崖っぷちロー

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国籍法改正は問題?

2008-11-17 03:09:30 | 法律関係問題
国籍法改正案審議入り 不正認知横行の懸念も
>未婚の日本人の父と外国人の母の間に生まれ、
>出生後に認知された子の日本国籍取得要件から「婚姻」を外す国籍法改正案(略)

>18日の衆院法務委で可決後、同日の本会議で賛成多数で衆院を通過する見通しだ。

ということで、婚外子国籍訴訟判決で触れた最高裁の違憲判決を受けて、
国籍法が改正されそう。

で、ここにきて改正反対派の動きが活発化してきたように思われます。
>超党派の有志議員らも、17日に国会内で緊急集会を開き、
>同法案の問題点を検証することを決めた。

さらに、ネット上では改正反対派によってまとめサイトも作成され、
いろいろな動きが出てきているようです。国籍法改正案まとめWIKI

で、その問題意識は結局の所、「偽装」の容易化にあるようです。

もちろん、最高裁判決も仮装(偽装)認知の問題に気付いていないわけではないのですが、
仮想認知のおそれがあるとしても、結論を覆す理由にはならないとしてる。

しかし、この論理(省略しましたが、原文読んで下さい)は、
その他の方法によって仮装認知を防ぐことを不要であるとしたわけではない。
少なくとも、合理的関連性のある手段によって仮装行為による国籍取得を防止することは認められる。

そこで改正案を見てみますと、

(罰則)
第二十条 第三条第一項の規定による届出をする場合において、
      虚偽の届出をした者は、一年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。

とするだけで、
これが市民感覚からすると、あまりにも軽すぎるように思われる。(だから反対派が活動する)

新たに法律等で刑罰を科す場合、
他の様々な刑罰規定との関連でバランスを取る必要があるわけですが、
刑罰が(相対的に)軽いということは、それが他の問題と比べて「軽い」と評価されていているということ。
(実際に立法する際の考慮要素とか知りませんが。)

これは「国籍」をどのように位置づけるかという、
個々人の価値観が全面に出てくる問題でして、極めて難しい。


しかし、国籍は「我が国の構成員としての資格」であり、
国家を存立させる基礎となるべき人間とそうでない人間を区別するものであり、
また、同時に、人権や権利利益が帰属する根本としての「重要な法的地位」である。

そうすると、そのような重要なものを本来与えられるべきでない人間が詐取し、
相応しくないのに国の構成員となることは、国家の存立を揺るがせることになる。
(飛躍気味w)

そうであれば、虚偽の届出をした者は死刑!とかいうことは無理ですが、
重婚(刑法184条、普段使いませんw)が2年以下の懲役であることなんかと比べると、
一年以下の懲役又は二十万円以下の罰金では軽すぎるということになりそう。

まぁ、内乱罪(刑法77条)の1項3号や中立命令違反(94条)
が軽いので、それに引っ張られてやはり軽くはなってしまうのでしょうけど。
(3年以下の懲役とか)
個人的には、そもそもそれらの刑罰が軽すぎる気がしますけど。

***
また、刑罰の問題以外にも、生物的な親子関係の存在を客観的に担保する要件の欠如、
つまり、DNA鑑定等の科学的審査が必要とされていない事に対する疑問・批判も
大きいようにみえる。

これも、市民感覚からすればその通りで、
時間とコストを掛けてでも、DNA的に真正な親子関係があるかどうかを見ろよということになる。

ただ、保守的な法の世界では、そういった手法を法律の中に組み込むのは
なかなか厳しいのかなという気はします。なんとなく。

***
今回はかなり論理が「飛んで」いるので、
後日訂正or削除するかもしれません。


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