)を見た。
物語は、「近未来。人類は地球外生命体・"ギタイ(Mimics)"の攻撃を受け、滅亡の危機に瀕していたが、"ヴェルダンの女神"と呼ばれる戦場の英雄リタ・ヴラタスキ軍曹(エミリー・ブラント)の活躍によって反撃の糸口を掴む。世界70か国から成る統合防衛軍は大規模な作戦を立案し、アメリカ軍所属の報道官ウィリアム・ケイジ少佐(トム・クルーズ)は、ブリガム将軍(ブレンダン・グリーソン)からその最前線での取材任務を命じらた。臆病なケイジは命令を拒否したばかりか将軍を脅迫したことから、逮捕のうえ将校の地位を剥奪され、二等兵の身分で最前線に送られることになる。翌日開始した大規模作戦は司令部の目論見に反して圧倒的劣勢のまま、リタをはじめ作戦に参加した兵士は次々と戦死していく。ケイジは自爆用の地雷を使い、ギタイと相打ちになって死亡したのだが、次の瞬間、出撃前日のヒースロー基地で目が覚め、・・・」という内容。
「なんだ夢だったのか」と思ったのだが、それは夢ではなく、ケイジが死ぬと同時に地球の時間が過去に戻り、以前と同じ出来事が繰り返されるようだった。
ケイジだけは何故か死ぬ前の記憶がそのまま残っているので、同じミスは繰り返さない。
一度か二度経験している場面なことから、リセット毎にその難局を乗り切り、次のステージに進むことができるという、まるでビデオゲームのように便利な人生になったのだった。
ただ、目を覚ます時は必ず蹴飛ばされて目を覚ますのが苦痛ではあるようだ。
(^。^)
何とも不思議な能力を手に入れたおかげでどんどんと歴戦の兵士のようになっていくケイジだが、はじめは脱走兵の扱いだったので、「いくら薄汚い寄生虫野郎でも戦場では皆が同格だ」と上官・ファレウ曹長(ビル・パクストン)から言われつつも、同じJ分隊のグリフ(キック・ガリー)や
キンメル(トニー・ウェイ)からは武器の安全装置を解除する方法すら教えてもらえず、激戦地に放り込まれた。
現実社会においては、戦闘現場での敵前逃亡は裁判なしで上官により即決処分されることもあるらしいので、脱走兵というのは仲間内にあっても蔑みの対象なのだろう。
偶然に特殊な能力を身につけられたおかげで、ケイジは地獄から帰還できたわけだ。

シンプル・プラン

2018年07月28日 | ムービー
『シンプル・プラン(原題A Simple Plan)』(1998年/サム・ライミ監督/アメリカ)を見た。
物語は、「小さな田舎町の飼料店で働いているハンク・ミッチェル(ビル・パクストン)。妻のサラ(ブリジット・フォンダ)は妊娠中で、出産が間近い。大晦日の午後に兄のジェイコブ(ビリー・ボブ・ソーントン)と両親の墓に花を供えに出掛けたが、迎えのクルマには何故かルー・チェンバース(ブレント・ブリスコー)の姿が。ルーはジェイコブの友人なので家まで送って行くと言うが、家は逆方向だ。不満ながらも一緒に出掛けたその帰路で、飛び出してきたキツネを避け損ない、クルマは木立に突っ込んでしまうのだった。憤慨したジェイコブはライフル銃を取り出してキツネの足跡を追い掛けるが、三人は林の中で墜落したセスナ機を発見し、機内からは440万ドル(1ドル=109円とすると約4億8,000万円)の現金が入った鞄も見つけ出したのだった。これを三人で山分けしようと大喜びのルーとジェイコブだったのだが・・・」という内容。
二人は失業中らしく、昼間から酒を飲んで、ジェイコブは缶ビールを飲みながら運転している。
事故後は、ここは禁猟区だと止めるハンクの言葉には耳を貸さず、どんどん林の中に入り込んでも行く。
ルーが酒癖の悪い大酒飲みだということは町中の誰もが知っているということなので、二人ともどうしようもない酔っぱらいらしい。
初めのうちはカール・ジェンキンス保安官(チェルシー・ロス)に届け出ようと言っていたハンクだったものの、そんな二人に押しきられて、結局は大金をネコババすることに同意するのだが、誰にも話すなよと言いながらも、帰宅後には早速、サラの目の前に(預かった)400万ドルの札束を広げて話を始める。
結局は皆似たようなもので、秘密というのはこうやって秘密じゃなくなっていくのだろう。
これはエンターテインメントに仕上げられた物語だが、実際、"人生、一寸先は闇"というのは本当のところだ。

タイタニック

2017年06月06日 | ムービー
『タイタニック(原題Titanic)』(1997年/ジェームズ・キャメロン監督)を見た。
物語は、「1996年。トレジャーハンターのブロック・ロベット(ビル・パクストン)は、相棒のルイス・ボーディーン(ルイス・アバナシー)らと共に、ロシアの新型無人潜水艇等を使い、1912年に沈没した豪華客船タイタニック号の船内に眠っているはずの"碧洋(へきょう)のハート"を探し出そうとしていた。ブルボン朝ルイ16世が所有していたブルーダイヤモンドをハート形にしたネックレスだ。タイタニック号の探索をテレビ番組で知ったローズ・カルバート(グロリア・スチュアート)は、"碧洋のハート"を知っている唯一の生存者としてロベットの探索に協力するため、探索船を訪れたのだが・・・」という内容。
かつて、イギリスのホワイト・スター・ライン社が北大西洋航路に投入した豪華客船タイタニック号は、1912年4月10日にサウサンプトン港にある専用埠頭オーシャンドックからニューヨークへと向けて初めての航海に出たが、その航海中に氷山と接触し、4月15日午前2時30分に沈没し、大西洋の水深3,821mの海底に沈んでいる。
この史実を基に創作されたのが本作なわけだが、物語は101歳だというローズの回想で展開する。
1等客室のローズ・デウィット・ブケイター(ケイト・ウィンスレット)は、大富豪の御曹司キャルドン・ホックリー(ビリー・ゼイン)の婚約者。
家が破産寸前のため、母ルース(フランシス・フィッシャー)に言われるがままに政略結婚を強要され、決められた人生に絶望していた。
一方、資金を稼ぎながら世界中を旅している画家志望の若者ジャック・ドーソン(レオナルド・ディカプリオ)は、同船の出港5分前に、ポーカーで乗船切符を手に入れ、3等客室に乗り込んだ。
ジャックが投身自殺を図ろうとしたローズを助けるという運命的な出会いをした2人だったのだが、急速に親密さを増していく姿を目にして、たまったものじゃないのが婚約者のホックリー。
執事のスパイサー・ラブジョイ(デビッド・ワーナー)を使って、2人を引き離そうとする姿が何とも哀れだ。
中盤からはまるでパニック映画のような様相になるのだが、序盤、全財産をかけたポーカーの場面での「これで誰かの運命が変わるぞ」と「俺たちは世界一ツイてる」というジャックの台詞がとても印象に残ったのだった。
人生、一寸先は闇なのだ。

コロニー5

2017年04月23日 | ムービー
『コロニー5(原題The Colony)』(2013年/ジェフ・レンフロー監督/カナダ)を見た。
物語は、「2045年。雪が降り続き氷河期が訪れた地球。人々は地下にいくつかのコロニー(居留地)を作り、細々と生き延びていたのだった。 ある日、コロニー5との連絡が途絶えたことから、相互協定により、コロニー7のリーダー、ブリッグス(ローレンス・フィッシュバーン)とサム(ケヴィン・ゼガーズ)、グレイドン(アッティカス・ミッチェル)達は状況確認に出掛けた。何もかもがすっかり凍りついてしまった中をひたすら歩き、到着したコロニー5は、飢えで豹変した人間たちに襲撃され、リーランド(ジュリアン・リッチングス)という一人の男だけが生き残っていたのだった。獣と化した集団に追われ、サムだけが何とか逃げ帰ったものの、たどり着いたコロニー7は、ブリッグスに指名されたカイ(シャーロット・サリヴァン)ではなく、ルールを守らない横暴なメイソン(ビル・パクストン)に支配されていた。サムはすぐそこに迫っている危機について訴えたのだが・・・」という内容。
氷河期に暮らす彼等にとって一番の恐怖は、"風邪"。
皆、風邪に怯えて生活しているので、誰かが集会場でくしゃみや咳をしたものなら、一瞬のうちに人々はその人から離れていく。
風邪の疑いがある人は、まず隔離されて様子を見られ、検査結果が陽性になれば、"コロニーからの追放か銃弾"を選択しなければならない。
何とも恐ろしいコミュニティーだ。
最後に選択肢が設けられているのが、せめてもの温情(!?)という気もするのだが、メイソンはそれを否定する。
「選択肢を奪う権利はない」とブリッグスが言うのは当然のことなのだが、言って分かるような人間ではないようだ。
コロニー7では、将来に備えて植物の種子を保存している。
温かくなれば何とかなるのだろうが、数百メートルの長さの大きな橋が架かっているような川ですら凍っている世界なので、状況はかなり厳しい。
「あれっ!?」と思ったのは、風邪を恐れるわりには、サムがタンクトップ姿で寝ていたこと。
それほど暖房が行き届いているようには見えなかったので、少しばかり不思議に思えた。
1回くしゃみをしたことで死ななければならいことにもなりかねないのだが、体力に自信があるということだったのだろうか。
こういう寒々しい世界が描かれた作品を見ていると、何だか首から肩にかけて冷えてくるような気がする。
(^_^;)

U-571

2010年02月24日 | ムービー
『U-571』(2000年/ジョナサン・モストウ監督/アメリカ)を見た。
物語は、「第2次世界大戦中の1942年。北大西洋で漂流しているドイツ海軍潜水艦Uボート571号が出した救難信号を連合国軍側が受信した。アメリカ海軍は潜水艦S-33をUボートに偽装し、ドイツ軍のエニグマ暗号機を奪取する作戦に出るのだが・・・」という内容。
潜水艦の艦内を舞台とした映画は、見ていて息が詰まる。
(^_^;)
昔、『Uボート(原題Das Boot)』(1981年/ウォルフガング・ペーターゼン監督/西ドイツ)を見た時には、何だか呼吸が苦しくなってくるほどに物語に入り込んでしまったが、これはそれほどでもなかった。
緊迫した場面が続くとはいえ、戦勝国側が作った映画なので、うすうすとハッピーエンドの予測がつくからなのだろうか。
ダルグレン艦長(ビル・パクストン)の評価が低かったことから昇進が見送られたタイラー大尉(マシュー・マコナヘイ)だったが、自分で指揮をしなければならなくなった場面では、いきなり艦長の不安が的中する。
作戦実行の成否とタイラーの指揮官としての成長が2つの大きな軸になっていて、なかなか面白い物語だった。