崖っぷちロー

チラ裏的ブログ。ここは「崖っぷち」シリーズ・あん○ーそん様とは関係ありません。レイアウト変更でいろいろ崩れ中

信長の野望・創造を前提とした次回作兵站システム

2013-12-24 19:58:41 | 実況プレイ動画まとめ
信長の野望・創造の兵站システムを簡単にまとめると、①兵糧は拠点単位ではなく大名家全体で管理、②出陣の際は120日分の腰兵糧を所持する、③自勢力(同盟なども)の城に接すると腰兵糧を補充するという3点がポイントとなるだろう。このうち、①の大名家単位での兵糧管理というポイントは、今回の300城という挑戦にともなる妥協策としてはやむをえないのだろうし、これは次回作でもすぐには動かせないのではないかと思う。

しかしながら、②③についてはもう少しリアリティ寄りにできないものだろうかということで、以下妄想案。

(1)前提:軍事戦略の単位はおおむね3万以下の軍団
   今回の創造では、1000、2000といった中規模の部隊も常に独立して行動するシステムであり、例えば大名の1万の部隊と合流して1万3000という軍団になることはできなかった。これを次回作では、大将の能力や地理的条件などの制限を受けつつも、おおむね3万以下の軍団にまとめることができるシステムとして仮定したい。もちろん創造最大の魅力である多面作戦は生かされる。信忠率いる美濃軍団1万と信長率いる近江軍団2万で挟み撃ちにするといった感じだ。

(2)1軍団につき1名~3名の荷駄奉行(名称はなんでもよい)を選任することができる。
   ここでは政治の順に能力が重視される。また、二人目3人目の奉行については、能力の7掛け5掛けで補正をする。
   例えば、単純に政治100の武将を3人そろえても、政治の合計値は220となる。

(3)腰兵糧は3日分
   3日分の兵糧については家臣・兵が自ら用意するため、大名家の兵糧は消費されない。
   自領内での防衛戦などであれば兵糧の負担がないケースもあるだろう。

(4)出陣時に荷駄隊を編成する
   出陣時に軍団に伴う兵糧の量を決定できる。
   ただし、兵糧の量に応じて人夫・馬が必要になるため、兵士の消費量よりも余分に消費されることになる(効率)。
   ※運ぶ量と担当武将の能力に応じて、効率は上下する。   

(5)出陣後は、自拠点との連絡が途絶えない限り荷駄隊を補充することができる。
   ただし、その際の効率は、最短の自拠点との距離により上下する。

(6)中立・自勢力の港・大商人から兵糧を購入することができる。
   ただし購入の場合も能力と距離に応じて効率が上下する。

(7)略奪の指示が可能
   ただし、兵糧切れを起こした後、士気が一定レベルを下回ると自動で略奪が発生。

(8)攻略した敵城から兵糧の接収が可能
   城の規模、包囲戦の期間、奉行の能力により接収量は可変。


 なお、本来であれば略奪と接収がメインとなるが、日本国内向けのゲームということで少しは甘くする必要があるだろう。


信長の野望・創造とその先へ期待すること

2013-12-18 18:20:13 | 実況プレイ動画まとめ
前のエントリでも書いたように、信長の野望・創造は名作であるからこそ、改善・追加・変更の要望や更なる妄想・期待がつぎからつぎへと出てくるものである。今回は、そういった私なりの要望をまとめてみた。

なお、言うまでもないことだが、「会戦」は購入以来一度もやっていない。

1.直ちに改善するべき事項

 1)カメラ操作の調整
 2)国人衆の懐柔も、大名への工作と同様、自動化させる。
 3)同盟期間中の同盟期間延長
 4)道路整備の自動化(指定した段階まで継続して整備
 5)道路の整備段階に応じたコストの変化
   ⇒平地ならばどの道でも簡単に東海道レベルになるのはいかがか
    LV1→2 労力3金銭400はいいとしても、
    LV3→4 労力20金銭1万
    LV4→5 労力50金銭5万米5万 

    のように、コストに差異を設けるべきだし、LV5にはなかなか到達できないようにするべき。

 6)城のZOC
   ⇒本来ならば、自軍と自城との連絡線の断絶
    →士気低下・兵糧供給ストップで表現するべきだが、今作ではもう対応できないと
     思われるため。

 7)退却時の撤退ルートの設定の適切化
   

2.パワーアップキットにて改善すべき事項

 1)軍団制の導入
   ⇒現在の、直轄領に制限を加えるという発想はすばらしいが、
    直轄から外れた領域の扱いはゲームデザインとして十分なレベルに達していない。
    プレイヤー(大名)は直轄から外れる地域があることを想定して、
    軍団長の任命、軍団の拠点・所属武将の選択、軍団の内政外交軍事方針の決定が
    出来る必要がある。

 2)本城を持たない大名でのプレイスタート
 3)他大名への従属状態でのプレイ
 4)士気の導入
 5)城の普請、攻城戦の戦略レベルでの充実
 6)国家的プロジェクトの導入(大仏建造、巨城建築、大規模花見など)
 
 ※政策システムについても改良が必要である。
  メリットデメリットがあるという点は素晴らしいが、コスト高く序盤で導入できるものがない、
  どの大名家でも政策の効果が共通(固有以外)、そもそも政策数が少ないなどの問題がある。

  例えば、奉行衆を数人任命し、そのものの志向と能力によって政策のコストや効果が変動するというのは
  どうだろうか。

3.次回作にて改善すべき事項
 1)朝廷(官位)、幕府職の復活、威信の導入
 2)日本全体の人口増加と特定拠点・地域の人口増加(他の拠点からの人口移動)の区別
 3)外交の充実・多様化
   ⇒素直にCIVを見習うべきである。

 4)他家武将への工作
 5)労力(人的資源)の軍事内政共通化
   ⇒常備兵はともかく、領民兵は同時に労力であるはず。
 6)常備兵と領民兵の更なる区別
   ⇒常備兵の数はもっと少なくするべきだし、
    常備兵を増やす場合には米収入と労力が減るようにするべきである。
    その代わり、常備兵は他城への移住ができるようにする。
    (ただし、各城にはその人口・経済等の規模、大名居城かどうか、政策の如何により
     常備兵の上限を設ける)
    
    また、一時的な入城と半永久的な移住は区別するべきである。

 7)軍隊の動員とまとめ方の変更
   ⇒各城(拠点)の部隊は参集により、ひとつの凸(軍)にまとめられる方がよいだろう。
    ただし、総大将やそれを補佐する武将の能力により、まとめられる軍隊の規模に制限を
    設け、その規模を超えた数の兵を集めた場合は戦闘能力にマイナス補正をする。

 8)地理的条件による行軍・展開の制限方法の変更
   ⇒今回はどのポイントでも3部隊という制限だが、
    大規模な合戦が行える地域ではもっと多くの軍隊が展開できるべきである。
    また、行軍についても、ひとつの道路を3万人の軍が使用するというイメージでよい。
※レベル4の道路の場合

 9)軍隊と自陣との間の連絡線の概念の導入
   ⇒ただし、いちいち輜重隊を編成して、手動で補給するのは面倒であるから、
    軍隊に荷駄奉行を配置し、その武将の能力、地理的条件、与えられた予算により、
    自動的に補給するものとする。

 10)エンディングの多様化
   ⇒主家による統一エンドなど。

 11)家臣との関係の充実

4.次々回作にて改善すべき事項
 1)家臣団の統制
 2)戦術(創造でいう会戦)の充実

5.絶対にするべきではないこと
 1)兵力のありえない規模のインフレ
 2)兵力の無制限の移動・集中
 3)革新・天道への後退



信長の野望・創造はシリーズ最高傑作ではない

2013-12-15 18:52:06 | その他・趣味
だが、最高傑作へといたる道を切り開いた、近年まれに見る良作である。

もちろん、改善点や追加してほしい要素は無数にある。
こうしたらいい、ああしたらいいという妄想が無数に沸いてくる。

この、妄想の余地があるということが、なんでも無いようで、非常に重要なことである。


仮に、革新が50点満点中の45点で完成度90%だとしよう。
烈風伝は100点満点中80点で、完成度80%となる。


ならば、創造は1000点満点中の90点である。


つまり、完成度は低い。が、過去作の中では最も高得点である。

では、なぜ最高傑作ではないのか。
それは、創造の先に更なる傑作が登場しうるからである。

私たちは、「創造」という名の未来への希望を擁護しなければならない。

信長の野望最新作「創造」 外交妄想

2013-09-06 23:55:49 | 実況プレイ動画まとめ
信長の野望最新作・「創造」の発売日も発表され、スクリーンショットや情報が続々と公開されるにつれ、「創造」に対する期待感は近年稀に見るレベルで高まってきています。とはいえ、信長の野望に望むことが今回の「創造」ですべて盛り込まれているわけではありません。また、合戦についてはおそらく蒼天録レベルの、かなり力の抜いたシステムになっているであろうことが想像できます。

しかし、今回出来なかったことは次回作に期待するという、前向きのマインドにいられるだけでも小笠原プロデューサーの魅力のおかげといったところでしょうか。そういうわけで、信長の野望次回作についての妄想もしがいがあるというもので、今回は外交システムについて。

1.原則
 まず、なによりも重要なのは、無意味なクリックからの解放です。同じ大名家・同じ武将に対して、毎ターン毎ターン友好度を上げるためのクリックを繰り返すという作業ほど無意味で無駄なものはありません。

 そうではなくて、大名=プレイヤーが関わるべきことを絞り、重要な事項にプレイヤーを集中させるべきであり、それは、①方針の決定(外交姿勢の決定と外交担当官の人選)、②重要な外交政策の決断の二つです。
 

2.方針の決定(外交姿勢の決定と外交担当官の人選)
①外交相手の決定
  ある大名が外交をするといっても、日本全国のあらゆる勢力と付き合うというわけではありません。リソースには限りがありますので、自分たちはどの勢力と付き合うか=外交するかということをプレイヤーは決定する必要があります。

②外交方針の決定
  大名Aと外交をするとして、その大名Aとどのような関係になりたいのでしょうか。大名Aと対等に友好関係を築きたいのか。主家である大名Aに対して機嫌を取りたいのか。従属している大名Aに対して支配力を強めていきたいのか。あるいは、大名Aと険悪になりたという奇特な方もいるかもしれません。

 大方針─従属的・友好的・支配的・敵対的

  プレイヤーはその時々の情勢に応じて、外交の方針を決定する必要があります。

③外交担当官の決定
  外交の対象と外交方針が決めれば、後は外交を担当する者を選択するだけです。この三点セットを一度設定すれば、以後はその設定にしたがった外交活動が自動で継続されることになります。ただし、担当する人間の能力や考えによって、その効果は異なってきます。

 1)担当させたい武将にキャパシティーがあるか。
  武将にはそれぞれ仕事のキャパシティーがあります。武将Aは5つの外交ルートを担当できるキャパがあり、他方武将Bは1つの外交ルートを担当するキャパしかないという具合です。
 
 2)武将の思考と外交方針がマッチしているか
  大名Aに対して恨みがある武将Bに「友好的」方針の外交をさせようとしてもうまくはいきませんし、大名Bの支配から独立したいと考えている武将Aに「従属的」方針の外交をさせてもだめでしょう。

 3)武将に能力はあるか
  当然能力も武将によってまちまちです。パラメーター的には智謀や魅力あたりでしょうか。
  また、名声も影響を及ぼすことでしょう。(朝廷の官位や幕府の役職、大名家中での役職など)


3.重要な外交政策の決断
 ここまで書いてきたことを実際にしようとすると、かなり複雑だ悩ましい問題になるでしょう。しかし、それこそが外交の面白さではないでしょうか。(なお、難易度によってはそれぞれの場面で推奨される選択肢が提示される)
 
 さて、このような外交三点セットの設定は、いわば日常的な外交を表しています。
 これに対して、同盟の締結申し込みなどの重要な外交政策については、プレイヤー自身が(家中の意見を勘案しつつ)決断すべきです。成功するかどうかはともかく、プレイヤーが同盟や婚姻を結ぶ決断をするという点は、従来となんら変わりありません。


4.まとめ
 以上、要するに、めんどくさいルーチンワークは省略して、プレイヤーには頭を使う決断をさせようということですね。


信長の野望最新作「創造」発表

2013-05-14 23:52:26 | 実況プレイ動画まとめ
本日、コーエーの信長の野望シリーズ最新作である「信長の野望・創造」の情報が新たに公開され、各ゲーム系メディアによりその内容が一斉に報じられている。

シリーズ最新作「信長の野望・創造」はPC/PS3で2013年内に発売。30周年記念「信長の野望」最新作発表会で明らかに

以下、4gamerさんのこの記事に沿って思うことを書いていきたい。

1.プロデューサーは小笠原賢一氏
 信長の野望シリーズ最新作の情報を見るにあたり、我々が真っ先に注目しなければならないのは、いうまでもなくプロデューサーの人選である。より率直に言うと、北見氏であるかないか、デッドオアアライブである。
 北見氏の発言は過去にこのブログでも取り上げたことがあるが、およそ歴史を題材とした作品を作るには相応しくない見識の持ち主であることがうかがえるものばかりである(ただし、他のジャンルのゲーム製作についてはどうかわからない)。そんな彼のくびきから解き放たれたことは喜ぶべきことである。
 
 対して、新プロデューサーは以下のようなコメントをしており、現段階では非常に好感が持てる人物である。

 小笠原氏は,入社後もずっと「信長の野望」を作りたいと思っていて,とくにこの10年は,日本中を旅行したり,本を読んだりと,「信長の野望」を作る準備をしてきたとコメント。
 また,氏がこれまで携わってきたタイトルで蓄積したノウハウを「創造」に注ぎ込み,シリーズファンはもちろん,「信長の野望」から離れていた人にも面白さが伝わるような作品にしたいと,完成に向けての意気込みを語った。


 もちろん、ユーザーとしては、実際にどのようなゲームが完成するかをみてみないことにはいけないが。

2.キーワードは「リアリティ」「ダイナミック」「ドラマティック」
 (1)リアリティ
   グラフィックスはリアリティを追求しており,フル3Dの1枚マップで,城下町から日本全国まで,シームレスに確認できるものになるとのこと。もちろん,領国や城下町は,プレイヤーの“創造”でリアルに変化していくことになる。
   ということで、キーワードは最高だが、キーワードが指す内容には半分がっかりといったところである。もちろん、戦国時代をシミュレーションするのであれば知行制を核とすることが必要であり、この点に触れずにリアリティと言っても片手落ちである。

 (2)ダイナミック
   合戦は多数の城から出撃した軍団が入り乱れる,ダイナミックなものになる。シリーズ最多となる300以上の城が用意され,多面作戦による合戦が可能なのだという。もちろん,合戦中の視点変更もシームレスに行える。

   この点は、天翔記を思い出させてくれる、非常にすばらしいコンセプトである。後はどう実現されるかを待つだけである。

  (3)ドラマティック
    歴史関連のイベントはクエスト方式となり,さまざまな歴史ドラマをプレイヤーが“創造”していけるとのこと。
  
    この発言は非常に不安。下は一農民から上は大名・将軍・天皇まで、それぞれが生存を掛けて戦う「戦国時代」という時代こそがドラマティックなのであり、歴史イベントはその流れの中でハイライトを盛り上げるものとしてあるべきだし、講談的なイベントも個人的には大歓迎だが、それはあくまでも彩りとして添えられるべきものでないだろうか。

    とはいえ、実際のゲームではうまく調理されている可能性もあり、はらはらしながら追加情報を待とうというところか。

3.追加ダウンロード
 発売後も,地域,武将,勢力といった要素を追加ダウンロードコンテンツとして拡張していく予定なのだそうだ。
 
 武将や勢力の追加DLCなら(ユーザーのMOD等の自由を制約しない限りは)あってもいいが、地域のDLCと書かれると非常に不安になる。すでに様々な予測が飛び交っているが、非常に不安感を掻き立てられる記述である。

4.スクリーンショット
 http://www.4gamer.net/games/215/G021583/20130514069/

 こちらの記事では、ゲーム画面と思しきスクリーンショットが4点掲載されており、前2点はプレイ画面ではないかと見られる。

 期待が持てる点としては、1)マップの地形が変化に富んでおり、日本列島の地理的条件(政治のありかた軍事のあり方につながる)のエッセンスがゲームに盛り込まれるであろうこと、2)部隊表示が凸型であり、進行方向の指示や進行ルートの選択ができ、分進合撃や外線/内線作戦、迂回や遅滞、後詰などの、戦略性を再現できる可能性があることなどが上げられる。この点は非常にすばらしく、嫌が上にも期待感が増してくる。

 他方で残念な点としては、1)リソースの表記に単位がないこと(例えば貫や石、俵といった単位があるだけで雰囲気は数段良くなる)、2)物資が大名家全体での一括管理であると推測されることなどであり、特に後者は折角マップ画面の改良で向上させた戦略性を無意味化させる恐れもあり、残念としか言いようがない。

 また、兵舎というパラメーターも全軍の常備兵化や兵数のインフレを想起させられてしまう単語であり、不安が残る。

5.終わりに
 以上のように、現段階で分かることをつらつらと書いてきたが、全体としてみると期待作であると言って良く、仮に革新や天道の情報公開初期段階での期待度が30点(もちろん赤点である)だとすると、近作は合格ラインの60点を超えて70点ぐらいまで来ているのではないか。
 また、プロデューサーの姿勢やコンセプトなどの軸が悪くないので、今作が仮にいまいちであったとしても、次作への希望も持てそうではある。

まおゆう魔王勇者好きにはいいかもしれない本

2013-01-16 20:14:49 | 小説・本
表題通り、「まおゆう魔王勇者」が好きな人が読むと面白いんじゃないかという本を、ぱっと思いつくかぎりで。いろんな人のおすすめ本を見比べることができると更にいいんじゃないでしょうか。

(1)ポール・ポースト著 山形浩生訳 「戦争の経済学」
 ハードカバーでも意外と安い。今なら文庫本とかになってそう。

(2)ヴェルナー・ゾンバルト著 金森誠也訳 「戦争と資本主義」
 講談社学術文庫なので買いやすい。

(3)ロバート・S. ロペス著 宮松 浩憲訳 「中世の商業革命」
 これは以前にこのブログで取り上げたことがあったと思います。
 訳が硬い点に注意。

(4)ジョゼフ・ギース、フランシス・ギース著、栗原 泉訳
  「大聖堂・製鉄・水車 中世ヨーロッパのテクノロジー」
 これも講談社学術文庫。
 技術史の分野で手に取りやすくて読みやすい本はないかとおもっていたら、
 これが発売されました。この著者の二人は本当に安定してます。

***
 ブログを更新するのがあまりにも久しぶりすぎるため、まおゆう魔王勇者(原作の方)についての感想を書いていたかどうかも覚えていません。

 (1)ドラクエなどの和製RPGが作り上げてきた似非中世ヨーロッパなお約束、(2)2chの掲示板で日々生産消費されていたSSのお約束、(3)その両者を組み合わせた魔王と勇者物SSのお約束を前提としているという点はなかなか難しい。
 他方で、史実の技術であったり思想であったりの要素をちりばめているので、そこらへんの要素要素がフックになって楽しめるという側面もある。加えて、私にとってはあまりクリティカルではなかったけれども、キャラクター物とか恋愛物としても楽しめる。

 そういう意味では、巷で言われているように、狼と香辛料的な楽しみ方ができる作品なのかもしれません。

 なお、アニメ第2話のメイドさんが農奴姉妹に対して言った虫発言が話題になっているようです。ここでは、市民革命を経て勝ち取られた近代的な人権が、そこそこ財産のある成人男性を前提としたものであったということを思い出す必要があります(更に遡って、人権の歴史の始まりとされるマグナカルタともなると、そこで問題になっているのは国王に対する貴族たちの権利でしかありません。)。我々は近代において重要な物を確かに勝ち得たのですが、それはなお、不十分なものであり多数の人間がその保護から零れ落ちていたということ。

 近代で十分なのか、通過点としての近代なのか。

 現代の立場から過去を振り返って、あれがだめだこれが足りないということは簡単ですが、ではどうすればよいのか。

 人類が誕生したそのときから現代的な人権観を全人類が共有できていれば歴史はもっとよいものになったのか。あるいは、原始共産制のようなものが超越的にプログラムされ不変のものとされた世界がいいのか。私には良く分かりませんので、そこらへんを上手いこと書いてある作品があれば読んでみたいですね。

大阪府・君が代斉唱口元監視問題

2012-03-16 01:47:13 | ニュース系
 大阪府立高校の校長が、卒業式の君が代斉唱の際に、教職員の口の動きを見て実際に歌っているかを監視していたという報道が話題となっています。

 参照:君が代で口の動き「監視」 橋下氏友人の民間校長


 従来は、卒業式などの式典において、起立を命じたりあるいはピアノの伴奏を命じたりという事例について問題になることが多く、斉唱は起立とセットになった形で取り上げられることが多かったように思います。その意味で、「斉唱」に焦点が当てられた今回の事例は珍しいのではないでしょうか。

 このエントリーでは、従来セットにされがちな「起立」と「斉唱(歌唱)」の違いについて考えてみたいと思います(憲法論と言うよりも、素のバランス感覚からの議論です)。


(1)前提となる判例
 a)最判平成23年5月30日
 都立高校の校長が教師に対し、卒業式において国歌斉唱の際に起立斉唱行為を命ずる職務命令をしたところ、その教師が当該命令に反し、起立しなかったため、それを理由に定年退職後の再任用を拒まれたという事例です。

 最高裁は、この命令は憲法に違反しないと判断したわけですが、この教師はそもそも起立をしなかったわけですから、当然「斉唱」をしているわけではありませんし、「斉唱」を命じたことがメインとしてでてくるわけでもありません。最高裁も「起立斉唱行為」と一まとめにして論じています。

 参照:判決全文http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20110530164923.pdf

 b)最判平成19年2月27日
 市立小学校の音楽専科の教諭が、入学式の国歌斉唱の際に「君が代」のピアノ伴奏を行うことを内容とする校長の職務上の命令に従わなかったことを理由に戒告処分を受けたという事例です。

 最高裁は、この命令についても憲法違反ではないとしています。

 参照:判決全文http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20070301113512.pdf


(2)バランスの検討
 上記の二つの判例は、いずれも、問題となった命令が特定の思想を持つことを強制したり、あるいはこれを禁止したりするものではなく、特定の思想の有無について告白することを強要するものでもないことを根拠の一つとしています。

 ただ、これは問題となる行為を一般的客観的に評価するものであり、少数者の人権救済という観点からはやや形式的すぎるのではないでしょうか。より踏み込んで、那須裁判官の補足意見(b判例)のいうように、起立斉唱行為などの命令による精神的苦痛等を「なぜ甘受しなければならないのか」という検討が必要ではないでしょうか。

 この点についても判例は、「学校の卒業式や入学式等という教育上の特に重要な節目となる儀式的行事においては,生徒等への配慮を含め,教育上の行事にふさわしい秩序を確保して式典の円滑な進行を図ることが必要」(a判例)であるということを挙げています。

 これについて那須裁判官は補足意見(b判例)の中でより具体的に、ピアノ伴奏を拒否するという行為が式典の進行を阻害することになったり、他の教師や児童に悪影響を与えることを問題視されており、この分析は的を射ているのではないかと思います(テープ演奏では伴奏の代替措置として不十分としたところは良く分かりませんが)。

 まとめると、問題となる行為について、①式典の秩序を乱さないか②式典の円滑な進行を阻害しないか③他の教師や児童・生徒に悪影響を与えないかという3つの点を検討していくことが必要なのではないでしょうか。(①と②をワンセットにするのもあり)

 なお、最判平成23年7月4日は「教育上の行事を円滑に進行する命令の目的や内容などを総合的に比較すれば、制約を許容できる必要性、合理性がある」と述べ、また、最判平成23年7月7日は「被告の行為は、静穏な雰囲気の中で執り行われるべき卒業式の円滑な遂行に看過し得ない支障を生じさせ、社会通念上許されない」点を指摘しています。


 a)では、「起立」行為についてこの観点から考えるとどうなるでしょうか。

 任意の教師が起立しないとしても、それを無視すれば式典は進行可能ですから、不起立自体によって式典の進行が阻害されるということはありません(②)。不起立に対してその場で起立を命じようとしたり、議論をしようとすると式典の進行が阻害される可能性がありますが、これは起立を強制することによる阻害であって、不起立側の評価に含めるべきではありません。

 しかし、学校行事が整然さを損なった状態のまま進行される(①)ということになりますから、批判能力に乏しい児童・生徒に対する悪影響という点では、無視できないものがあるでしょう(③)。

 このような観点からすると、「起立」行為を命じることは妥当だという方向になります。

 b)次に「斉唱」行為はどうでしょう。

 これについても、任意の教師が君が代を斉唱していないからといって、式典の進行が阻害されるということはありません(②)。

 では、他者に対する悪影響という点ではどうでしょうか。これについては一般論を述べることができるほどの先行研究やデータを見ていないのでなんともいえませんが、素朴な感覚として、児童生徒はどの教師が口を動かし声を出していて、どの教師がそれをしていないのかをいちいち見ていないのではないかと思います(③)。同様に、任意の教師が口を動かさず声をだしていないからといって、それで式典の秩序が乱れたと感じてきた人がどれだけいるのかは疑問です(①)。

 そうすると、「斉唱」行為を命じることは妥当ではないという方向になります。

 ちなみに、この問題に関してとあるテレビ番組が行った調査によると、100人中「やりすぎだ」が83人、「当然だ」が17人という結果になったようです。「当然だ」と回答する人数が思ったよりも多いというのが率直な感想です。

 参照:大阪「君が代の口元監視」街の声は「やり過ぎ」83%、「当然だ」17%


 c)なお、言うまでもないことですが、式典の最中に不起立不斉唱を主張したり生徒に呼びかけたりしないように命じること等は妥当だという方向になります。


(3)結論
 起立を命じること→妥当
 斉唱を命じること→妥当でない
 (ピアノ伴奏を命じること→一応妥当だが、テープ演奏で駄目な理由が分からない)


***
なお、ネット上では法治国家なのだから従え」「ルール(法律・条令・命令)だから、従え」などの意見が多く見られます。形式的法治国家論に立つ方が多いのでしょうか。憲法訴訟や行政訴訟の意義も失われてしまいます。

ニコニコ動画有名実況者「塩」さんのDVD発売問題

2012-01-25 20:09:56 | ニコニコ動画・ネットとか
ニコニコ動画の有名実況者である 塩 がコミックマーケット81にて『旅塩胡椒』という自身の旅行の様子を録画したDVDを1500円で販売」し、「推定数百万」円を売り上げたことがネット上で話題になっているようです。

 参照:塩と胡椒DVD問題まとめ@ ウィキ   

 塩さんのこのような行為を批判する側の意見/問題ないとする側の意見は上記まとめサイトに記載されている通りで、批判側の指摘で一番重要なのは「実況プレイ動画というグレーゾーンな動画によって得た知名度を利用して金儲けをするというのはいかがなものか」というものだと考えられます。

 ですが、知名度を上げる手段自体の妥当性と、あがった知名度を利用して行う活動自体の妥当性とは区別する必要があります。実況プレイ動画のアップロードがグレーゾーン乃至違法な行為だとしても、それをもって今回のDVD発売が妥当ではないとする規範はどこから導かれるのでしょうか。

 例えば、多数の人間を死傷させたテロ事件の犯人がそのテロ行為ゆえに有名になったとして、ではその犯人は事件や自分の人生について語った自叙伝を出してはいけないのでしょうか。あるいはタレント活動をしてはいけないのでしょうか。

 テロ行為については司法制度の下できちんと処罰される必要があるのはもちろんですが、それと自叙伝の出版やタレント活動の是非とは全く異なる次元の問題です。

 現段階では、両者の意見をサッと見た限りでは問題ないとする側に分がありそうですね。


***その他のあれこれ
(1)アサシンクリードリベレーションについて
 PS3 & Xbox360で2011年12月1日に発売された「アサシンクリードリベレーション」では、発売元のUBISOFT JAPAN の広報さんが下記のようなことをツイートしておられました。

【お願い①】アサシン クリード リベレーションはストーリー性を重視したアクションゲームになります。ネタバレを含むような動画の配信等はお控えくださると助かります。もし、 配信したい!という熱い気持ちがおありならば、マルチプレイを配信してみていはいかがでしょうか?
https://twitter.com/#!/ranran73/status/142258230725328897

【お願い②】リベレーションの初回特典につくDVDの映像コンテンツは手にされた方のお楽しみとして作成していますので、Web等へのアップロードはお控えください
https://twitter.com/#!/ranran73/status/141671689573511169

 シングルキャンペーンとマルチプレイを区別している点、シングルキャンペーンの動画配信を禁止する理由が明記されている点で、非常に良い方針発表だといえます。

(2)せんとす動画
 07th Expansion さんよりXBOX360/Pcで発売されている『黄金夢想曲(†CROSS)』という格闘ゲームを有名実況者のせんとすさんがゲーム実況プレイ動画として投稿されています。その第7回目の投稿者コメントにて、「なお、原作者の方から動画作成のご許可は頂いておりますが、オフィシャル実況ではありません。あくまで個人的にうpしている動画ですので、いつも通りの実況をさせて頂く所存です。」という説明がされています。

 発売元は「ひぐらし」「うみねこ」で有名な 07th Expansionさんで、いまや同人サークルというよりも企業と言ったほうが良いようなレベルのサークルさんです。格闘ゲームというネタバレの影響が少ないゲームであること、実況者のせんとすさんに既に高い知名度がありゲームのPRになると考えられることなどが許可する理由となっているのではないでしょうか。

 参照:黄金夢想曲を艶やかに実況せんとす第7話  


(3)ダークソウルについて

 フロムソフトウェアより2011年9月22日発売されPlayStation3用のアクションゲームの「ダークソウル」を、1月3日朝12時から5日夜24時までの60時間をかけてクリアまで丸々プレイ実況配信をするという企画が、ニコニコ生放送の公式番組として配信されました。

 参照:60時間ぶっ通し!ゲーム『ダークソウル』を全部クリアするまでお正月は終わらないぞ生放送!

 経緯は良く分かりませんが、「※この番組はフロム・ソフトウェア様より『DARK SOULS(ダークソウル)』の使用と全部クリアの実況許諾を得ております。」ということです。

 発売後1年以内の準新作ゲームであることや、制限無しの全部クリアが許されていること、それをニコニコ公式生放送で60時間以上にわたり20名以上の実況者がリレー形式で実況配信することなどを考えると、前代未聞の大事件と言っていいのではないでしょうか。


 では、フロムソフトウェアが無条件にゲーム実況プレイ動画(配信)を認めているかというとそうではなく、例えば近日発売予定の「アーマードコアⅤ」については、発売元の宣伝担当さんが以下の様なツイートをしておられます。

製品版で生配信や動画投稿、静止画のアップしていいかと皆さんお聞きになりますが、体験版はダメと言いましたが、製品版については私は何も言ってませんの で。ダメともOKとも言ってませんので… で、立場上、正面から聞かれるとダメって言わないといけない。皆さんこの意味分かりますよね?
https://twitter.com/#!/senden_ogu/status/161834202537525248

 体験版についてはゲーム実況プレイ動画の投稿・配信は不可、製品版についてはオフィシャルには不可だが実際にはある程度は黙認するというところでしょうか。ゲーム実況プレイ動画を認めるメリットデメリットについて社内でも議論があるのではないかということが窺われます。

Aile製作アダルトゲームプレイ動画問題、示談で解決

2011-11-30 19:23:49 | ニコニコ動画・ネットとか

Aile(エール)という会社の製作した「relations sister×sister.」というゲームのプレイ動画がニコニコ動画に投稿されていた問題は、「投稿者が示談金を支払うということで決着」したようです。

 参照:公式ブログ記事http://www.aile-soft.com/blog/?p=260


 このようなインターネット上の投稿サイトへのゲーム(実況)プレイ動画の投稿について、ゲームメーカーと投稿者との間での紛争が決着したケースは他にはほとんど無いのではないかと思います。

 前提として、ゲームの(実況)プレイ動画を著作権者の許諾無く投稿することは著作権法違反であり、よく「グレーゾーン」だといわれるのは、著作権者が事後的に許諾(黙認)してくれる可能性があるというだけのことです。当然、著作権者が権利侵害があると主張すれば、アウトということになります。

 しかしながら、私としては、やはりゲーム(実況)プレイ動画の持つ文化的な意味というものを完全に否定することは避けるべきだとも思います。

 ゲーム会社の方も「いろいろと線引きが必要なので、ガイドラインを作成する予定です」とのことですが、どのようなガイドラインが作成されるのか注目したいと思います。

***
 現在のようなユーザーの判断による投稿・メーカーの黙認/事後的な権利侵害の主張という形では多くの紛争が今後も生じるでしょう。

 投稿可能なタイトルや制限事項などをあらかじめメーカーが決定し、それをホワイトリストとして提示する形でしか紛争の予防にはならないのではないでしょうか。(加えて、許諾を一切しないメーカーのブラックリストの作成提示)

 ただそうすると、リストの作成コスト等の問題、また、メーカー一般におけるゲーム(実況)プレイ動画に対する否定的な姿勢等の問題により、ゲーム(実況)プレイ動画の投稿は著しく制限されることになるでしょう。

 しかし、いままでがあまりにも勝手をして盛り上がりすぎていたのですから、今後は、権利者を尊重しながらのじっくりとした盛り上がりへと移行して欲しいものです。

フジテレビと韓流偏重問題2:加藤嘉一氏コラムについて

2011-09-23 20:24:28 | ニュース系

 加藤嘉一さんの「無意味な韓流バッシングより、近隣諸国に敬意払い、しっかりと手を結ぶことが重要なんです」というコラムが注目を集めています。
 参照:意味な韓流バッシングより、近隣諸国に敬意払い、しっかりと手を結ぶことが重要なんです
 
 
 このコラムに対するネット上の反応は概ね批判的で、「聞き飽きた、定番の見当違いだな」「マスコミの姿勢を批判してるだけで国粋主義や人種差別とは関係ない」というような意見が主流のように思われるます。(もちろん、韓国バッシングや加藤さん個人を攻撃する意見も散見されます)

 先のエントリーのような見方をする私としても、マスメディアの問題を軽視しているこの加藤さんのコラムについては片手落ちであると評価せざるを得ません。
 参照:フジテレビと韓流偏重問題

 加えて、フジテレビ批判を「韓流ブームへのバッシング」へと、そして更に「韓流バッシング」へと問題を二重にすり替えている点は強く非難されるべきです。この様なすり替えは、ある種の読者との共犯関係の中でのみ有効なものです。

 最期の甲子園のたとえでいえば、今回の騒動は主催者側に対する反発という要素が大きいのであって、相手チームに対するバッシングだけだと思っていてはダメだということでしょう。

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ついでに2点ほど。

 (1) 日韓ワールドカップについて
 加藤さんは近隣諸国と手を結ぶことの好例として2002年の日韓W杯共催を例に挙げておられますが、日韓W杯は、ネット上ではむしろ反韓国・嫌韓感情が盛り上がった契機として取り上げられる事例です。

 (2) 日中韓の三国の関係について
 加藤さんは、「この3国には複雑な歴史的背景がありますが、実は協力し合うにはとても相性がいいとぼくは思うんです。島国、大陸、半島という異なる風土の特性をはじめ、人口、経済力など“国家のスペック”がうまくバラけていて、互いが似通っている場合よりもいろいろな問題が発生しにくい。3国がそれぞれの個性を認め、うまく補完し合うことができれば、東アジア地域の大きな発展が期待できるでしょう」と書いています。

 しかし、まさしく「島国、大陸、半島という異なる風土」であるがゆえに、協力し合うには極めて相性が悪いのだと言わなければなりません。

 半島側に立ってみると、陸に広がる出口、半島の付け根を大陸の勢力に抑えられる危険性があり、他方、海に広がる出口を島国の勢力に抑えられる危険性があるという、地理的には非常に苦しい状況にあります。

 歴史的には、大陸=中央であり、半島=辺境、島国=辺境の更に辺境という状況だったので、半島は大陸に従属することで生きてきました。その前提には、交通・情報伝達の効率が悪く、大陸=中央が辺境支配にある程度寛容であったということがあります。

 しかし、そのような前提はいまや崩れているわけですから、過去と同じように大陸の属国となることが良い道であるとは言い切れません。

 更に、大陸の勢力と島国(海)の勢力が衝突する地点に半島があるわけですから、大陸と海はそれぞれが半島を自分の勢力下に置こうとします。

 これは古い話のように思えますが、しかし、現状の朝鮮半島はまさしくその構図になっています。

 中国は北朝鮮を、日本(の親分のアメリカ)は韓国を味方につけて、互いに勢力争いをしているわけです。この勢力争いは紛争の火種ですが、同時に、どちらか一方が軍事的な冒険をしないように抑止するという意味では、平和の手段でもあります。

 そして、そのような勢力争いを前提とした上で、お互いに利益を得ようというのが「戦略的互恵関係」と言えるでしょう。戦略的互恵関係は両勢力が張り合っているからこそ成立するのであって、どちから一方が油断すれば、もう片方が一方的に恵みを得ることになるだけです。

 中国と張り合うために韓国と手を結ぶ。張り合った上でお互いに利益を得るための関係を中国と結ぶ。

 このような意味でこそ、日韓・日中関係は重要なものであると言えるわけですが、加藤さんの牧歌的(?)な説明からはそれが読み取れません。