日本のゆくえ

日本の経済と、日本人の精神はどこへ行くのか? 新自由主義社会に反乱を起こし、生き残るためのブログ

亀井大臣辞任後のニッポン

2010-06-11 12:10:38 | Weblog
政界再編が続いていますが、僕の考察はこうです。

・経済学の初歩である、乗数効果を知らない菅直人が総理大臣になって、
・消費税を増税させるといってはばからない、枝野幸夫が幹事長になって、
・やはり松下政経塾出身で、積極的改革派である野田佳彦が財務大臣になって、
・新自由主義論者で、規制緩和論者である千谷由人が金融担当大臣になるそうな。

もうずいぶん前から、民主党には、「小泉改革では手ぬるい」といっていた連中がいたのですが、とうとう彼らが中枢権力を乗っ取ってしまったようです。

彼ら民主党改革派が大好きな、「入るを計り、出ずるを制す」という考え方は、一般の家計では大変有効に家計状況に反映させられますが、国全体で、そのような動きをしてしまえば、経済全体が縮小してしまいます。

それを経済学では「合成の誤謬(ごびゅう)」というのですが、橋本内閣の消費税増税や、小泉改革で、緊縮財政はすでに失敗しているにも関わらず、民主党の改革派は、事業仕分けや消費税増税を機軸に、どうしても合成の誤謬の大実験を自分でやらなければ気がすまないようです。

事業仕分けは、歳出先の移転に過ぎませんし、規制緩和も商機の移転に過ぎないものです。

国債を発行して景気回復しようとする場合は、500兆円のGDPに10兆円の景気対策を追加すれば合計510兆円のGDPになり、2%のGDP押し上げになるのですが、マネーの移転は、全体のGDPを押し上げるものではありません。

国の借金がどうのこうのというのも、かつては、所得税と地方税を併せた累進課税の上限が90%近かった状態から、現在半値の50%にまでディスカウントされていますが、金持ちから税金を取らなくなったどころか、金を借りるという国債発行も、我慢強い日本人はやめたいらしいのです。

そして更に、金持ちほど課税負担の優しい消費税増税が必要だというのですから、もう馬鹿に付ける薬はないのかも知れません。

国民がこんな連中に支持率を上げてしまうなんて、今まで悪役とされてきた亀井さんも、小沢さんも、あきれかえっているのでしょうけれども。

一人当たりのGDPが上位20以下に落ち込んでいる現在、以前日記に書いたように、このまま行けば、日本はフィリピン以下になってしまうのですが、近い将来に本当にそうなりそうです。

僕の場合、小泉改革のときは、中小企業から大企業に転職して家計がずいぶん助かりましたが、それでも経済は持たなくなって、介護保険と厚生年金がぐるぐる回っている介護職に今はいるのですが、景気が良くなるまでしばらくこの業界に避難していた方が良さそうです。

今は7.2兆円の国債発行をごり押ししてくれた亀井大臣のおかげで日本経済が辛うじて持ちこたえているのですが、予算の回ってきた選挙期間中は株価は上がりそうなので、売り時を間違えなければ大型液晶テレビくらいは買えると思っています(笑)

選挙後に民主党が過半数取れば、奈落の底でしょう。

本物のデフレファイターの首を切って、何をかいわんやです。