仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

泥棒は幸せのはじまり

2017年04月21日 | ムービー
『泥棒は幸せのはじまり(原題Identity Thief)』(2013年/セス・ゴードン監督/アメリカ)を見た。
物語は、「アメリカ合衆国コロラド州デンバー。大手金融機関PFGに勤めるサンディ・ビグロー・パターソン(ジェイソン・ベイトマン)は、ある日、クレジット会社の担当者だという女からの電話を受けた。"あなたのクレジットカードが不正使用されるところでしたが、今回は何とか直前に防げたようです。無料保護プランがありますから是非加入するべきです。あなたのお名前と生年月日、社会保障番号を教えてください"との言葉を信じ、大事な情報を教えてしまう。電話をかけてきたのは、ダイアナ(メリッサ・マッカーシー)という女詐欺師。彼女は、小さな機械に情報を入力し、プラスチックのカードを挿入すると"サンディ・パターソン"名義のクレジットカードが出てきた。そのカードを使って意気揚々と出かけたダイアナは・・・」という内容。
"サンディ"とは女性に間違われるような名前だと思うのだが、女詐欺師に狙われてしまったのはそれ故なのだろうか。
ダイアナは同じ店に居合わせた沢山の見知らぬ客に酒をおごり続け、その金額は数時間で、2148.75ドルに達する。
1ドルを100円として換算すると、214万8,750円ということだが、支払いはもちろん、サンディ名義のクレジットカードだ。
3年間ボーナスが出ていないというサンディの生活はつつましく、「今月は13ドル3セントの節約ができたよ」と奥さんのトリシュ(アマンダ・ピート)と喜びあうような暮らしだというのに、とんでもない未払い額のおかげでガソリンすら入れられなくなる。
これは可哀想だが、"名前、生年月日、社会保障番号"などの大事な個人情報を電話で教えてしまうだなんてマヌケなエピソードから始まった物語なので、「ばかなやつだなぁ。無料という言葉に簡単に引っかかるなよ」と思ったりしながら見ていたのだが、映し出される女詐欺師の様子を見ていると、やはりだんだんと犯罪者に対して腹が立ってきたし、事件発覚後の警察の「犯人を見つけ出すには半年から1年かかる。ただ、こういった事件の逮捕率は非常に高くて、5~10%だよ」などと言い切る対応にもイライラがつのってきた。
何にしても、「自分はこんなことに巻き込まれたくないよなぁ」と思い、「詐欺師が"15分くらいあれば簡単にクレジットカードが自作できる"と言い切るような国には住みたくないよなぁ」とも思ったりした。
(^_^;)
コメディタッチではあるのだが、序盤から中盤にかけてはまったくもってイライラが募る展開で、最後まで見てようやくホッとできた。
それにしても、『泥棒は幸せのはじまり』だなんてバカな邦題は、一体どういう人間が考えたのだろうか。
泥棒で幸せになれるなけがない。