白洲 正子文学逍遥記

故・白洲正子様の執筆された作品を読み、その読後感と併せて能楽と能面、仏像と仏像彫刻、日本人形、日本伝統美術についてご紹介

白洲正子文学逍遥記-0009

2013-08-24 | 日本の伝統芸術

 

白洲正子文学逍遥記

 & 能面・仏像・日本人形・・etc

 

 

臨時公開

 

以前別のブログで掲載しておりました「能面と能楽」を8/末迄、数回程、再公開します。ご覧になっていない方はどうぞ参考にしてください。

 

 能面能楽   
                        

             能楽の歴史と能面-009
 
 
 
 
 
 
              能面集・特集」-02
 
 
 
 
 先回もお見せしました著者の能面集関係の書棚ですが、最近はデフレ経済下ですので以前よりは古書店に能面集が並ぶようになりましたが、絶対数が少ないのは変わりません。依然として流通量が少ないのです。ですから貴重な本は特別な事情がない限り、手放さないのが原則です
 
今回は先回ご紹介できなかった、貴重な能面集などをご紹介しましょう。
 
 
A 「橋岡 一路能面集」
 
 
 
 
 最近はたまに古書店で見つかる程度です。以前は先ず手に入らない代物でした。橋岡家は関東の有名な能楽家の家柄であり、著者・橋岡一路師も当代一流の能面師でした。特に三井家所蔵の「孫次郎」の写しを許されたという稀有な存在の能面師でした。これだけでもこの方の腕前が解かろうと言うものです。
 
その内に「三井家所蔵の本面」と「写し」をこのブログで比較ご紹介しようと思います。正に写しのお手本みたいなものですね。長沢 氏春 ・ 堀 安右衛門(初代) ・ 橋岡 一路 は現代能面界のビッグネームです。著者が持っている能面集は、東京銀座で開催された能面展示会の際に売られたもので、本人の素晴らしい達筆の署名が、能面集の見返しに残っており居ります。
 
この筆跡を見るだけでこの方の技量が分ろうと言うものです。名人と言うものははこのようなものなのですね。時々、古書の中には贈呈先の署名があるのが存在しますが、まず例外なく達筆です。
人形店「吉徳」の人形師・山田 徳兵衛師などもその例に漏れません。
 
 
B 「三井家旧蔵・能面」・「能面手鑑
 
 
 
 
「A」でご紹介した「三井家旧蔵 能面」は可なりの期間、幻の能面集でした。兎に角、市場の古書店では見かけたことが有りませんでした。同じ題名で復刻版も有ったのですが、これとてもすぐ市場から消えてしまいました。幻の名面「孫次郎」がその原因だったと思います。これも蒐集に10年ほど掛かりました。いずれ「孫次郎」のご紹介のときに、詳細をお見せしましょう。
もし、古書店で見かけたら必ず手に入れておくべきです。
 
次の「能面手鑑」は定価75.000円の高価な能面集ですが、発行部通が多いので、今でも比較的手に入れやすい能面集です。 梅若万三郎家の所蔵の能面を掲載しております。2冊の合本になっております。高価なので簡単と言うわけには行きませんが。余裕のある方は・・・
 
 
C 「能面を打つ
 
 
 
 
 
ご覧のように能面集と型紙集が合本になっている形態のものです。著者は神奈川県方面で活躍しておられる、高津紘一氏の作品集です。比較的市場に多く出ておりますので、手に入れやすいかも。下記のDに掲載の「能面の彩色」も同じ著者です。彩色の専門書は殆どありません。写しやり方を通して、能面の彩色を学べる良書です。
 
 
 
 
D 「能面の彩色」・「能のおもて
 
 
                              ↓ 中西通著
                           
 
 
                                                   ↓ 「能面」・中西通
 
 
 
 
日本の代表的な能面収集家が著した能面集です。丹波笹山に在住の方で、能面資料館と丹波古陶資料館を公開されております。「能面」は幻の能面集で、「能のおもて」が比較的簡単に手に入るに比較して、可なり手に入れるのが難しい能面集です。左となり「金剛家の面」は高価な能面集ですが、市場で簡単に新本が手に入ります。印刷部数が多いからでしょう。資料として持つ価値はあります。
 
E 「能面次元」・「羽生光然能面集」
 
 
 
 
 
能面次元は女性能面師で堀 安右衛門師のお弟子さんで、京都で作品を打たれておられ、能面教室を関西一円で開かれておられなす。 筆者も何回か展示会場でお会いしました。
女性ならではの作品が多く、素晴らしい技量の方です。京都市立芸大・油絵科の出身の方で、その影響が多分に感じられる方です。長沢 氏春流の作品とは彩色がはっきり違います。作品を見ると男と女の鑑識眼の違いを感じさせられます。
 
羽生光善能面集」は比較的手に入る能面集です。彩色が淡い感じがする、どちらかと言えば鈴木慶運師とおなじ柔らかな人柄を感じる作品が掲載されております。
 
比較的新しい価格の安い能面集は、印刷部数が多いので市場で手に入りやすいのですが、奇
鑑本は運が伴います。 オークションで偶然、新古本を手にすることがあります。また、専門店は価格が高いのが難ですが、品物に信頼が置けます。 その方の意欲と運と感が影響してきます。
 
次回は最終回として、残りの能面集をご紹介しましょう。
 
 
 
 お知らせ 
 
                          
 
  それでは ブログをご覧の方にプレゼント  を先回ご案内しました。
 
締め切りは8/31でなく、翌日が日曜なので9/01とします。
詳しくは
http://blog.goo.ne.jp/nippondentougeinou/ 0008をご覧ください
 

                                      

 

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