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重度の自閉症の☆くんと可能性 1

2009-04-01 16:27:44 | 自閉症
先日、重度の自閉症の診断を受けている4歳の☆くんが、
お母さんといっしょに虹色教室に来てくれました。
虹色教室では自閉症の子に対する特別な療育をしているわけではありません。

定型発達のさまざまな月齢の子たちと同じく
遊びを通して、

その子の発達段階で非常に敏感になっている吸収のいい分野の
最近接領域を見極めて働きかけていく

ことを繰り返していくだけです。
子どもの内部からの成長しようとする力の助けを借りると、
障害児教育の専門家というわけではない
親御さんのちょっとしたサポートが
子どもに大きな変化を起こすのを何度も見てきました。

それで、重度の自閉症という診断を受けている☆くんのレッスンでも
☆くんができることと手伝ってもらったらできることの間、
つまり今後働きかけ次第で伸ばしていけると考えられる
可能性の領域をさぐりました。

すると☆くんはできていることがたくさんあり、
周囲の環境次第で伸ばせそうなこともたくさんあるのが
見えてきました。

☆くんと積み木遊びをする上で気になったのが、
☆くんがでたらめなおもちゃの扱いをするたびに、
お母さんが即座に指示を与えて、「~するのよ」と教えているので、
簡単なことも自分で解決している姿が一度も見られなかったことです。
例えば、何か落としてしまっても、「拾いなさい」というお母さんの
言葉があって拾っているので、

落とした拾う

という問題の解決法を自分で思いつくことができるのか
わからなかったのです。
積み木をつないで線路を作る方法をして見せたときも、
「ここに積み木を置きなさい」とお母さんの指示があったので、
☆くんが、

私がつないでいるのを見て自分も同じように真似てみよう

という判断をして動けるのかわからなかったのです。
お母さんの指示が多いと、☆くんはたびたび混乱して
積み木をぐちゃぐちゃと散らかすだけの行為に向かっていました。

そこで、お母さんには、いったん☆くんへの声かけをやめてもらって、
私と☆くんのふたりで遊びながら、
☆くんがでたらめな試行錯誤の後でどのような行動を取るのか
観察しました。
すると、☆くんは、数回やってみてうまくいかないと、
私のやり方を見て真似しはじめたのです。
自分からずんずんずんずん線路をつないでいきました。

☆くんのレッスンの様子は次回に続きます。



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1 コメント

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感覚統合とは (こうまま)
2009-04-04 07:41:06
なおみ先生、こうままです。先日はありがとうございました。先生のおすすめの感覚統合の本をさっそく手にいれたのですが、早くも私が躊躇しております。体が不安定な
状態で、例えば本人がバランスボールに座って、私とボールをなげあうとか、公園のブランコにのせる程度でもいいのでしょうか。重度なので、気合をいれて、本に掲載されている布団で魔王をつくるべきでしょうか。小型のトランポリンを買うべきなのでしょうか。感覚統合のことについて、どこにきいたらよいのかわからず途方にくれております。何らかのアドバイスをいただければ助かります。
お忙しいところ、本当に申し訳ありません。
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