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愛国は帝国主義者のためにあらず①

愛国は帝国主義者のためにあらず①

「愛国者による香港地区統治」が意味すること


 報道によると、中国の国会に当たる今年(3/5~3/11)の全国人民代表大会で「愛国者による香港地区統治」を主眼に香港の選挙制度改革が決定されたとのことです。

 メディアはこのニュースを香港の「民主派」を排除するものだとして批判的に伝えています。でもこの批判は間違いです。日本における愛国という言葉が持つマイナスのイメージを利用したメディアのミスリードです。日本で愛国と言えば戦前戦中の帝国主義に結びつきます。日本人にとって愛国のイメージは軍事独裁、治安弾圧、戦死、戦災、侵略戦争、戦争美化・・・とマイナスの感じです。

 ところが中国では正反対なのです。中国人にとって愛国のイメージは民族解放、反侵略、反植民地・・・と革命的で正義のプラスの感じなのです。

 もう少し突っ込んで見てみましょう。日本における愛国の愛すべき国家とはもとをただせば日本軍国主義の「大日本帝国」だったのです。中国侵略戦争を発動し「殺しつくす、焼きつくす、奪いつくす」の三光作戦や南京大虐殺を引き起こした国です。中国における愛国の愛すべき国家とは人民中国です。中華人民共和国です。日本軍国主義をはじめ欧米列強帝国主義の植民地支配を血みどろの不屈の闘争をもって覆し、民族の解放と国家の独立を勝ち取った国です。

 同じ愛国という言葉の意味が日本と中国では180度全く正反対だったのです。民族解放、反侵略、反植民地の人民中国の愛国者の目には、ユニオンジャックや星条旗を掲げて「民主・人権」を叫び香港議会を占拠するデモ隊は決して民主派、人権派には見えないのです。「民主・人権」の美名に隠れて香港における中国の主権に挑戦する独立派の本性を見抜いているのです。それはかつて大英帝国がアヘン戦争で香港を植民地として中国から奪い取った時代を彷彿とさせるものがあるのです。

 「愛国者による香港地区統治」の意味が見えてきたと思います。人民中国の愛国者が反侵略、反植民地、民族解放の立場から、香港の独立を許さず、香港市民の自治を発揚し一国二制度のもと一層の発展を保障するということだと。(伊関要)
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