ニガイメ記

文章が苦手なので、イメージ写真でお茶をにごす日記
・・・の略。

膂力

2006年02月13日 | Pentax K-mount

本を900冊、事務所に運び込む。ビルの階段をのぼる。梱包を4つ抱えて。何往復もする。背すじのストレッチ効果で、健康に良いような気もする。


camera: Pentax K1000 + M50mmF1.7  film: Konica CENTURIA PORTRAIT400

菊吉

2006年02月11日 | μ2

歌舞伎座夜の部へ。

「石切梶原」 よく出る狂言。何度も何度も、飽きるほど見てきた。吉右衛門、仁左衛門、富十郎らの名舞台が強く印象に残っている。比較してしまうと、今回の幸四郎は、正直面白くなかった。爽快に、ぱぁっと発散するものが無いのだ。愛嬌の無さ、ハラの薄さはこの人の弱点だろう。決して下手ではないんだげど。初役に挑んだ歌六の六郎太夫と愛之助の俣野五郎が収穫。

「二人道成寺」 一昨年に話題となった玉三郎&菊之助のコンビで、早くも再演。わが家では前回上演時の舞台写真をしばらく玄関先に飾っていたぐらいだから、今回も夫婦共々楽しみにしていた。さらに工夫が凝らされ、練り上げられていた。「花子&桜子」ではなく「ダブル花子」という設定が活きていた。花子自体がそもそも霊的な存在なのに、さらに幻の花子を重ねるというとことん重層的な世界。時に一体化し、時に別人格化して女同士のエロティックな絡みを見せる。人間がこんなにも美しいものを表現できるとはと、男の私でも感嘆。歌舞伎としては、俗に堕するぎりぎりのところなのだが。

「小判一両」 これは久しぶり。見るのは3回目。テーマが今の時代に合わないのではとの見方を持っていたのだが、今回はわりと納得できた。こっちも年取ったせいか・・・。宇野信夫って、やっぱりセリフが良く書けてるなぁ。なにより当代の「菊・吉」に田之助を配した配役の良さが大きい。吉右衛門&菊五郎で見たい物はいっぱいあるのになかなか実現しないのだ。吉右衛門&仁左衛門も、吉右衛門&幸四郎も、そう。幕内の諸事情やら人間関係やらいろいろあるのだろうが。

終演後、楽屋口で吉右衛門に出くわしたが、迎えの車にも乗らず、携帯で誰かさんと楽しそうに話しながら、一人でうきうきと足取り軽く昭和通りの夜の帷の中へ去っていった、というのは全くの余談です(笑)。


camera: Olympus μ2  film: Konica JX400

仕事

2006年02月10日 | Pentax K-mount

モノを作る仕事、売る仕事。両方私の仕事。
仕事を取ってくる仕事、仕事を作る仕事というのもある。
最少人数の会社だから何でもやる。
さて、今月は来週がヤマ場だぞ。


camera: Pentax K1000 + Phenix MC24mmF2.8  film: Konica CENTURIA PORTRAIT400

ブル3

2006年02月09日 | TC-1

今日はサントリーホール。N響の定期公演Bプロ2日目。
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮
モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番イ長調 K.488
ブルックナー:交響曲第3番ニ短調(1873年第1稿)

ピアノはラルス・フォークト。独奏は繊細。特に弱音にはかなりこだわってる感じ。 さらに弱くさらに弱く、と弾き進めるときの美しさが印象に残った。アンコールとしてピアノソナタK.330の第2楽章を。

メインのブル3は、第1稿による演奏。CDでは数点出ているものの、演奏会で用いられる機会はまだまだ少ないエディション。ブロムシュテットはここ数年、第3番は第1稿を用いるべしとの考えのようで、ゲヴァントハウス管のライブCDセットに収められた98年の演奏も、同年のN響定期(これは私は聞いていない)でも第1稿。かつてインバル盤を聞いていた頃は、面白い箇所(第2楽章後半タンホイザーの出現とか)はあるけどやっぱり通常の版(第3稿)の方がまとまっていて良いなあ、程度の所感だったが上述のライブCDによって、第1稿って良いぞ!と思うようになった。だから今回の演奏への期待度は大だ。

さて冒頭、第1主題が高まっていく。おお、これはでかい!ゲヴァントハウス盤よりもさらに構えが大きくなってるかも。・・・が、ミスが目立ちだし、アンサンブルの乱れも出て興ざめ、第1楽章はちょっと残念。第2楽章以降持ち直してきたが。スケルツォは良し。終楽章も、この楽章の構成の意味がはっきり伝わってくる確然とした演奏。
事情通の話によると、昨日第1日目の方が出来は良かったとのこと。・・・まあライブはナマモノだからね。

特筆すべきことあり。ジャ~ン!!とトゥッティの強奏で終る曲なのに、終結音が鳴り終わった後数秒間の静寂。余韻、ホールの美しい残響が味わえた。これは近頃まれなこと。いつも皆、拍手が早すぎるんだよ! おまけに終るや否や、ぶらぼぉ~の蛮声でぶち壊しのことも多いし。常に今日のようであったらなあ。

相変わらず元気ハツラツなブロムシュテット。常に背筋がピンとしていて、指揮台にひょいと飛び乗る79歳。お元気とはいえご高齢、あと何回、この大好きな指揮者を私は聞くことが出来るのだろうか。


camera: Minolta TC-1  film: Konica SINBI200 (SRM)

3人+

2006年02月08日 | μ2

<権代敦彦作品と「3人の会」再現!>と題されたコンサートへ。
本名徹次指揮東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団。東京オペラシティにて。
「3人の会」とは團伊玖磨、芥川也寸志、黛敏郎が自作発表のコンサートを開くために結成したグループ。1950年代の話ね。
その3人の当時の作品から1曲ずつ演って、最後に注目の現代作曲家・権代敦彦(1965年生)の新作ピアノコンチェルトの世界初演があるという、魅力のプログラム。ピアニストは向井山朋子だぞ。

團の管弦楽組曲「シルクロード」は、絵巻物風というか大河ドラマ主題曲風で、オケの鳴りっぷりを楽しみながらくつろいで聞くとして、お楽しみは芥川の「エローラ交響曲」と黛の「饗宴」。これらは実演に接して、響きを身体で感じてこそでしょう。特殊楽器や多種の打楽器群を含んだ大編成だから、視覚的な楽しみもあるし。
「エローラ」は芥川にしてはドロドロの混沌を表現している音楽なのだが、アレグロになるといつもの突進する芥川節で、聞いてるこっちも身体を動かしてリズムを取りたくなってくる。黛の「饗宴」、これは傑作、生で聴くと、ただただ凄い!としか言いようがないな。忘我の境地か。(←ちょっと大げさ。(笑))
オケはいつになくよく鳴っていた、というより押しの一手でやたらバカでかい音を鳴らしまくってた感ありだが、今日の曲目ならそれも効果的でしょう。大音響に浸る快感ってあるしね。

さて最後、権代の新作「ピアノとオーケストラのためのゼロ」、これも良かった。プログラム冊子に載っていた作曲者自身のコメントを一部引用すると、「点は0次元。ピアノの音は点。ゆえにピアノは0次元の楽器だ。この点の集合で、空間に壁をたて、時間に楔を打ち込む。こうして切り取られた時間、空間の端にある"0"を更に越(超)えようとする。エクスタシーに至る装置、そしてエクスタシーの果てのその先を見る通路として、この曲”ゼロ”はある。」
まあ、そんな感じです。(←説明手抜き。(笑))
もとより権代はエロいのだ。今日の曲順を振り返ると、汎アジア的混沌から西欧的形而上学的音響空間へ、みたいな流れの中で「深層エロ度」がだんだん増していく仕掛けになっているような・・・。
わけがわからなくなってきましたが、今日は面白かった、ということで。


camera: Olympus μ2  film: Fuji SUPERIA Venus400

独白

2006年02月05日 | μ2

選句が進まない・・・。
今回はこれぞというのが見あたらないなぁ。
選びにくいのは自分に読む力が無いからか。
それにしても自分の句はダメだなあ。
続きは、明日やるか。


camera: Olympus μ2  film: Konica JX400

N響

2006年02月03日 | T-PROOF

NHKホールへ。N響の定期公演(Cプロ)。
ブロムシュテットの指揮で、モーツァルトのミサ曲ハ短調 K.427。
一言でいう。この指揮者でこの曲が聞ける幸せ! これに尽きる。大満足。

都合がつかず聞きに行けなかった先週のAプロは、本日放送のBS2を録画。視聴して、これはたいへんな名演だと感銘。素晴らしいブラームス。
今回は、3つのプログラムすべてゲスト・コンサートマスターとしてドレスデン・シュターツカペレのペーター・ミリングが参加とのことだが、この影響が大きいのか、実に良い音が出ている。
やっぱり、本気出すと凄いオケだ。


camera: Kyocera T-PROOF  film: Fuji SUPERIA Venus400